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「大怪獣のあとしまつ」の反響に感じる、日本の映画で笑いを創る難しさ

「大怪獣のあとしまつ」の反響を見て思うのは、映画という場所で「世界観の笑い」を日本のお客さんに向けて成立させることの難しさですよね。
そこに関してはたけしさんや松本人志さんも成功していないわけで。
変顔や叫びを使用したわかりやすい「ここが笑うところです」みたいな見せ方をしないと許容されないというか。
福田雄一監督がコメディというジャンルで活躍を続けているのはその辺りを徹底しているからですよね。
むしろ「お笑い番組を積極的に観ない層」に向けて振り切った笑いの入れ方を貫いていて。
そっち側の人達が福田監督の作品をあまり好まない傾向にあるのは、そもそもターゲットが違うからではないでしょうか。
仮に「大怪獣のあとしまつ」の主演がオダギリジョーさんで単館系の上映作品であれば、観客は「三木監督の世界が好きな層」が中心になっていたわけで、聞こえてくる感想は全く違ったのかもしれません。
そうなると観ていない層への伝わり方も変わっていたはずですよね。
改めて笑いというジャンルの繊細さを感じます。
昨年のキングオブコント決勝の中心に立っていたのは単純なボケとツッコミではない世界で、笑いを作り表現する側のレベルが上がっていることを感じましたが、一般の人達は今でも「明確な笑いどころ」を欲しがっているのだろうなあとは思いますね。
もしかしたら映画の場合は関わるスタッフも。
松本人志さんが「ごっつええ感じ」や「VISUALBUM」などで生み出したコントと最近のCMで演じている内容のどちらが笑いのレベルが高いかは語る必要もないぐらい歴然としていますが、後者を好む人の方が多数派なのがこの国なのかもしれません。

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裏本田・柴志朗(鈴木達也)
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