「買う」けど「使わない」、ビジネス化思考
なんでもビジネスに変えてしまう「ビジネス化思考」。
連続起業家の思考習慣から、ビジネスのヒントを見つけましょう。
今日は「買う」けど「使わない」ビジネスについて考えてみましょう。
自分で使うために、買う
商品やサービスを作る人のほとんどは、使う人に売るビジネスです。
食べ物をつくって売る
化粧品をつくって売る
服をつくって売る
これをいわゆる自家需要というのですが、自分で使うために買うというものです。
自分のお金で、自分のためにお金を払う
ここがポイントです。
自分のために払うから、安くしておきたいもの
自分のために払うから、高くてもいいもの
使い方やタイミングなどによって、価格がぐんっと変わるのです。
最近は、自分へのご褒美とか、海外旅行に行けないからとか、いろいろな理由をつけて自家需要が高くなっているといいます。
誰かにあげるために、買う
誰かにあげる、プレゼントのようなものがあります。
これは、買った物を自分で使いません。
人のために、買うのです。
買った物をギフトするということは、何かの想いを乗せますよね。
だから自家需要より少し高いものを選びがちです。
相手が欲しいと思っているもの
相手が喜びそうなもの
そんな相手起点が多くの場合です。
自分がそれを選んだというセンスを表現したい
自分が好きなものをオススメしたい
など、自分起点の場合もあります。
ギフトの場合には、あまり価格を下げられないという心理も働きます。
あまり安いものをあげられない
見栄を張りたい
相場から外れられない
自分で使いたいものと、プレゼントしたいものは、中身が同じであってもパッケージが違ったりしますよね。
ギフトはコミュニケーション。
そのコミュニケーションの目的を満たすような、商品選びになってきます。
飾るために、買う
使えるものでも、使うことを目的にせず買う、ということもあります。
たとえば飾っておくもの。
陶器などのコレクションなどの場合も使うことはありませんし、レトロなグッズなども使われることはないでしょう。
大型バイクや自転車などを、室内で保管しているケースもよくあります。
使う回数より家の中で飾られている時間のほうが圧倒的に長い、ということがありますね。
記念グッズとか、サインボールとか、小さい頃に履いていた子どもの靴とか、使うことよりも思い出としての存在がそこにあります。
買う=使う だけじゃない
ものをつくるとき、デザインや価格のことを考えますし、
ものをうるとき、価格や使う人のことを考えます。
それは、買った人が使うだけじゃない、それ以外の目的のために買う場合があります。
たとえば皿を作ったとしても、使いたい皿と、あげたい皿と、飾りたい皿は違います。
パッケージも、桐の箱に入っているだけで価格が何倍も跳ね上がります。
駅のお土産屋さんでも、自分で食べる用とギフト用では値段がかなり違います。
あなたのビジネスに商品があれば、払う人が使うだけじゃない商品の見え方や売り方を考えてみても良いかもしれませんね。
<まとめ>
商品を買っても、本人が使うとは限らない。
本人が使わない場合、本人のどんな感情を満たす役割をしているかを想像する。
本人が使っても、飾っておくような機会が作れないかライフイベントを想像してみる。
買うもの、あげるもの、かざるものでは、商品特性と価格が異なる。