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好きな絵本の話 その2

今日はもう一冊の好きな絵本の話です。今、僕の手元にある絵本はこの一冊だけなんです。それは、いせひでこさんの「ルリユールおじさん」。

僕の手元にある本の帯には「2007年度版「この絵本が好き!」国内絵本第1位」、奥付けには2006年初版とあるので、出たのはもう15年以上も前なんですね。

舞台はパリ。あるアパルトマンのベランダで、小さな女の子が大好きな植物図鑑をひろげたそのとき、バラパラパラ、とページが外れてしまいました。

こわれた本はどこへ持って行ったらいいの? と少女は街に出ます。

本屋さんに行ったら、新しい図鑑がたくさんある。でも、わたしはこの本をなおしたいの。

そうしたら、古本屋さんが教えてくれたのです。

だったら、ルリユールに持っていけばいいよ。

ルリユールって?

ルリユールは、本のお医者さん。

少女は、ルリユールをしてくれるおじさんを探して街をさまよいます。

そして、出会うのですね。

ちょっと頑固そうなおじさん。いや、おじいさんかな。

ルリユールおじさんは、工房に少女を招き入れます。そして、さまざまな機械を駆使して本をなおしてくれたのでした。

少女の大切な図鑑を、少女だけの一冊に。

なんというか、この少女が、植物が好き、というのがいいんですよね。本だって、紙から作られているんだし、紙は、木から作られているのだし。

だから、少女とおじさんは、実はすごく深いところでつながっている。

この広さと深さもまた、本という世界の魅力。本のつくり方だけでなく、そんなことまで教えてくれる絵本だと思います。


そうそう、ルリユールといえば、村山早紀さんの「ルリユール」も、いいですよね。大好きな本です。

ということで、また明日。

おやすみなさい。

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峰庭梟
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