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勉強嫌いで社長だけにはなりたくないと思っていた高校生が、18歳で起業をした理由 〜共感起業大全 誕生ストーリー④

共感起業大全 誕生ストーリー③ 執筆と起業は似ている。読者第一号は…からのつづき

勉強が嫌いな高校生

僕が高校生の頃、勉強することに意味を感じていなく、結果的に成績も良くない僕は、早く勉強する環境から抜け出したかった。

当時は大学に行かないことはキャリアを捨てる(世捨て人になる)くらいの脅迫めいたことを言われ、周りのみんな当たり前のように、どこでもいいから大学受検させられていた。

僕も例外なく受けることになり、音大ならという消去法で受けた大学も落ち、それでも浪人してでも大学に行かせようとする、そんな高校三年生の春を迎えていた。

そんなある日、ドリカムのコンサートに行って、音響エンジニアをしている人たちの姿を見て専門学校を探し、第三次募集を受けて僕は東京に脱出をした。

音楽をすることだけが楽しみだった僕は、大学に行かずに済むその選択肢だけが頼りだった。

社長なんてダサイと思っていた本人が会社を設立する

音大を受けるくらいの知識と、バンドで曲をつくるくらいの技術しかない僕だったが、音響の専門学校でもやはり勉強というものがある。
でも音楽に関わることだから、関心のないことではないし、最後の2年だと思って何とかがんばることにした。

持っていた楽器を売って初めてコンピューター(Mac SE/30)を買い、シンセサイザーというものに触れた。
音楽も作れるし、触っているだけで楽しく夢中になる時間の中で、いろいろなことを知りたいと本を買い情報を頭に入れ、そして道具として使っていった。

結果的にそれが、音楽をつくる仕事になって、楽器をつくる仕事になって、ふり返れば18歳で起業したという結果になっていた。

その後、インターネットが始まり、やっぱり楽しくて触って探求していたことが、Webサイトとして公開したら本を2冊書くことになり、それが元になって、仕事の依頼がたくさん来た。

仕事が大きくなって「法人口座がないと取引できない」と言われて、1週間でできる会社の作り方という本を買って、法人を作った。

それまでも一度として、起業しよう!会社作るぞ!なんて思ったことは、なかった。
むしろ、社長なんてダサイとか、偉そうとか、いいイメージはなかったから、当然ながらなりたくない職業ランキングはダントツの一位。

自分の人生でさえよくわからないのに、人の人生を背負えるほどの責任なんて負えるわけがない、というのが正直なところかもしれない。

でも僕は会社を設立した。
ただ、自分の感覚に身を任せて、勉強嫌いの僕が知らない間に何かを身につけて、そこに導かれたのだった。

会社
社長
勉強

僕が高校生で思っていたものとは大きく違っていたことを知った。

何のために起業したのか。ミュージシャンへの共感がルーツだと知る。

なぜ起業したのか?と言われれば、正直よくわからないが、ふり返れば、何かを自分で決めたかったのだろうと思う。

自分の想うことに関わって
自分がそこに何か役だって
自分でやるかやめるかを決めて
やったことに対して報酬をいただく

サラリーマンをしたくなかったのは、

自分がやりたくないことに、
自分がどんなことに役立っているかわからず、
自分で決められないことが多い中で、
報酬は決められてしまう

ということに対する反発だったのかもしれない。

当時は、コピペのような音楽が大量に溢れ、仕事で関わるミュージシャンが

売れる音楽を作れというのはわかるけれど、そこに迎合したらミュージシャンとして終わりだよね

そんなことを言いながら抵抗していた彼ら。

自分の表現方法で生きる、その選択をしているミュージシャンたち
その姿勢が僕にとても共感があった。

ふり返れば、この感覚やマインドこそが起業でありアントレプレナーシップだ。
だから僕は起業したんだと、今であれば納得がいく。

でも社会における起業は、そういう説明がされていない。
そして、そこを大切にした起業家教育もほとんど存在しない。
起業家もまた、そういう支援をされていない。
だからいまのビジネスで社会や経済にワクワクしない。

僕はそこを探し当てて、そして形にしたい。

僕にとっての新しい一歩が始まった。