見出し画像

ビジコンに出る前に考えておく3つのリスク

何年か前に流行ったビジコン。

いわゆるビジネスコンテスト(ビジネスプランコンテスト)の略称ですが、もう最近はほとんど聞かないですね。

私は起業家支援の事業を長年やっていますが、ビジコンには関わらないことにしていて、審査委員などもお断りしています。
一方で、起業家を中心に考えるハンズオン支援プログラムには、ガッツリ関わっています。

自身が起業家として、そして主催事業をしてきている中で、ビジコンいろいろと思うところがあり・・・素晴らしいビジコンももちろんありますが、本当に少ない・・・

同業者の人は困るかもしれませんが、起業家がちゃんとしたビジコンを選んでもらいたいので、自身が起業家としてそして起業家を守ってあげたいと思う気持ちから、少し冷静にビジコンを見ていただくための視点を綴っておきます。


①真似されるリスク


すでに実施している事業を発表したり、成長させていくものについてはどんどん拡散していくべきなので、ビジコンに限らずうまく利用していくのが良いですね。

しかしアイデアや新しいプランの場合、まだ競合優位性などが確立できていないサラの状態なので、無防備で戦場に飛び込むようなものだと思ってください。

不特定多数に聞かれるわけですから、本当に大切な部分を話したら、誰かにそのままコピーされないでしょうか?

コピーしてやれるもんならやってみろ!というくらいまで発表するプランがブラッシュアップされていればかえってメリットに感じる部分もあるのですが、ブラッシュアップに終わりはありません。

盗まれてもいいものを出すということを忘れないように。


②メリットをハッキリさせる


参加するメリットは「何」でしょうか?

広くつたえる広報と割り切ることはできますが、①のようにマネされることもありますよね。


あるいは、賞金や賞品でしょうか?

すごい金額もらえるならいいですが・・・あと使用目的の限られているものもありますよね。


出資を期待していますか?

出資って、条件次第ですから、もらえるお金じゃないです。
ちゃんと考えないといけませんよね。

ビジコンという形でなくとも、出資者には出会えると思うのですけれども・・・


何かの支援やサービスでしょうか。

その支援は欲しいものですか?

支援したい側の都合もあります。
繫がっていたい、実績を作りたいからメニューを押しつけられていませんか?

1年間無料サービスって、ただの勧誘にしか聞こえませんよね。


あなたにとってその勲章は必要ですか?

出来レースのように、同じメンバーや仲間ばかりが受賞している顔ぶれではありませんか?

同時にメリットのようにみえて、デメリットにもなり得ることをちゃんと認識しておきましょう。


③ずっと使われつづける


私がビジコンが好きになれないのは、起業家よりも評価する側がエライように見える点です。

評価してあげる、認めてあげる

もちろん評価されることは嬉しいことですが、本当にその賞には価値があり評価されたものでしょうか。

不思議なのですが、その勲章をあげた人のほうが評価されたりします。

あんな人を発掘したなんて、すごいね

不思議ですよね・・・起業家がすごいのに。。。

私はほとんど誰をどう支援したとか言わないですが、それでも言われることがありますが・・・・全力で否定します。

起業家が努力したからです

ビジコンもビジネスですから、次の応募者を募集しないといけないわけですから、「私が評価した」「うちの卒業生」「うちのグランプリ」などといって、ずっと宣伝に使われることを承知しておかないといけません。


ちゃんと考えてほしい


ビジコンの全てが悪いとは思いません。ビジコンという形が良いケースももちろんあります。

ただ、ビジコンを運営することもカンタンですし、ビジコンのレベル感によっては、自分の評価が下がることさえあります。

使われるのではなく、うまく使っていけるくらいの姿勢で参加するのであれば良いかもしれません。

たぶん私は、これからも自身が参加することもなければ、審査委員や運営でも関わることは、恐らくありません。

私はひとりの起業家として、やっぱり起業家を応援したいし、起業家にとって良いものだけを選んでいきたいと思っています。




いいなと思ったら応援しよう!