《学級通信の可能性》先生と保護者のプラットフォームを作る
こんにちは!タノ🦒です。
今回の記事は学級通信について。
この実践は、厳しい状況下で、ともすると
「保護者から身を守らねばならない」という状況を
「自分から発信して保護者を味方にする」に変えることができます。
「学級通信にそんな力があるのか?」
ぜひ、そう思った方はこの記事をご覧ください。
※今回の記事は、タノの考えとzoomでの話が混ざっています。
記事の内容に関して花は咲く先生、ふるだて先生に責任はありません。
間違って伝わった場合の責任はタノにあります。
また、良かった部分はお二人のおかげです。
1、zoom参加(花は咲く先生×ふるだてよしずみ先生)
4月3日に、
花は咲く先生×ふるだてよしずみ先生の
《学級通信の話をきかせてください》のzoomに参加しました!
1時間のzoomで、参加者は70名。
#すごいですね 。
花は咲く先生はTwitterをやられていて、そこで知りました。
また、ふるだてよしずみさんという方が対話されました。
今回は対談の形でしたが、古舘先生の実践に裏付けされた質問で、花は咲く先生の指導観を聞けました。
形ではなく、思いや考えを聞く質問を出せる方だと伺いました。
古舘先生は、学級通信の本も出されています。
2、花は咲く先生のこと
まず、花は咲く先生は、本当にすごいバイタリティのある先生です。
一部だけでの
✅日本最大の教師向けサイト「フォレスタネット」に毎日投稿
✅年間1000号の学級通信を出す
✅海外での授業や演奏活動
✅四児の父
✅役立つ教材の定期的なシェア・オンラインサロン 運営
など。
・・・さらっと書きましたが、計り知れません。
#超人ですね
しかし、初めてzoomでお話を聞きましたが、
快活で知識が豊富、知的で明るい方でした。
そう感じたのは、
①まずレスポンスが早い、はきはきと話す。
②知識が広く、例え話や経験談がすぐに出てくる。
③自信が伝わってくる。堂々としている。
でも、やり手のというような怖さはなく、
それは、その時のzoomの運営にも現れていました。
①参加型で進めますよ〜
②できる方は顔を出してくださいね〜
③チャットの準備運動をしましょう!
④チャットへの好意的なレスポンス
正直、花は咲く先生とふるだて先生の会話を聞いている形でした。
ですが、参加者が音声を発しなくても、
参加型ということを伝えてくれることで、
当事者意識を強くもつことができました。
聞いている人を大切にし、
学びの中に入れるように手を差し伸べる心配りを感じました。
3、学級通信について
そして、zoomが始まりました。
テーマはもちろん「学級通信」。
いくつかのテーマに分けて記述します。
テーマ① 初任〜3年目〜思いが届かなかった〜
まず初任の頃は文章がすらすら書けなかったそうです。
1枚の通信に2〜3時間かかり、睡魔と戦いながら書いていたそうです。
それでも、初任の頃には1学期で14枚書いた。
#週に1枚号ペース
でも、保護者から
「もっと読みたい」と言われて、
嬉しいという感情ではなく、
届いていないんだなと感じたそうです。
けっこう頑張って発行していたけど、足りなかった。
もちろん少しずつ書けるようになったそうですが、
反応が出てきたのは、3年目位からだったそうです。
号数にこだわりはないそうですが、
最初は「届いていない」と言われたこともあって、
初任の時は、100号を書くことにしたそうです。
残り2学期で86号。
そんな努力もあり徐々に認められていったようです。
#校長先生に焼肉で賞賛された話が印象的でした
そして、
2年目は200号で、毎日出し、
3年目はさらに倍で、400号出した。
#無理じゃないか?
#継続の仕掛けは後述します。
想像通りですが、3年目はものすごく大変だったそうです。
でも、その頃から保護者から手紙が届くようになり、
1、2年目には届かなかった思いが届くようになったそうです。
これは「数が大事」の根性論ではなく、
そこに至るまでの変化があると感じました。
テーマ② 子供を見ること、伝えること
まず毎日出すことで、
子供たちを見る視点が変わったそうです。
「良いなあ」と思う子供の活動が日常の中に必ずあります。
でも、それを発信しなければ
「良いなあ」で教師の心の中で終わってしまいます。
「なぜ良いのか」を言語化して伝えないと教育にはなりません。
そして、教員が保護者に文字で伝えるのは、
所見や連絡帳くらいしかありません。
電話連絡や面談は、通常の親なら年に数回ほどです。
「学級通信」は保護者に、子供の良さを言語化して伝える手段になります。
そして、教師の思いを保護者に届けるために「学級通信」は大きな武器になる。
そうすることで、保護者が同じ目線で見てくれるようになると言います。
テーマ③ 何を書くか
教師の言葉に、汗かけ、恥かけ、文を書けというものがあります。
前2つはできそうですが、3つ目は難しい。
#ふるだてさんの言葉
教師は「言葉の力」を使って教育をする職業です。
「事実だけ」や「来週の予定」を伝えるだけでは、魂や血は通いません。
では、何を書くか。
一番のおすすめは《授業》
授業は毎日あり、教材研究、評価も日常的にしています。
だから、授業の中で何を大切に授業をしたのか、どんな様子だったかを書く。
#これなら書けそうです 。
そして、それ以外にも型をいくつか決めておく。
写真作品紹介型、休み時間型、掃除などの当番型、教師の思い型
など、いくつかの型があって、それが組み合わさっていると良いです。
記事にするには、
得点だけを見たり、できたorできないの目線だと難しいですよね。
すると、学級通信には教育観が出てきます。
子供たちの変容を重視するようになります。
授業も変わってくる。
できた、できていないから、
子供がどのように変わったかという見方になってくる。
すると、成功例だけでなく、失敗も価値づけられます。
ここで、印象に残っているエピソードです。
花は咲く先生が1年間で1000号書いた時の話です。
保護者にベスト3を書いてもらったそうです。
圧倒的1位の内容はなんだと思いますか?
下に進む前に考えてみてください。
それは、トラブルの話(目的と目標の違い)
ある競技の練習をする時に、子供たちが大きく揉めた時があったそうです。
そして、先生が目的と目標の違いを話し、
そのトラブル(失敗)の話をありのまま載せたそうです。
それが、保護者に一番印象に残った話だったそうです。
響く話は成功談や美談だけではありません。
失敗やトラブルの中にある、大切な価値観ほど大切だったりするといいます。
テーマ④ 学級通信を一緒に作る話
今まで5000以上の学級通信を書いてきた花は咲く先生。
徐々に描けるようになって、反応が出てくると
保護者・子供と一緒に作り上げるようになったそうです
年度始めの最初の学級通信は、
自己紹介を載せたり、学級通信の意義を伝えたりするそうですが、
その際に
学級通信は保護者と教師のプラットフォームの場。
ということを伝えるそうです。
通信というと一方的に出すイメージですが、
保護者と共に一緒に作ることがありますよと。
お手紙をもらったり、コメントをもらったりすると
それを載せることもご了承くださいと。
そして、花は咲く先生の場合、
反応が多くなると、それだけで学級通信ができたり、
それをまとめて発行する保護者の「親通信」になったりしたこともあるそうです。
すると、子供たちの家庭の様子も分かるようになります。
そして、保護者の協力者が増えると、
先生を応援してくれるようになり、
そうすると、先生自身が学校に行くのが楽しくなる。
ちなみに、ふるだてさんは、
月一のしゃべり場を開いたこともあるそうです。
夜の時間に開催して、親御さん達ととわいわい話す時間を作というもの。
保護者みんなが学校に参画したいわけではありません。
働いている方もいます。
ですが、2:6:2のうち、2の人は口を出したくてたまらない人と思われます。
その人たちに扉を開いて、一緒に行動すると、
道が開けてくるのではないでしょうか。
参加の余白を作ることで、予想以上のアクションが起こるかもしれない。
どうか一緒に作り上げていきましょうと。
そんな協力体制が作れたら・・・
テーマ⑤ レストラン→バーベキュー型
学校は今、
レストラン型経営からバーベキュー型経営に変化してきています。
今までは教師が一球入魂の授業を行なったり、イベントを用意したりする
シェフが渾身の料理を振る舞うようなレストラン型だったかもしれない。
しかし、ここからは、
工程も一緒に行うバーベキュー型に切り替える必要があるのかもしれません。
振る舞うのではなく、一緒に作ることです。
これは手間なような気がしますが、
今は家庭訪問がなくなり、授業参観減り、学校行事がなくなってきています。
すると、家庭と学校が交わる機会がなくなります。
これは先生にとってリスクがあり、
学校がブラックボックス化すると保護者が不信感を募らせます。
「学校のことが分からない」という感情になり、
「分からない」と「信じられない」「嫌い」という感情はとても近いものです。
すると、不安な気持ちから、
巷でいうクレーマー、モンスターペアレントと
呼ばれる姿に見られてしまいます。
でも、その根底には不安の気持ちが強いのだと感じます。
作る工程から一緒にやっていくことで賛同が得られます。
「分かる」「知る」ことで不安がポジティブなものに変わる。
相互発信をする場所は、信頼関係を結んで円滑化するために必要になってきます。
学級通信はそのための入り口、きっかけになります。
身を守るために、あえて勇気を出して飛び込むことが大切かもしれません。
《↓花は咲く先生の言葉で特に印象に残っている部分です》
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学級通信が教師が自己開示をする手段になる。
そして、自己開示をすることで、保護者も自己開示してくれるようになる。
先生は完璧であろうとする職種な部分があると感じます。
でも、それは難しい。
だから、完璧じゃない自分、苦手、失敗もあることが自然。
子供大人も
長所が人を助け、短所で愛される。
どちらも凹ませて、タイルのような生き方ではなく、
パズルのように凸凹していていい。
それが組み合わさってみんなの一枚の絵が描けるといい。
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タイル→パズルの話分かりやすく、胸に入ってきます。
学級通信は、三月末にこうなってほしいと、夢を描いて進むといい。
一方で、学級通信は捨てられてもいいという覚悟をもつことが大切です。
そして、書き続けなくてはいけない覚悟が必要になります。
けれど、教師が価値観を伝えることで、
ただ、ゲラゲラ笑う楽しさではなく、
心の底から笑えるようなそんな学級にすることもできるかもしれません。
花は咲く先生は、児童の一人一枚通信を作ってみたこともあるそうです。
児童1人だけのことを考えて作った通信。
宝物になりますね。
4、終わりに
今回は学級通信の話でした。
タノも行ったことがあります。
ただし、忘れてはならないこともあります。
教師は多忙です。
だからこそ、学級通信をなぜやるのかを理解しないと、
タスクや義務になり、忙しさと相まって潰れてしまうこともあるでしょう。
私が先生をしていて一番辛かった時は、
児童のトラブル、保護者対応、校務分掌が全て重なった時、
時間に追われて肉体的、精神的に歯車が狂っていきました。
この学級通信は、それを未然に防ぎ、
保護者と共に、学級を前に進めることができると思います。
もしかしたら、私の過去の失敗は、学級通信で変わるかもしれません。
これは、「攻めの実践」だと思います。
私自身も、現場に戻った時は
実践するだけのリターンを把握して、行っていきたいと思います。
先生と保護者のプラットフォーム、
作っていきたいと思います。
最後にお二人の本を載せておきます。
是非!
今回はここまでです!
いつも読んでくださっている方も、
初めて読んでくださった方にも、
さらに素敵な日々が訪れますように。
タノ🦒でした!またね!
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