変わらないもの 〜PTD in Las Vegas〜
2022年4月20日 午前0時35分
私は事情があってまだラスベガスにいる。
6人はコンサートの翌日に長いベガス滞在を終え母国へと帰り
昨日はナムさんも無事帰国した。
彼らのパフォーマンスに酔いしれた5万人のほとんどの人が
おそらく日常に戻っているだろうし
この2週間、BTS CITYの魔法にかかっていた街も
その魔法がとけて
きっとこれが元々のラスベガスなのだろうと
昼間、街を歩きながらそう思った。
この日程はラスベガス入りが決定した際に選択したことだが
初めて降り立った1週間前にはあんなにキラキラと輝いていたのに
7人とたくさんのアミがいなくなった街を歩くと
言いようのない寂しさが込み上げてきた。
ツワノモドモガユメノアト
ふと、そんな言葉が頭に浮かんだ。
たった数日前のコンサートだったのに
遥か彼方に遠ざかっていく思い出になってしまいそうな気がして
この場所にいる間に感じたことをここに残しておこうと思う。
(これから綴るものは、私の個人的な感想であり
“レポ“と呼ばれるようなものは書けないと思います。
レポだと思って読み始めてくださった方がいらっしゃったらごめんなさい🙏)
◆ 4月15日 Day 3 ◆
他のアーティストの海外コンは経験したことがあるが
アメリカでのコンサートは初めての経験。
そして何よりも7人のステージを見るのが初めてという極度の緊張で
部屋で用意をしていてもウロウロするばかりで一向に進まず
挙動不審な状態だったが
今回の旅をきっかけに出会い、日本から一緒に飛行機に乗ってベガスの地に降りたアミ友さんが声をかけてくださり、
ホテルから一緒に会場に向えたので緊張が和らいだ。
会場に入り、自分の席に着くとその大きさに圧倒される。
かなり早く会場入りしたため、今回繋がってくださった何人かのイルアミさんとお会いした後、早々に席についた。
スクリーンにMVが流れると歓声と共に大合唱となり、開演前から会場の盛り上がりがすごい!
やはりアメリカというお国柄だろうか?
アーティストが出てくる前から客席がこんなに楽しんでいるコンサートは
見たことがなかった。
MVの合間には隣のアミさんと
“どこから来たの?“
“あなたの推しは誰?“
と話が弾む。
左はニュージャージから来た可愛い女の子。
右はイギリスから来たカップル。
そういえば昼間POP UPで出会ったのはフィリピンから来た女性。
バンタンのコンサートって万博なの???
そういう私も日本からはるばる海を越えてここまで来たんだった(笑)
開演前からそんな風に楽しんでいると時間はあっという間に過ぎて
PTDの大合唱の後、会場が暗転する。
今までに何度もオンラインで見たVCRが始まり、
この日のステージの幕が開いた。
セトリはオンラインコンで見たからわかっているはずなのに
まるで初めて見るような新鮮な感覚。
自分の目の前に彼らがいると言う事実。
正直、この日はただただ彼らの一瞬も見逃すまいと必死で
ステージを楽しむという感覚ではなかったような気がする。
この日のメンバーそれぞれの感想は
グクからはとてもリラックスしつつ
かっこいいところはバチッと決めるのに
ステージに立つことの喜びが全身から放たれていた。
テテはSTAYで上手(かみて)のアミをリードして
アミボムを波のように綺麗に揃えて揺らしてくれて
ステージを一緒に楽しんでいる様子が伝わってきた。
私は下手(しもて)スタンドだったのでその波がよく見えたと同時に
私もその波に乗りたかったな〜と思った。
ジミンちゃんは髪を短く切って可愛いのにやっぱり踊ると妖艶で惹きつけられた。
ジミンちゃんほど、その可愛い時とかっこいい時の差が激しいメンバーはいないんじゃないかな?って予々思っていたけれど、
実際にこの目で見てそれが確信に変わった。
私のバンタンの始まりはジミンちゃんの舞う姿だったので
“ああ、やっぱり好きだな〜“と改めて思った。
ホビたんはステージいっぱいに希望を振りまきながらも
随所にプロフェッショナルを感じられて、
決して他のメンバーがプロフェッショナルじゃないという意味ではなく
なんだろう?見てるこちらも“襟を正して“みたいな感覚に何度もなった。
(この感覚はDay 4でより強いものとなった)
ナムさんも“ダンスが苦手って誰が言ったの?“って思うぐらいかっこよくて
♪IDOL♪で“You can call me artist, You can call me idol”って歌い出した時は
リアルに鳥肌だった。
そして何よりもこの日の1番の私の感想は
“本当にゆんぎさんはいたんだ“
ずっと会いたいと思っていたくせに、
会ったらその現実にそんな感想しか出てこない情けないゆんぎペンの私。
そんなゆんぎさんは驚くぐらいステージを飛んだり跳ねたりトロッコでも両手を広げて体を乗り出して会場を盛り上げていて、
勝手に自分のパートじゃない時は“エコ運転“というイメージを持ってしまっていたことを深く反省…(本当に反省)
ジンくんは私が想像していたよりもずっと華奢な感じで、
でもそんなジンくんからは確実に光が放たれていた。
そして、自分が椅子に座っているときのメンバーを見る目が、“残念“とかじゃなくて(もちろん残念だと思ってはいるだろうけど)
とっても愛おしそうに見つめていて、キラキラしているのがとっても印象的だった。
今までの彼の発言から鑑みても、きっと現状を受け止め、受け入れた上で
決して悲観的になりすぎずに今のベストを尽くそうとステージに上がっているのだろうなと感じた。
(まさか翌日、ホビたんのあのようなメントがあるとは知らず…)
あっという間の3時間。
アンコール前、どこからともなくアミボムのBig Waveが始まり、
それが幾度となく会場を波打った。
アミの団結力、すごい✨
“ステージ裏の彼らも見てるかな?見ていてほしいな。“
そんな風に思いながら私も波の一雫となった。
最後のメントのナムさんの言葉の通り、
初めて会えた彼らに700%チャージされて
夢見心地でホテルへと戻り眠りについた。
◆ 4月16日 Day4 ◆
この日は訳あって前日に知人から譲り受けたセンターステージ正面のフロア席。
心の準備もないままに着席…近い。
私にはもったいないような席。
私、一生分の運をここで使い果たしたんだろうか?
よし、帰ってから前借りした徳を積むぞ…
そんなことを思いながらこの日もやっぱり両側のアミさん達と話が弾む。
左側はソルトレイクシティーから来た女性。
そしてなんと左側は日本人ご夫妻!
“お二人でコンサートっていいですね〜“と言うと
“彼女が大好きなんで^^”
なんと!アミを妻に持つ夫の鏡のような旦那様。
(実際に夫と一緒に見たいかどうかは置いておいてw)
そんな会話をしながら開演を待つと
前日と同じようにPTDの大合唱の後、力強いドラムの響きと共に1曲目が始まりアミボムを持って立ち上がる。
しかしながら、私の身長は155センチ。
この日のために8センチ厚底のスニーカーを用意したが
残念ながら8センチは私の目の前の視界を広げてくれるには低すぎた。
それでも、
幾重にも重なる動く壁の隙間からつま先立ちをして彼らの姿を捉える。
個人的に今回のセトリで一番好きなのは
♪Blue & Gray♪からの♪Black Swan♪
特に、♪Black Swan♪の冒頭の舞は
オンラインで見る度にぜひ実際にこの目で見たい!と強く願っていた1曲。
前日はスタンド下手(しもて)から見たので、
ゆんぎさんが左手をスッと横に差し出し、体のwaveに合わせて黒鳥の羽が靡く様子を肉眼で見ることができた時は胸がいっぱいになった。
そして、この日はセンターステージ前から見るパフォーマンス、
この数分間、私は息をするのも忘れてその世界観に惹き込まれた。
なんて切なくて、それでいてなんて力強いのだろう…
彼らが本当に黒鳥の分身となって舞い踊っているようで
この日の♪Black Swan♪は絶対に忘れたくないと思った。
曲が終わり、全身全霊のパフォーマンス後の彼らが息を整えている時、
ふと腕を見たらブラックスワンの羽が舞い降りていた。
この日のステージで印象的だったのが、
パフォーマンスの素晴らしさはもちろんだが
本当に7人がとっても楽しそうで幸せそうだったこと。
♪Life Goes On♪では、
グクやジミンちゃんがメンバーのフレームに収まろうと
チョコチョコとステージを走ったり
前日以上に楽しんでいる様子が見られた。
♪Butter♪では、ステージを楽しむあまり
ジンくんの代わりにゆんぎさんと一緒にジミンちゃんが覗き込む
輪を作るはずだったのに
それを忘れていつもの自分の振りをしてしまい、
照れ笑いしているグクもとっても可愛かった。
アンコール前の♪IDOL♪は前日にも増して熱く盛り上がり、
ゆんぎさんもステージ中を飛び跳ねて盛り上げたり
1度目は客席に向かってペットボトルの水を思い切り撒き、
2度目は自ら頭から水をかぶった後、ペットボトルをカッコよく投げて
挙句の果てには両手でソンキス
(ゆんぎペン死亡)
アンコールの♪Anpanman♪も♪GO GO♪も、
7人がステージを思い切り楽しんでいて、それを見ている
私までもうすぐ終わりに近づいていると言うことを忘れてしまうぐらい
楽しめたステージだった。
今までもオンラインコンや過去のライブ映像で
“ステージが楽しそう“と思ったことは何度もあったが、
実際にこの目で彼らの姿を見たら、
会場を盛り上げるためだけではなく、
彼ら自身がメンバーとパフォーマンスすることを
本当に楽しんでいることがヒシヒシと伝わってきた。
最後のメントではホビたんが英語で話した後、
“最後に韓国語で話します“と続けた。
スクリーンに映し出されたジンくんは、ちょっと照れてるようでもあり
突然のホビたんからのメッセージに胸がいっぱいのようでもあり
ホビたんの言葉とジンくんの表情を見て
それまで大丈夫だった私の涙腺が一気に崩壊してしまった。
“僕の努力は僕だけが知っていればいい“と過去にも話していたジンくん。
今回の怪我で、もどかしい思いもいっぱいしただろうし
メンバーに対して申し訳ない気持ちもたくさんあっただろう。
そんな中で、少しでもパフォーマンスに空白を作らないようにと
努力していたジンくんをちゃんと見ていたメンバーと
きっとジンくんの申し訳なかったと言う思いを残さずにすむように
5万人の観客の前でヒョンの努力を讃えたホビたん。
他ならぬダンスリーダーのホビたんからの言葉だったのだから
ジンくんは本当に嬉しかったんじゃないだろうか?
なんて素晴らしいPTDのフィナーレだろう!
それぞれの役目の果たすべく努力し続け、
それをメンバー同士が認め合い、足りない部分はお互い補いあい
一緒に歩んで行く。
そして、大切なことをきちんと言葉で伝える。
他のメンバーが喋っている間の6人を見ていても
彼らがいかに個性・性格が違う7人なのかがよくわかる。
“防彈少年団に入ってなかったら絶対仲良くなってない“
と誰かが言っていたように
きっと一つのコミュニティにいたとしても
この7人が自ら集まることはなかっただろう。
それでも、練習生として集まって10年以上の時を経て
たくさんの試練を共に乗り越え、一つの目的に向かって走り続けた7人の絆は
決してビジネスライクなものではなく
いつか“Friendship Tatoo“を入れようと話すぐらいの
強くてゆるぎないものなのだろう。
楽曲、パフォーマンスはもちろんの事
私が彼らに惹かれてやまない理由は
“人“として、尊敬できる彼らの生き様なのだと改めて思った。
最後にナムさんはこう締めくくった。
世界中から愛されているのは彼らのたゆまない努力の賜物に他ならないし
ここまでトップに登り詰めたのが彼らの言葉を借りて
ARMYのおかげだと言うならば
それは彼らが愛されるべき7人だったからに違いない。
ナムさんの声がけでステージの上でメンバーがHUGする姿は
決してパフォーマンスではなく、きっと彼らはいついかなる時も
こうしてお互いを支え合いながら歩み続けて来たのだろうと思った。
ナムさんの腰に抱きつくグクも
みんながHUGする中、端っこで腕を組んで“俺はしないよ“とでも言うかのように
立っているゆんぎさんも
そんなゆんぎさんに逆サイドからはるばる“Oh~, bro”と肩を抱きに行くホビたんも
それでも彼らしい無表情を貫くゆんぎさんに
有無を言わせずHUGしに行くテテも
みんなみんな愛おしかった。
そんな彼等に涙が止まらない私を見て
隣のソルトレイクシティから来た女性(ジミンペン)が
“あなたの気持ちわかるわ“と言って
優しくHUGをしてくれて
最後は一緒に泣き笑いながら
♪Permission to Dance♪を歌い踊った。
私はゆんぎペンでジミンペン
でも
ジンくんが好き
ナムさんが好き
ホビたんが好き
テテが好き
グクが好き
そんなことを改めて思わされた2日間だった。
終わってしまった。
でも寂しさはなかった。
それよりも胸があたたかい何かで満たされていた。
スタジアムを出て、橋を渡りながら止まらずに流れていた涙は
幸せの涙だった。
“本当に来てよかった“
奇しくも満月前夜。
見上げた空にはスタジアムを14番目の月が優しく照らしていた。
◆ 変わらないもの ◆
この日を迎えるまでには
スタジアムにいた5万人の5万通りのプロセスがあったと思う。
私も自分なりの勇気と覚悟を持ってこの日を迎えたが
決して1人でここまで来られたわけではなく
そこには家族の理解や後押しがあったからこそ可能となったこと。
そして、思いを共にしてくれたアミ友さんや
助けてくださったアミ友さんのお陰で
こうして彼らに会えたのだ。
1年前には、彼らに会えるなんて想像もできなかった。
まだ寒い2月の終わりには
まさか自分がラスベガスに飛べるなんて思いもよらなかった。
私をここまで導いてくれた全ての人・出来事・サポートが
決して当たり前じゃないこと
感謝の気持ちを忘れずにいたい。
そして、もしまたいつか、
彼らに会える日が来たとしたら
その時、今より少しでも成長し“Lovemyself”できている自分になれるよう
これからの日々を歩んでいこう。
どんなに世界的なスーパースターになっても
彼らが齢を重ねて少年から青年、そして壮年になったとしても
彼らの絆は変わらない
そう思うのは
2日間、この目で実際にステージの彼らを見たからだろうか?
そして、昨日から何故かこの曲が頭の中でリフレインしている
https://open.spotify.com/track/0b4sQdKW7hB91GanVhNYrq?si=FbT-S9JFQUq4PDwVmv3hGQ
ボンボヤマルタで、グクがジミンちゃんに聴かせてあげた曲
そして、ジミンちゃんがテテに聴かせてあげた曲
これからも、この景色を変わらず見ていたいと心から願っている。
今回の旅にあたり、
出会ってくださった方
会ったこともないのに助けてくださった方
“よかったね〜、いってらっしゃい!“と声をかけてくださった方
この土地で共に行動してくださった方
そして、この拙い言の葉を辿ってくださった方
本当にありがとうございました。
ゆき*
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