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Legal Office as a Serviceという新しい概念 DXその13 オフィスを持たないリーガルサービスの在り方

1. Legal Office as a Serviceの概念

これはなんだと思うかもしれません。SaaSの本質は、ソフトウェアが人の役割を代替することだけではなく、場所その他にとらわれないことだと考えています。

人の場合、1対1又は1対nのサービスになります。しかし、インターネットやソフトウェアを使えば時空間にとらわれないので、1対n又はn対nまでもっていくことが可能です。

それであるなるならば、Legal Service as a Serviceやリーガルテックでいいじゃないかと思うかもしれません。しかし、法律事務所の時空間を否定してしまうことの方が、自らの存在価値を一旦否定するには都合が良いです。自らを否定しない限り新しいサービスは提供できません。

果たしてオフィスを持つことが意味があることなのかなどゼロベースでオフィスがないことを前提に組み立てた方が良いのではないかなど、全ての価値を否定したときに、組み立てなおすことが可能になります。

Legal Office as a Serviceを略して、LOaaS(ローアズ)は直感的で理解しやすいです。オフィスという概念を無くすことで、新しいものを生み出します。

2.実践をするにあたって

過去のビジネスモデル(2015年以前)はオフィスがありました。この場合のコンバージョンレートは立地もありますが非常に高い(例としては50%)です。これに対して、オフィスがない場合のコンバージョンレートはそれほど高くない(例として5%)と仮説が立ちます。

SaaSモデルでのビジネスではオフィスはあると思いますが、そのユーザーはオフィスを訪問をしないと思います。

念のため、いかなるカテゴリーが訪問するオフィスの必要性があるのか、場合分けをして考えてみます。

ハイエンドは、高い機能が要求されるもの

ローエンドは、低い機能

ハイタッチは、技術者などが高い頻度でヘルプするサービス

ロータッチは、ヘルプをあまりしないサービス

ローエンド

①ハイエンド・ハイタッチ

オフィスなど分散させておいて、タッチポイントをたくさん持つ必要がありそうです。

②ハイエンド・ロータッチ

これに対して、こちらはタッチポイントを必要としないので、オフィスはそれほど大切なものではありません。

③ローエンド・ロータッチ

こちらも、同様にオフィスは大切ではありません。

ローエンド・ハイタッチは、工数がかかりすぎるので、存在しないと考えていいでしょう。

通常のオフィスは、①ハイエンド・ハイタッチで、オフィスを持った方が安心感が高く、コンバージョンレートが高いです。これに対して、②及び③は、名声が高くないと難しいかもしれません。特に、③は、一人勝ちする傾向が高いと思われます(これはネットワーク効果関係のサービスが多いからでしょう)。

ロータッチの場合は、立地ではなくて、ブランド名、ネットワーク効果、コミュニティなどを意識をしないと難しいです。加えて、値段の設定は、ハイエンドにするとフロービジネスになりがちです。フロービジネスになるとハイタッチになるので、LOaaSは難しいです。

3.競争における決め手

競争における決め手は、コスト(費用)、デリバリー(納期)、クオリティ(品質)です。この点、インターネットを使う以上、コストは低く、デリバリーは早く、満足度を上げていくという戦法になるでしょう。

しかし、コストを低くしすぎると、クオリティが下がってしまうこと及び閾値が低いことで悪客の流入コストが高くなる可能性があります。コストを上げることは、悪客の流入コストを下げないために必要不可欠です。

そうすると、ニーズが高く、単価の高い顧客層に訴求すること、デリバリーをできるだけ早めるということも大事です。

ロータッチながら、フロービジネスも一定程度例外的に受け入れるビジネスモデルが大切だとわかります。ストック原則、フロー例外モデルです。

4.幣事務所のビジネスモデルの転換

うちのビジネスについてはデジタルトランスフォーメーション、グローバルハブ、ベンチャーとする予定です。ストック原則、フロー例外モデルを描くことになります。

且つ、ローエンド及びローエンドについてのケアとしては、なるべくフリーサービスを手間をかけずにするため、RPAやリーガルテックを入れ込みます。

そして、②を人工集約型(ITテクノロジー駆使)として用意しておきながら、①でフローとして個別の対応をするというビジネスモデルになると理解しています。

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