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ユニクロとユニバーサルスタジオジャパンからの学び

因小失大(いんしょうしつだい)
→ 小さな利益にこだわり、大きな損失をこうむること。

目先の利益ばかりを追求すると大きな利益が得られないというのは、なんとなく理解できるだろう。

でも、どこまでが目先の利益なのか、その判断は一般的には難しい。

サービスをしすぎればずっと損をし続けることになるし、どこかで切り替えればお客さんが離れていくかもしれない。

そんなときは先人に学べばいい。

小さな洋服店をたった5年でユニクロに変えた秘密

山口県宇部市に父から引き継いだ小さな洋服店があった。

このお店がたった5年で世界的なアパレルブランドのユニクロになることなど誰が想像しただろうか。

ユニクロを展開するファーストリテイリング社を率いるのは、柳井正氏。

1984年6月2日に広島市中区袋町にユニクロの1号店をオープンさせた。

1号店の前には大行列ができ、ラジオ中継で柳井氏が人が多すぎるので来ないでくださいと呼び掛けたほどだ。

柳井氏は金鉱脈を発見した気分だったが、今ほど成功するとは思っていなかったと振り返っている。


そんなユニクロだが、生み出された1つの秘密がある。

あなたは、ユニクロアップデートというWebサイトを知っているだろうか。

実はこのユニクロアップデートにこそ、たった1つの秘密が隠されている。

このサイトは、お客様からいただいた声によって、改良された商品だけを紹介する専用ページなのだ。

例えば、ユニクロの大人気商品の1つに、EZYデニムがある。

履き心地の良さが売りの商品で、ウエストの部分がゴムになっている。

この商品に対して、お客様からは、ひと目でウエストの部分がゴムだとわかるからダサくて嫌だという声があがっていた。

その声に反応して、即座に見た目からはゴムだとわからないデザインに変更した。

その結果が、大人気商品の1つになったという具合だ。

こんなアップデートが毎月のペースで行われていて、その数は計り知れない。


ユニクロがやってきたことは、創業当初からなにも変わっていない。

お客様の声にどれだけ目を向けられるか。

当たり前のことだと一蹴するかもしれないが、これを徹底してできている会社は限りなく少ないのが現状である。

・本当にお客様のことを知っているだろうか
・お客様が本当に困っていることはなにか
・お客様が普段考えていることはどんなことか
・お客様が話をしている言葉遣いはどんなものか

このあたりを考えたときに少しでも違和感を覚えたなら、お客様のことだけを考える時間を作った方がいいかもしれない。

柳井正氏の言葉に全てが集約されている。

ユニクロで一番発信力のある人は社長ではなく、お客様です。

赤字経営のユニバーサルスタジオジャパンを救った方法

2001年にオープンしたUSJ。

初年度の入場者数は1,100万人を超え、世界最速のペースで1,000万人を突破したテーマパークとして、華々しくデビューした。

ところが、2年目の入場者数は700万人台へと大幅に減り、毎年入場者数の減少に歯止めがかからなくなっていった。

そして2010年、とうとうUSJは事実上の破綻状態になってしまう。

もう潰すしかないという閉塞感が漂う中、再建が始まった。

まず初めに取り組んだのが、クリスマスシーズンの集客。

テーマパークにとって絶対に外せない一大イベントであるクリスマス。

まだまだ集客できる可能性があるのに、誰もそれを活かそうとしていなかったと当時を振り返る。

今までのクリスマスは、昼はこんな感じで楽しめて、夜はこんな感じですという説明的な宣伝ばかり。

最もわかりやすかったのが当時のテレビCMで、昼はクリスマスのこんなパレードをしていること、夜はこんなキレイなイルミネーションが見れることを謳っているだけだった。


そんな中、USJでとられた方法は、それまでと同じようにテレビCMを流すことだった。

クリスマスのイベント内容は一切変えず、ある部分だけを変えたテレビCMにしたのだ。

てっきり、イベントをゼロから企画すると思っていたスタッフたちは呆気にとられた。

ところが、USJが手がけたテレビCMが流れると、入場者数は前年同期比倍以上に復活した。

それだけにとどまらず、年々入場者数が増え続け、新たな取り組みをしてからから3年後には過去最高を記録した。

USJのCMでは一体なにをしかけたのか。

ターゲットを小さな子どもを持つ親だけに絞って、彼らの奥底に眠っている感情を呼び覚ます

ターゲットを絞って、小さな子どもを持つ親の感情に深く刺さるメッセージを届けたのだ。

本来、テーマパークといえば、学生、カップル、家族、友達グループといった多くの人が訪れる場所だ。

つまり、誰もが楽しめる場なのだが、そこをあえて小さな子どもがいるお父さん、お母さんにターゲットを定めた。

そんなターゲットにされたお父さん、お母さんはこんなテレビCMに心を鷲掴みにされた。

キレイなクリスマスツリーをキラキラした目で見つめる娘。
パパの二の腕をギュッと掴んで無邪気に笑いかける。
そんな愛おしい娘の世界一の笑顔を見て微笑み返すパパ。
「いつか君が大きくなってクリスマスの魔法が解けてしまうまでに、あと何回こんなクリスマスが過ごせるかな・・・」

危機を乗り越えてきた企業たち

大企業が大企業と呼ばれる所以は、一夜にして成らずということだろう。

様々な危機を乗り越えたり、徹底してきたことの重みが違う。

そうでなければ、グローバルに戦えるほど甘くない。

それから、当たり前だが、どんな大企業も最初は小さな会社からスタートしている。

どこを目指すのも自由だし、どんな結果になるか誰にもわからない。

1つだけいえることは、高みを目指すことは絶対に悪いことではない。


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株式会社stakは機能拡張・モジュール型IoTデバイス「stak(すたっく)」の企画開発・販売・運営をしている会社。 そのCEOである植田 振一郎のハッタリと嘘の狭間にある本音を届けます。