好きな絵本の話 その1
今日は京都は1日曇り空でした。しばらくお天気は下り坂のようですね。でも、それを過ぎたら春がぐっと近づくような、そんな気がします。
僕は児童文学は好きなのだけれど絵本はあまり読まなくて、小さい頃もあまり絵本の思い出はありません。
むしろ大学生になってからやっと絵本の面白さに気づいたくらいなんですが。
でも、今日と明日はそんな僕だけど好きな絵本の話をします。
今日はガブリエル・バンサンの「アンジュール」です。
この本とは、昔京都の北山にあったヴィレッジ・ヴァンガードで出会いました。そこで立ち読みして、すごく衝撃を受けたことを今でもよく覚えています。
なんだろう、今考えると別に普通だと思うのですが、その時僕は、初めて「文字のない本」というものと出会ったんです。
この絵本の物語は、一匹の犬が捨てられて、いろんなところをふらふらさまよいながら、さまざまな経験をする、というもの。
それが本当に、言葉なんてなくても、絵だけでちゃんと伝わるんですよね。
なんか、びっくりしたんですよね。絵だけでここまで伝えることができるんだって。
しかも、絵自体もすごくシンプルで、色もないし、背景も必要最小限しか描かれていない。
なのに、ちゃんと物語になっていて。
それってきっと、ものすごいデッサン力なのでしょう。
うわあ、世の中にはこんな本があるんだって、びっくりしたのでした。
それで、その日もちろんその本を買って帰って、何度も何度も読み返しました。
この本は言うなれば、絵で描かれた俳句や短歌のような、そんな気がします。
あなたの一番好きな絵本は? ってもし誰かから聞かれたら、きっと僕はこの本を挙げる。
大好きです。「アンジュール」。
もし読んだことないって人がいたら、ぜひ読んでください。
すごい絵本です。
ということで、また明日。
おやすみなさい。