ハッタリと嘘の狭間で(第95話)
日本へ戻ってからは、stakを広めていくために営業を続けることにした。
stakの営業方法としては、ずっと決めていたことがある。
それは、まずはコンシューマ向けではなく、企業向けに販売をするということである。
to Cではなくto Bという戦略だ。
理由は簡単で、1人1人に向けて売っていくことも、もちろん大切なのだが、それはハードルが高い。
どこの馬の骨かわからないスタートアップの商品を買ってもらうということはよっぽどのことで、そこを開拓していくには時間がかかる。
stakは機能拡張型のIoTデバイス。
IoTとかAIといった言葉が少しずつ世の中に浸透してきてはいるが、食料品や消耗品のような生活必需品という位置づけではない。
生活の一部に組み込んでもらうには、まだ時期尚早ということだ。
そもそも全く知名度がないので、目につくことすらない。
となると、企業向けに数百台とか数千台という単位でstakを導入してもらうことが近道だ。
どういった企業であればメリットがあるのか、仮説を立ててストーリーを持って行く。
発注や導入の約束があれば、そこにおカネは集まってくる。
エビデンスが必要なのだ。
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株式会社stakは機能拡張・モジュール型IoTデバイス「stak(すたっく)」の企画開発・販売・運営をしている会社。
そのCEOである植田 振一郎のハッタリと嘘の狭間にある本音を届けます。