歴史上の記録がある拷問の種類
人は痛みを感じる生き物だということは、誰もが理解していることだろう。
そして、その痛みは肉体的なものもあれば、精神的なものもあることも十分にわかっていることだと思う。
それでは、なぜ人は痛みを感じるのだろうか。
今さら聞けない痛みを感じる理由
まず、痛みは身体に何らかの損傷や異常があった場合、神経系を通じて脳に伝えられる信号であることを理解しよう。
具体的には、痛みを感じる神経受容体が皮膚や筋肉などの組織に存在し、刺激が加わることで神経信号が発生する。
この信号は、脊髄を経由して脳に送られ、痛みを感じる領域である脳の複数の部位で処理されるという仕組みだ。
そして、痛みを感じる神経は、主に2種類ある。
筋肉や皮膚などからの急激な痛みを感じる神経のことをAδ(エー・デルタ)線維という。
痛みが発生した瞬間、瞬時に脳に信号を送る神経だ。
組織が損傷されたり、炎症が起こったりした際に痛みを感じる神経のことをC線維という。
Aδ線維よりも遅い速度で信号を送るため、痛みの感じ方は遅れて現れるが、持続的な痛みを感じることができる。
ただし、痛みの感じ方は個人差が大きく、同じ刺激に対しても人によって異なる。
さらに、痛みの感じ方には感情、記憶、文化的な背景などが影響を与えることが知られている。
また、痛みはストレスホルモンであるアドレナリンやノルアドレナリン、セロトニンなどの神経伝達物質によって調節されることもわかっている。
つまり、痛みは身体に対する重要な警告信号であると同時に、不快な感覚であり、健康上の問題や日常生活の制約をもたらすことがあるものだと理解しておくといいだろう。
痛みの違いについて
それでは、なぜ転んだときの痛みと失恋したときの痛みは違うのだろうか。
転んだときの痛みは、身体の組織や器官に損傷が生じたことによって引き起こされる身体的な痛みだ。
痛みは、身体の痛みを感じる神経経路である末梢神経系を通じて脳に伝えられる。
末梢神経系には、痛みを感じるための神経受容体である上述したAδ線維とC線維があり、これらの神経は身体の異常や損傷に対して感受性が高く、刺激を受けることで神経信号を発生させる。
この神経信号は、脳の痛みを感じる領域である腰部脊髄後角や脳幹の痛み中枢で処理される。
一方で、失恋をしたときの痛みは、主に情緒的な苦痛やストレスによって引き起こされる。
この種の痛みは、身体に直接的なダメージを与えるわけではないが、脳には身体的な痛みと同様の反応を引き起こす。
失恋の痛みは、感情を処理するための脳の領域である辺縁系と前頭前野で処理され、神経伝達物質であるエンドルフィンの放出やストレスホルモンであるコルチゾールの上昇などの生理的変化を引き起こす。
つまり、失恋をしたときの痛みと転んだときの痛みは、それぞれ異なる神経回路を通じて脳に伝えられるため、痛みの感じ方が異なるというわけだ。
拷問の種類
痛みを感じることを利用したという言い方は語弊があるかもしれないが、人類の歴史上、犯罪を犯した場合には拷問というものが行われてきた。
ということで、せっかくなので記録に残っている拷問の種類を紹介していこう。
刺激的な表現も多くなるので、気が進まない人はここで読むのをやめることをオススメする。
中世ヨーロッパで使用されたとされる拷問器具の1つで、立ったまま全身を覆うように閉じ込めた鉄製の容器の中に入れ、火を焚くことで加熱される拷問器具だ。
また、英語では "Iron Maiden" 、ドイツ語では "Eiserne Jungfrau"、フランス語では "La Vierge de fer" とも呼ばれる。
一般的に、この拷問器具には内部に突起物があり、閉じ込められた状態で身体を押し付けることで、突起物によって全身に深い切り傷を負わせるとされている。
また、突起物には鋭利な針がついている場合もあり、動くたびに刺されることで苦痛を与えることができる。
実際に鉄の乙女が本当に存在したかどうかは不明だが、中世ヨーロッパでは、このような拷問器具が使用されることがあったとされている。
また、19世紀に制作された一部の鉄の乙女が現存しており、博物館などで展示されている場合もある。
ただし、鉄の乙女が実際に使用されたかどうかについては議論があるため、その真偽を確かめるための歴史的研究が続けられている。
被害者に水をかけたり、水に浸したりすることで、肺に水を入れたり、窒息したりするように仕向ける拷問の一種だ。
水責めは、古代から現代に至るまで、世界中で使用されてきた。
水責めの具体的な方法は、浴槽、プール、水槽、池、川といった水責めのための場所に連れて行き、顔を水面下に沈めたり、水をかけたりして、水を飲み込むことを強制する方法がある。
被害者は肺に水を吸い込み、窒息する危険がある。
また、水責めには、逆さ吊りにした被害者に水をかけるという方法もある。
被害者は逆さまに吊られ、頭から下に向かって水が流れ込み、体内に水がたまるため、窒息する可能性がある。
水責めは、古代ローマ時代から、中世ヨーロッパ、近現代に至るまで、様々な文化で使用されてきた。
さらに、水責めは、拷問としてだけでなく、追及の手段としても使用されてきた。
例えば、スペインの宗教裁判所であるイネクアダの審問官たちは、水責めをよく使用していたという記録がある。
とはいえ、現代では水責めは国際的な法律で禁止されており、人権侵害として問題視されている点もしっかりと覚えておこう。
吊るし上げとは、被害者をロープや鎖などで吊るし、体を引き裂いたり、骨を折ったりする拷問の一種だ。
死刑囚の処刑方法としても使用されることがあるが、この場合は法的な手続きが必要であり、刑務所内でのみ行われる。
吊るし上げには、様々な方法があるが、最も一般的な方法は、手足を縛られた被害者を頭を下にして吊るし、体を引き裂いたり、骨を折ったりする方法だ。
また、吊るし上げの際には、意識を失うまでロープを引き上げ、そして急に落とすことがあるため、首に重大な傷害を負うこともある。
吊るし上げは、古代から現代に至るまで、世界中で使用されてきた。
特に、中世ヨーロッパでは、吊るし上げが一般的な拷問方法として使用されていた。
また、アメリカ合衆国南部では、19世紀後半から20世紀初頭にかけて、アフリカ系アメリカ人に対して吊るし上げが行われたことがあり、これは人種差別的な殺人であると非難されている。
当然だが、現代では、吊るし上げは国際的に禁止されており、人権侵害として問題視されている。
吊るし上げは、肉体的な苦痛や死に至る危険性が非常に高く、人間らしく生きる権利を脅かす拷問であるため、国際法において禁止されているのが現状だ。
気ショックによる拷問は、電気ショックを被拷問者の身体に与えることで苦痛を与える行為だ。
電気ショックは、体内に電流を流すことによって、筋肉の収縮や痛みを引き起こす。
電気ショックによる拷問は、通常、電気刺激装置を使用して行われ、電気ショックを被拷問者の身体に直接与えることができる装置だ。
電極を身体につけ、電気刺激装置から強制的に電気ショックを与えられる。
また、電気ショックによる拷問は、身体的苦痛だけでなく、精神的苦痛も引き起こすことがある。
恐怖や不安、絶望感などを感じることがあるのと同時に、長期間にわたって電気ショックを受けると、身体的な損傷や後遺症を引き起こすことがある。
そして、電気ショックによる拷問は、国際法によって禁止されている。
国連の拷問禁止委員会は、電気ショックを拷問行為として明確に扱っており、電気ショックを行うことは、国際法に違反する行為とされていることも併せて覚えておこう。
斬首刑は、人間の首を切り落として処刑する刑罰だ。
古代から現代に至るまで、多くの文化や国で斬首刑が行われてきた。
斬首刑は、刀や斧などの武器を使用して首を切り落とすことで行われる。
この行為は、非常に苦痛であるとされており、死亡までの時間は、首が切り落とされた瞬間から数分間続くこともあるという。
斬首刑は、処刑に使用される武器や技術によって、非常に残酷な拷問となることがあるというわけだ。
歴史的には、あえて切れ味の悪い刀で行われたり、複数回にわたって切り付けられたりすることがあった。
現代では、斬首刑が行われることは非常に稀であり、一部の国でのみ法的に認められている。
国際的には、斬首刑は人権侵害と見なされ、人道的な理由から禁止されている。
国連の人権委員会や拷問禁止委員会などが、斬首刑を非人道的な処刑方法として非難しているのが現状だ。
そういった背景もあり、現在、斬首刑を行う国は、ごく一部の国に限られている。
この拷問は、被告人や囚人をラットのケージに入れて、ラットたちに餌として与えられたり、ラットが集団で襲って食べるようにされたりするものだ。
罰を受けるのではなく、単に痛めつけられるために行われてきた。
ラットは、餌を求めて人間の身体に噛み付いたり、爪で引っかいたりすることがある。
ラットは非常に鋭い歯を持っており、噛まれた場合は深刻な感染症や病気のリスクがあることから、この拷問は非常に残酷で危険なものであるとされている。
このような拷問は、現在では国際的に禁止されているため、法的には認められていない。
また、動物虐待行為であるとして、動物愛護団体からの非難を浴びることになるため、現代の社会においては完全に禁止されている。
石打ち刑とは、刑務所や監獄などで行われた拷問の1つで、被告人や囚人に対して石を投げつけて、苦痛を与えるものだ。
この拷問は、古代から中世にかけて広く行われていたとされている。
この拷問は、通常は公開処刑として行われ、大勢の人々が集まって石打ちの様子を見物することもあったという。
石打ち刑は、特に重罪に対する刑罰として用いられ、略奪や暴動などを行った者、または強盗や殺人などの罪を犯した者に対して行われたといわれている。
石打ち刑は、被告人や囚人が石で打たれることによって、身体的な苦痛だけでなく、社会的な恥辱も与えられるというわけだ。
また、石打ち刑は、時には被告人や囚人が死亡するほどの重傷を負わせることもあった。
現在、石打ち刑は国際的に禁止されており、人権に対する重大な侵害行為であるとされている。
刑罰の柱とは、被告人や囚人を鎖で縛りつけて、日光や風雨の中で長時間立たせる拷問の一種だ。
この拷問は、古代から中世にかけて、ヨーロッパやアジアを中心に広く行われていた。
刑罰の柱は、刑務所や監獄などで行われることが多く、しばしば公開処刑として行われた。
縛りつけられた被告人や囚人は、熱中症や風邪、または日焼けや凍傷などの健康上の問題に苦しんだという。
また、多くの場合、刑罰の柱は恥辱の象徴とされ、周囲の人々から侮辱されることがあった。
刑罰の柱は、現在では国際的に禁止されており、人権に対する重大な侵害行為とされている。
また、刑罰の柱によって生じた身体的な苦痛や精神的な苦痛を和らげるため、国際的な人道支援団体が活動している。
炭火拷問とは、被拷問者を炭火の上に乗せる拷問のことだ。
主に中国で行われたとされ、熱さによって被拷問者の肌が焼け付いていく様子が目撃されている。
この拷問は、被拷問者に極度の苦痛を与え、身体的に損傷を与えることが目的とされている。
炭火の熱さにより、被拷問者の肌は赤く腫れ上がり、水ぶくれができることがある。
また、長時間拷問を受けた場合、火傷による感染症や出血、内臓や神経の障害などが起こることもあるという。
現代においては、国際的な人権規範に基づいて、このような拷問は絶対に行ってはならないとされている。
る種の伝承において語られている拷問方法の1つだが、実際に存在するかどうかは科学的には証明されていない。
この伝承によれば、ツチノコは地中に穴を掘って生活しており、その穴に人間を押し込んで押し潰すというものだ。
そして、この拷問は、犯罪者を処刑するために行われたという説もある。
しかし、現代の科学的な観点からは、ツチノコは存在していないとされている。
ツチノコが伝承として語られている地域には、実際には存在しうる爬虫類や両生類が生息している場合があるが、人間を押し潰すほどの大きさや力を持っているものは存在しない。
したがって、ツチノコの押し込みという拷問方法は、架空のものであると考えらている。
まとめ
朝から読むには少々ヘビーだったかもしれないが、こういった拷問がかつては行われていたということを知っておいても損ではないだろう。
いずれにせよ、人間は痛みを感じることができるからこそ、発展してきたところもあるわけで、なにかを始めようとしたときにはなにかしらの痛みを伴うものだ。
私の場合は、それを覚悟だと置き換えて、それすら楽しむことにしようと心がけている。
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