着座姿勢は不万能 パート2
前回までのお話
■パーキンソンの問題解決まであと1ピース■安直愚直なコルセット戦法■首が垂れさがる要因は2つ■「肩下がってますね」と言うと嫌な顔■ことばに出すことで輪が広がるリハビリ時間に当人そっちのけで議論していると、ついに当人から一言。「ベッドの上にあるから」...なんのことだろうか。
◆◆この続きから話をします。
ゴムチューブタオルが優秀
見つけたのはゴムチューブ。言葉数は少ないですが、意図することは一つ。「私も会話に混ぜなさい」と(笑)。何かのリハビリで使ってたようで両端も結んでありました。そしてサイズ感もばっちり。当人さん、アイデアありがとう!早速背中側が伸びるようクロスさせながら肩を通してもらいます。脇にチューブが当たると痛くなるのでタオルを巻く。ついでに肩を上げる目的もいれたいので多めに巻く。上着を羽織る。外見からは何も変わっていないけれど明らかに姿勢は改善できました。タオルで肩上げをすると首周りでブロックがかかるようで、頭が垂れさがりにくくなります。当人も周りも効果を実感した瞬間です。ここまで結果を出してようやくPTさんが積極的に動き出してくれました。口先でどれだけ説明しても半信半疑のときは耳に届かないですからね。
固定概念を変えるのが私の役目、その先は専門分野の開拓業
偉大な教科書に書いてあることは素晴らしい事実です。でもそれはいつの時代の発見ですか?科学はどのレベルですか?モノ作りが発展した今はもっと良い道具ありませんか?先人が編み出した知識は、いまの進歩した科学・技術で再定義したら変わります。絶対不変の知識技術ではないからです。情報を知る手段が紙媒体の時代はしょうがないです。でも現代は情報が簡単に拾える時代です。セラピストは情報が増えたことでついつい難しいこと細かいことばかりに気を取られていますが、当たり前の動作や理屈を説明できるよう噛み砕くことが必要なリハビリ時代となっています。本当に理解したというのであれば専門用語を使わずに当人や家族に説明してあげてください。固定概念を変えるだけでリハビリの質があがります。日常生活のなかで座位姿勢の割合は8-10時間。この時間を『自主トレーニング』を言う名前を使わずに有効活用させませんか。
【急募】前傾姿勢を改善させる案
ゴムチューブの前に実はもう1つ案がありました。その名も『眼鏡作戦』です。眼鏡上半分近くを紙かなんか貼りつけて隠すという稚拙な案です。首が下がってる人が生活に困らない理由を考えると、真下を見るぐらい首が曲がっても眼球運動で生活に必要な範囲はカバーできるから。ということに気づきました。円背の人だって生活に支障をきたすなら姿勢を伸ばすだろうというところからの案です。首の筋肉や姿勢の状況に合わせて隠す範囲を調整すればいいだけです。この案を説明しに行ったときに、ゴムチューブ案が浮上して乗っ取られた形で現在企画頓挫しています(笑)ゴムチューブで首から下を補修→眼鏡で首から上の筋トレの順番になると思うので、もう少し導入するまで時間がかかりそうです。おもしろいアイデアお待ちしております。まずは知識だけでもいいです。教えてください。同じ意図を持った人からの説明ほど無駄なく効率よく理解できるものはありません。
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