起業したいという人たちからの質問に対する小者からの回答集
遠慮近憂(えんりょきんゆう)
→ 先のことを考えて行動しないと、急な心配事が起こり苦しむことになるという戒め。
ある程度の計画は練るべきだと思う。
けれども、計画を練るだけでは圧倒的に足りないものがある。
それは、実行力である。
たまに、起業したいけれども、なんの準備をすればいいのかという質問がくる。
そういう人たちにいいたことがある。
キレイにスタートする必要など全くないということだ。
今までにもらった起業に対する質問に対する回答
最近はピッチやセミナーに出る機会は減ったが、一時期は良く出ていた。
そして、その場で必ず質疑応答があり、私のような小者に対しても様々な質問をもらったことがある。
とある過去のデータを整理していたら、そんな質問に対して私がした回答が出てきたので紹介していこう。
Q:株式会社で起業するか個人事業主で起業するかどっちがいいか?
どちらでも変わらないと思う。
一昔前は、株式会社の方が圧倒的に信用があるとかメリットも大きかったと思うが、現在は起業当時はどちらでも特に変わりはない。
それよりも大切なのはビジョンであって、やりたいことによって形態を決めるべきだ。
多くの人が必要となる事業をしたいのであれば、株式会社の方がいいだろうし、自分自身がクリエイティブな仕事をしていきたいのであれば個人事業主で十分だし、ビジョンを大切にすることだ。
Q:会社を辞めるタイミングがわからない
まずはどこかの企業に勤めてから起業することを私は推奨している。
やはり、起業というのはリスクだし、どこの企業にも勤めたことがない人が成功している話を聞くと、憧れを持つことは十分に理解できる。
けれども、会社とか組織がどうやって動いているのかを知っておくことは1つの物差しができるし、最低限やらなければいけないことが理解できる。
いきなり起業するよりも失敗するリスクが低いと思っている。
ただし、勤める企業は勢いのあるスタートアップ、つまりベンチャー企業の方がいい。
Q:大学生なのだが、大学を辞めて起業すべきか?
もはや学生起業という言葉にインセンティブはなくなった時代だ。
けれども、若いうちにできるだけのことをやった方がいいので、なにか起業したいというアイディアがあるのであれば、大学卒業してからとか待たない方がいい。
すぐにやるべきだが、必ずしも大学を辞める必要はないと思う。
起業しても失敗する可能性もあるし、そうなったらまた学生に戻れる道を残しておくのも悪くない。
Q:お金がない場合にはどうやって起業すればいいか?
よく働いてお金を貯めてから起業するという人の話を聞くが、それでは遅い。
本当にやりたいことがあるのであれば、すぐに動くべきだ。
お金がないというのは言い訳で、本気でやりたいことであれば利益が出ると考えているはずだ。
であれば、お金を誰かから借りて起業して返せばいい。
それくらいの気概がなければ、起業しても上手くいかないはずだ。
起業当初に銀行からお金を借りることができるのであれば、借りればいいし、借金が悪という考えがあるようでは、きっと起業しても上手くいかない。
それから、お金を借りれる人がいないようであれば、そもそも信用がないということなので、信用を積み上げることを意識した方がいい。
Q:仲間を集めるにはどうすればいいか?
私の場合は1人で起業した。
仲間は後から集めればいいという気楽な考えだったし、とにかく動き回っていたら一緒に仕事したいという仲間は自然と集まってくる。
そういった仲間に出会うためには積極的にフットワークを軽くすることが大切だと思う。
それから、自分と仕事がしたいと思ってくれるように、自分自身の強みというか価値がどこにあるのかを明確にしていくことの方が重要だ。
そのためには、とにかく信用を積み重ねていくことにフォーカスした方がいい。
Q:CEOの仕事はなにをするのか?
営業と資金繰りの2つに尽きる。
営業も多岐にわたるけれども、とにかくこの2つができていれば会社は回るし、組織ができていく。
Q:起業当初から弁護士や税理士をつけた方がいいか?
結論、どちらでもいいと思うが、当然毎月のコストが発生する。
そのコストを払ってもいいと思うのであれば、つければいいし事業が軌道に乗ってからつけるのも問題ない。
ちなみに私の場合は、毎月の経理作業、試算表、決算書などを作るのが面倒だったので、起業当初から税理士の先生はつけた。
税理士の先生は法人の口座を作ったときに銀行の担当者から紹介してもらった。
その後、顧問弁護士もつけたが、起業当初はおらず、なにかあったときに紹介してもらっていた。
Q:事業計画はどのように作ればいいか?
ネットから手に入れられる事業計画書にそのまま数字を入れていけばいい。
どうせ実際に事業をしていくうちに、そのとおりにはいかないことがわかるから、まずは気休め程度に作ればいい。
綿密に事業計画を作る時間を割くくらいなら、さっさと営業活動でもした方がいい。
銀行から借入を行うようになれば、自ずと作るようになるし、最初から完璧なものを作る必要はない。
Q:財務諸表や決算書が読めるようになるにはどうすればいいか?
書籍から学ぶのも大切だと思うが、経営者になれば自ずと財務諸表に触れる機会が増えてくる。
税理士の先生と一緒に毎月振り返るのもいいし、とにかく最低限の簿記や会計の知識は知っておいた方がいい。
ただ、あまり深く考えなくても自然と触れ合うことが多くなるはずなので、その都度、覚えていけばいい。
大切なことは、なぜスコアがそうなったのかをしっかり把握することだ。
BS、LP、CFのいわゆる財務三表は、ある程度は読めるようにならないといけない。
Q:なぜ起業しようと思ったのか?
私の場合は、とても恵まれた環境で社会人のスタートを切らせてもらった。
けれども、そもそも自分でなにかをやるために入社したという経緯もあり、年齢的にもそろそろ自分でやらなければいけないという危機感もあった。
本来であれば、やりたいことがあって起業するのだが、私の場合は会社をやめてからなにをやるかを決めた。
最初にやろうと思ったことと、今現在やっていることは全く違うことだが、そもそも起業とはそういうものだろう。
まとめ
くり返しになるが、まだまだなにも達成したことのない小者が吠えているだけだと思ってもらえればいい。
けれども、こうして振り返ったときに、割といいことを言っている自分に少々驚いた。
というのも、今でもほとんど同じことを言うだろうなという回答ばかりだったからだ。
小者が少しでも大きくなるように今からも吠え続けるしかない。
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