瀬戸田で紡ぐ、地域と共に歩む未来 / 小林亮大
こんにちは。Stapleで瀬戸田のエリアマネージャーをしている小林です。2020年から瀬戸田に移住し、さまざまな事業の立ち上げと運営を行っております。このnoteでは私の担当する仕事の内容や、大切にしていることについてお話しします。
瀬戸田との出会い
学生時代、Backpackers' Japan が運営する日本橋のホステル・CITANでアルバイトをしていたときに岡さんと出会い、そのご縁で新卒でStapleに入りました。2019年からは、Stapleと尾道市との共同企画でワークショップが始まり、その運営のために2ヶ月ごとに東京から出張をしていました。ところが2020年に入ると、コロナの影響で生活スタイルが大きく変わり、東京での生活が窮屈に感じられるようになってきて。そのうちに「瀬戸田に住みたい」という気持ちがだんだんと強くなり、2020年7月に瀬戸田への移住を決めました。
瀬戸田に来てからは、SOIL Setoda 、カンキツスタンドの立ち上げをはじめ、多くのプロジェクトに関わってきました。「地域と都市を結び、徒歩圏内で多様な人々が共に生きる街を創造する」というStapleの理念を実践すべく、SOILの拠点を中心に活動しつつも、瀬戸田の町全体を盛り上げ新たな賑わいを作り出していくことに情熱を注いでいます。
エリアマネージャーの仕事とは
主に事業の運営管理、ハードの開発、ソフト(イベント等)の開発の3つの軸で動いています。手がける事業の形を絞らずに、3つの軸に沿って取り組むことで、今いる人にとっては「住みやすい場所」に、旅行者にとっては「行きたい場所」に、島を出た人にとっては「帰りたい場所」になって欲しいと思っています。
【運営】小規模で多業種な瀬戸田の事業運営
瀬戸田の事業の特徴は、小規模ながらも多岐にわたる業種が存在すること。宿泊施設やカフェレストランの飲食業、お弁当の販売に加えて、SUPツアーやサイクリングなどのアクティビティ提供、さらにはコーヒーの焙煎事業まで幅広く手掛けています。一つ一つの規模は大きくないのですが、瀬戸田の中で網羅的に展開されています。僕の仕事は、それぞれの事業のリーダーとのコミュニケーションを通じて瀬戸田全体の動きを把握しつつ、数字管理を含めて運営を円滑に進められるようにサポートすることです。
【開発】商店街に「ショップハウス」をつくる
現在は主にショップハウスプロジェクトを進めています。ショップハウスとは、1階が店舗、2階が住居や宿泊施設として利用される建物で、主にアジアの商店街に見られる施設の運営手法です。
瀬戸田でのショップハウスプロジェクトでは、この海外での事例をヒントに、2階の宿泊事業でしっかりと収益を上げることで、1階の店舗が必要とする収益を軽減し、さまざまな業態のお店が入りやすくなることを目指しています。すでに「ショップハウス」は3棟開発されており、目指すはこうした施設を面で展開し、エリア全体に賑わいを作っていくこと! さらに具体的にいえば、ブリュワリーやパン屋など、瀬戸田での暮らしをより豊かにしていくための店舗も開発していきたいと思っています。ショップハウスを通じて商店街周辺をさらに盛り上げていきたいですね。
【ソフト開発】人がこの街を愛するきっかけづくり
ハードの管理・開発だけではなく、いわゆるイベントをはじめとするソフトの開発も行っています。 現在は「しまなみ映画祭」と「せとだレモンマラソン」の2つを中心に準備をしています。(今年はしまなみ映画祭が2024年9月27日〜9月29日に、せとだレモンマラソンが2025年の2月23日に開催されます)レモンマラソンは既に2回開催されていて年々規模が大きくなっていますが、しまなみ映画祭は今年が初めての試みです!
これらのイベントは、会社の枠組みを超えて、町全体を巻き込んだイベントとして、尾道市をはじめ、地域のさまざまな組織ともコミュニケーションを取りながら進めています。せとだレモンマラソンを通じて、会社や組織の枠を超えて作り出すイベントが地域に与えるインパクトの強さをつくづく実感させられますし、今企画している映画祭でも同じように瀬戸田に貢献をできたらと思っています。
<しまなみ映画祭>
しまなみ映画祭への想いやこだわいが詰まったnoteもぜひご覧ください!
各プレイヤーが主体的に関わり続ける未来をつくる
瀬戸田の未来として僕が描いているのは、さまざまなプレイヤーが肩を組み合い、互いに刺激を与えながら、この町の賑わい作りに積極的に取り組んでいける状況です。Stapleだけでなく、地元の人々や外からやってきたプレイヤーたちが、それぞれの立場で主体的に活動し、瀬戸田という町を共に盛り上げていく姿を目指しています。これまでも地域の皆さんと協力しながら活動してきましたが、今後はさらにその輪が広がり、多様な人々が集まって、それぞれの力を発揮できる場所を作っていきたいです。
「住みたいまちしおまち」というキャッチコピーが、4年ほど前から瀬戸田に根付いています。僕はその言葉通り、この町にはいつの間にか住みたくなってしまうような、他とは違う特別なエネルギーを持っていると感じています。関わる人が増え、この町に訪れる人々が「ここは何かが違う」「ここには明るい未来がある」と感じてくれるような場所であって欲しいです。そして、少しでも多くの人が、瀬戸田の魅力を感じ、この町に関わりたいと思ってもらえるような状況を作ることが、僕たちの役割だと思っています。
自分自身について言えば、瀬戸田とはこれからも一生関わり続けていきたいと考えています。ただ、その関わり方はライフステージや状況に応じて変わっていくと思います。それと同時に、瀬戸田だけでなく他のフィールドにも挑戦していきたいという気持ちがありますね。特に、海外など新たな環境での挑戦にも興味があり、そこで得た経験を瀬戸田に還元できたら。瀬戸田という大切な拠点を持ちながら、さらなる成長を目指していきたいです。