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好きなものを語るのは楽しい「NFL(アメリカンフットボール)」

先日、新年会だった。
2つ前の会社の元同僚や部下と。

メンバーの中にサッカー好きがいるんだけど、
私はサッカーをまったく見ないので話についていけない。

ただ、彼らの熱量は伝わって来る。
好きなものについて語るのは楽しい。

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私はNFLが好きだ。
NFLというのはアメフトのプロリーグである。

NFLは毎年、秋から冬にかけてレギュラーシーズンが開催される。
現在はプレーオフの真っ最中で、全米ナンバーワンを決める「スーパーボウル」を間近に控えている。

その中継は全米でも年間視聴率トップである。
今は一年で最もアメフトがアツい時期なのだ。

私は毎日NFL JAPANのニュースをチェックしている。
布団に入りNFLの動向を確認してから眠るのが私のナイトルーティンだ。

日本のアメフト人口は他のスポーツに比べて圧倒的に少ない。

サッカーと野球の競技者人口が7~800万人とされる一方で、アメフトは2万人に満たないという。

日本でアメフトのルールを理解している者は、競技者以外のファンを含めても全国に10万人いないかもしれない。

少なくとも私の周りでNFLが好きだという者に出会ったことがない。
私もアメフトの話がしたい。

なので本日は、ただアメフトの話を熱く語るだけの回にしようと思う。

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近年のNFLはカンザスシティ・チーフスを中心に回っている。今年も優勝候補の一角ではあるが、あまりオフェンスの調子が良くなかった。QBパトリック・マホームズのレーティングも90点台前半と平凡で、彼にしてはインターセプトも多く点が取れない。でも結果を見ると勝っている。完全にディフェンスのチームだ。

地区優勝を決めて臨んだシーズン最終戦は、主力選手を温存した言わば消化試合だったが、まさかの無得点で惨敗した。セカンダリーのカーソン・ウエンツは数年前までフィラデルフィア・イーグルスのエースQBだった選手である。いくら何でも無得点はひどい。

ちなみにウエンツは10年前のドラフト全体2位、同年の全体1位は現デトロイト・ライオンズのエースQBジャレッド・ゴフである。本年のスーパーボウル大本命だ。今年のライオンズは4thダウンギャンブルを多用して得点を重ね、チーフスを180点ほど上回っている。

チーフスはNFL史上初のスーパーボウル3連覇を目指しているが、仮に「チーフス×ライオンズ」となれば、ディフェンス陣が相当踏ん張らないと、3連覇どころか一方的にボコられて終わる可能性もある。その前にカンファレンス戦でレイブンズもしくはビルズにやられる可能性も大いにあり得る。

本来の姿を取り戻したマホームズをスーパーボウルで見たい気持ちはもちろんあるが、私は「レイブンズ×ライオンズ」が見たい。リング中央でボコボコに殴り合い両者一歩も引かない攻撃の応酬が最高にエキサイティングだ。

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という話のできる友人が周りにいないし、おそらくnoteの世界で理解してくれる人もそんなにいないと思う。

「いや、私はラムズだと思う」なんてマシュー・スタッフォードガチ勢の方がいれば教えて欲しい。「ライオンズ×ラムズ」は確かにアツい。なんせ数年前までゴフはラムズ、スタッフォードはライオンズのそれぞれエースだった。エース同士で世紀のトレードを行った、互いに古巣同士という激アツカードなのだ。

どちらもNFCなのでスーパーボウルで戦うことはないが(どっちもパ・リーグなので日本シリーズで対戦することはない、みたいな)、カンファレンス戦(クライマックスシリーズ)で当たれば最高だ。

とここまで書きながら、そういや今日ディビジョン戦だったなあと思い出して結果を見ると、ライオンズがコマンダースに敗れていた。嘘だろ。。

スタッツを見るとゴフがインターセプトを3つ与えた模様。これだよ。確かに今シーズンのゴフはINTが多かった。そういやワイルドカードでも、チャージャースのジャスティン・ハーバートが4つのINTを献上して破れたが、彼はシーズンを通してINTわずか3つという驚異的な安定感だったにもかかわらず、たった1試合で1シーズン以上のINTを与えてしまった。アメリカでも大一番には魔物が棲んでるっつー話ですよ。

一方のチーフスはテキサンズを下して順当に勝ち上がったようだが、マホームズはタッチダウンパス1本、INTなしの23得点。レーティングは100に満たない。シーズン同様、見栄えのしない成績だが、なぜか勝ち続けるのが今シーズンのチーフスなのだ。ライオンが狩られた今、このままぬるっと優勝まで行く可能性は高い。

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時差の関係でスーパーボウルは日本時間の朝から昼にかけて行われる。NHKが中継から撤退したため日本テレビの夜にだいぶカットされた録画中継があるだけだ。CSやDAZNではオンタイムで見ることができる。

仕事をしていた頃、スーパーボウル当日はYahoo!等のニュースサイトは一切見ないようにしていた。ネタバレを食らわないように一日を過ごして、帰宅後に4時間の生中継を観るのである。

ハーフタイムショーという前後半の合間に行われるライブも注目度が高い。毎年有名アーティストがノーギャラで出演する。今年はケンドリック・ラマーだ。

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そういや昔、有休を取って銀座のFOOTERSで酒を飲みながら観戦したことがあったな。あれは2012年の「レイブンズ×49ers」で、それぞれのチームのヘッドコーチがハーボー兄弟だったことから「ハーボウル」と言われた年だった。49ersのエースQBアレックス・スミスが怪我をして、代わりに出てきたコリン・キャパニックが時代遅れと言われたピストルフォーメーションでシーズンを席巻した年だった。

当時レイブンズのエースQBでMVPを受賞したジョー・フラッコは現在もコルツで現役である。私の推しチームはナイナーズだが、推しの選手を聞かれたらフラッコと答える。もちろんパーディ―も好きですよ。ドラフト全体最下位262位のシンデレラボーイ、ブロック・パーディ。

余談だが、私のハンドルネームの「smith」は、先述のアレックス・スミスから拝借したものだ。私がNFL好きになったきっかけの選手である。

そのプレーはセインツとのディビジョン戦だったか、
第4クォーター残り時間2分、敵陣28yard、3rd down 7、
エンプティのショットガンという明らかなパスシチュエーションで、スナップを受けたスミスが左にロールアウト、というか全力で走ってそのままサイドライン際を駆け上がりタッチダウン。

素人目にも「とんでもないことが起きた」と思ったのを覚えている。
スタジアムの熱気が画面越しに伝わってきた。
何だこのスポーツは。

以来、私はNFLを10数年に渡り追い続けている。当時はランディ・モスがナイナーズでまだ現役で、ペイトン・マニングが首の怪我をしてコルツを放出された年だった。ブレット・ファーヴもバイキングスで現役だった気がするが、調べたら既に引退していた。アンドリュー・ラック、ロバート・グリフィンⅢ世がドラフト上位で指名され、ラッセル・ウィルソンも1年目から活躍していた。ウィルソンも大ベテランとなり、今はスティーラーズで奮闘している。

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好きなものについて語るのは楽しい。満足した。
次回は何について語ろう。

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