僕はようむ員
用事がなければ、ダメなのか?
友だちの声を聴きたいな、なんとなく誰かに連絡してみたいと思うことはないですか~?
試しに誰かに「なんの用事もなく」電話してみませんか。
ちょっと勇気がいりますよね笑。
電話をかけた相手から、おそらく、こう言われるでしょう。
「なんか、用事?」と。
どうも、いまの世の中は、用事がなければ、人に話しかけることもできないようですね笑。用事があっても電話を受け付けてくれない人が、SNS時代には居るようですが。
僕はようむ員。
用務員ではなく、ようむ員(用無員)。
ようむ員とは、用の無い人、“用無し”を意味します。
ようむ員とは、人は、用が足りなければならないのか? 役に立たなければならないのか? という問いを生きてみるってこと。用事がなくても電話をかける勇気をもつこと笑。
今朝、パンを食べました。たくさんの小麦のいのちを奪いました。
鼻をかみました。木のいのちをゴミにしました。
車に乗りました。空気を汚しました。
わあー、朝の出来事を連ねただけでも、迷惑しかかけてません。少々のことではお役に立てそうにない。役に立ちたくても、立てなーい。
そういう想いを背後に抱えながらも、みなさんにお知らせをしたり、社会にヤジを飛ばしたりしたいなと、用の無いようむ員も、SNS時代にのっからせてもらうことにしました。
アートは用あり
ドキドキのはじめてのnote。見出し画像は、大好きなアーティストの長井朋子さんが、思想家のサティシュ・クマールさんの来日イベント用に、桜を愛でる風景を描いてくれたもの。
長井朋子 | Tomoko Nagai website http://tomokonagai.com/
朋子さんはとにかく多作家で、現代アートの作家さんで、こんなにたくさん描ける人は僕の知る限りいません笑。桜をテーマにした絵もいっぱい。ちょうどこの春も、茨城で個展をされているんです。
長井朋子 個展「しだれざくらと春を、」
ギャラリー桜林、常陸国出雲大社、茨城
開催中~2020年5月17日[日]まで
http://tomiokoyamagallery.com/news/tomoko-nagai-ohrin2020/
外出自粛の時期ですが、お知らせしたくなりました笑。
だってアート、生きていくのに、必要じゃないですか。
お出かけできない人のために、ギャラリー桜林さんのFBページでは、作品の様子がうかがえます。 https://www.facebook.com/galleryohrin/
アートは用なしではありません。用ありです。ありありです。
僕は毎日、この絵に見守られながら仕事をしています。この絵なしでは生きていけません。
長井朋子「シュナウザー」 2011
点と点でつながろう!
この春、尊敬する不知火海の漁師、緒方正人さんと文化人類学者の辻信一さんの本『常世の舟を漕ぎて 熟成版』の編集に関わり、出版させていただきました。これも生きるアートの詰まった、アートへの導き書です。
緒方正人さんは言います。
「ひとりの人間としての点と点がつながるのはいい。でも面になる必要はない。その悪しき前例はいくらでもあるんだから」
用なしの僕の視点で、用あることもないことも、発信していきたいな。
多くのみなさんと、点と点で、つながり合えればうれしいです。
ゆっくり小学校 ようむ員 うえのむねん 絵:長井朋子
※実際の僕は、こんなにかわいくありません。