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消費者庁の行政処分一覧に多い業種と推移

形容枯槁(けいようここう)
→ やせ衰え生気がないこと。

インターネット上でよく見る広告の1つに、ダイエット系のものがある。

中には明らかにプラセボなものもあり、誰が買うのだろうと思ってしまうのだが、広告とは刷り込みなので、何度も見ているうちについ買ってしまうという人は案外多いという。

そして、このプラセボという言葉を案外知らない人が多い。

ということで、消費者庁が行政処分を下した企業の一覧から、消費者が騙されないための知恵を少しでもつけることを学んでいこうと思う。

今さら聞けない消費者庁ってなぁに?

そもそも、消費者庁とはなんなのか。

消費者庁とは、政府全体の消費者政策を計画的、一体的に推進するため、消費者政策に関する基本的な計画を策定する機関だ

そして、消費者庁は策定した計画の検証および評価を毎年行い、消費者への財産被害の発生や拡大を防ぐため、必要な措置をとる。

具体的には、消費者契約の取消や条項の無効といったルールや消費者被害を集団で回復することができる制度等、消費生活に関し消費者利益の擁護、増進を図る基本的な制度、環境づくりを進める。

要するに、国民の安全な暮らしのために活動している機関というわけだ。

そんな消費者庁は、消費者や事業者、行政機関等から、事故情報を一元的に集約し、閲覧、検索できるよう事故情報データバンクで公開している。

公表資料 2022年度

消費者庁

消費者への生命身体被害の発生や拡大を防ぐため、必要な対策を取り、子どもの事故を防止するプロジェクトを推進し、食品安全に関するリスクコミュニケーションや情報発信を促進している。

たまにニュースで目にすることがあると思うが、悪質商法などに対応して、特定商取引法などの法律を厳正に執行したり、偽装表示などに対応して、景品表示法などの法律を厳正に執行するのである。

消費者庁の行政処分を受けた企業の特徴

上述したリンクを見れば一目瞭然なのだが、毎月のようにどこかしらの企業が行政処分を受けていることがわかる。

もちろん、ゼロの月もあるのだが、多い月は8件もの行政処分を執行した月もある。

その中でまず目につくのが、訪問販売業者だ。

いくつかの処分内容を見てみると、家のリフォームに関する事案が多いこともわかる。

その手口は似ているものが多く、屋根の点検を行っているとか、排水の点検を行っているということで訪問するところから始まる。

そして、特段問題がないのに屋根が傷んでいるとか、配管が詰まっているといった虚偽の報告をし、居住者からお金を取るといった悪質な行為に及んでいる。

次に目立つのが、電話勧誘販売業者だ。

訪問販売業者の事例を挙げたので、なんとなく想像がつくのかと思うが、電話をかけてきて必要のないものを売りつけるというものだ。

中でも、健康食品系の電話勧誘が多い印象を受ける。

例えば、この成分が入っている健康食品は身体にいいといった電話をしつこくかけてきて最終的に買わせて、その後もしつこく定期購入を促すといったものだ。

そして、2019年を境に行政処分を受ける事案に変化が起こっている。

行政処分を受けた企業の変化

その変化とは、通信販売業者や特定商取引法違反事業者が増えているというものだ。

これはインターネットの普及により、ECサイトからの購入がより身近になっている背景があるのだと勝手に解釈している。

そして、行政処分を受けた企業の多くに共通しているのが、健康食品系の商材を扱っているということだろう。

これは電話勧誘販売業者の行政処分を受けた内容と少々異なり、全く効果のないサプリメントや錠剤を売っている場合がある。

また、サブスク(定期購入)の方法を明記していなかったりすることに対する処分を受けている企業も目立つ。

このあたりについては、もちろん業者が悪い点もあるのだが、消費者側にもしっかりと間違った情報を鵜呑みにしないという判断ができるようにならないといけないだろう。

健康食品系の商品にありがちな罠

プラセボという言葉を聞いた人があっても、いまいち意味を理解していないという人が案外多いように思う。

プラセボとは、本物の薬と見分けがつかないが有効成分が入っておらず、臨床試験に使用するためのものだ。

日本語では、偽薬(ぎやく)と訳されることもある。

薬としての効き目のない乳糖やでんぷんなどを錠剤やカプセル剤などにし、薬のように見せたものである。

英語、フランス語ではplaceboといい、ラテン語の私は満足するだろうに由来している。

そもそも、このplaceboというワードは、元はカトリック教会において死者の平安を祈る晩課を指していた。

また、追従者、ご機嫌取りなどの意味でも用いられている。

これが転じて、患者の機嫌を取る事物、つまり医学的効果のためというより気休めのための薬や処置を指すようになったというわけだ。

ここから派生した言葉に、プラセボ効果というものがある。

なんとなく聞いたことがあるという人も多いが、本来は薬としての効果を持たないプラセボを服用し得られる効果のことをいう。

プラセボを服用することで、病気の症状が改善することがある一方で、プラゼボによって副作用が出ることもある。

この効果は、生体が本来有する自然治癒傾向、自然変動をベースに、患者さんの暗示効果や期待効果、治療環境などの諸要因の影響により生じる結果の総和と理解されている。

一般に不安、緊張、疼痛に関連した症状ないしは病態はプラセボに反応しやすいと考えられている。

効き目ある成分が何も入っていない薬を服用して、患者自身が自分が飲んでいる薬は効き目があると思い込むことで、病気の症状が改善することがあるというわけだ。

つまりは、完全な思い込みなのである。

プラセボ効果との向き合い方

薬の効果を検証する臨床試験では、このプラセボ効果を差し引いて、本当の意味での薬の有効性を科学的に明らかにする必要がありる。

実際には、二重盲検比較試験(Double Blind Controlled Test)と呼ばれる研究手法においてプラセボが使用される。

なにを飲んでいるかわかっていると、心理的なものが影響し、正確なデータを取ることが難しくなる。

そのため、プラセボは外見、重さ、味覚など、見た目だけでは本当の薬と区別がつかないように作られる。

また、誰が薬の成分を含む薬を服用しているか誰がプラゼボを服用しているか、試験を受ける患者、担当している医師、薬剤師、看護師などにもわからないようにして臨床試験が実施される。

そして、ジェネリック医薬品へ切り替えたときに、効果が出ないとか副作用が出たといった申し出る患者が出てくる。

ジェネリック医薬品とは、開発品の特許期間が満了した後で発売する、成分が等しく値が安い医薬品のことをいう。

つまり、成分的には全く問題ないのに、上述したように問題を訴える患者が出てくるといったことがあるのだが、そこにはプラセボ効果のような心理的な要因が働いているケースもあるといわれている。

剤形や味、使用感の違いなどでも違和感を覚える場合があるし、患者によっては今まで服用していた先発医薬品から変更されたことを不安に感じるというわけだ。

ひどい場合には、ジェネリック医薬品と聞いただけで不信感を抱く人もいるのが実態なのである。

まとめ

とどのつまり、消費者として騙されないようにするためには、正しい情報を仕入れることが重要だということだ。

これも何度も書いていると思うが、インターネットが普及し誰もが簡単に様々な情報に接触できるようになった。

ただし、そこには必ずしも正しい情報のみあるわけではなく、むしろ間違った情報の方が多く載っているということを改めて理解しないといけない。

一方で、新しく世の中に登場したものに対して本来は素晴らしいものなのに、新しいということだけで怪しいから使わないとか、悪評を流すようなことをしても意味がない。

テクノロジーの進歩は確実に人類を豊かにするので、正しい情報を正しく理解し正しく拡めることで豊かになっていくのである。


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株式会社stakは機能拡張・モジュール型IoTデバイス「stak(すたっく)」の企画開発・販売・運営をしている会社。 そのCEOである植田 振一郎のハッタリと嘘の狭間にある本音を届けます。