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マイノリティ4:リフティング特訓

「ボールに呪われているので、ごめんなさい。」
球を使うスポーツに誘わたれたとき、必ずそう言うようにしている。ゴルフとか、野球とか。これは嘘をついているのではなく、本当に呪われているレベルで球があらぬ方向に行ってしまう。投げる、打つ、蹴る、すべてだ。ひとつの球もまともに扱えない人間として、このまま生きていくんだと覚悟を決めかけていた。そのときである。

「パパ、80回できた!!」

呪われし男から生まれた呪いの子が、リフティングで呪いに打ち勝った…!息子が背中で教えてくれた。「ただ練習足りないだけだろ」って。


息子の尊敬するコーチは言う。「リフティングはサッカーじゃない。サッカーじゃないけど、必要な技術。」とても地味で、反復練習でしか上達しない。よく思い出してみたが、大人になってからできるようになった人なんて、聞いたことがない。使わない技術を一生懸命練習する人は、どうかしちゃってる。でも、やってやれないことはない。呪いとか言って練習しない奴は一生できないけど、繰り返しチャレンジすればいつかできるようになる。

僕は、証明したい。「やればできる子」だと。30年以上逃げ続けた球を、手玉に取るところを見せてやりたい。球だけに。

2024年の記録(夏頃)、24回。
2025年2月時点の記録、30回。
2025年の目標、150回。

半年以上記録更新できていなかった僕は、昨日やっとの思いで30回の大台?小台?に乗った。暗雲立ち込めまくっていた中、目標の光がかすかに見えた気がする。気のせいかもしれない。でも、やるしかない。呪いのせいにして球から逃げる情けない男から、今年卒業する。みんな、卒業式、来てくれよな!

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