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『最強の1冊』を作りたくてデザイン&校正サービスをお願いした話
ああ、自分の作った話を読んだ上で(←ここ重要!)イイ感じのエモい表紙を作ってもらえたら……。
同人誌を作ったことのある方、特に一次二次問わず小説を書く方なら、おそらく誰もが一度は夢見たことがあるのではないかと思います。この台詞・このタイトルの意味、このストーリー構成の意図をがっっつり踏まえたエモい表紙、誰かに作ってもらってみてえなぁ~~~~~と。
……いやありますよね字書きの皆さん。あるはずだ。少なくとも私はめちゃめちゃある。寝る間も惜しんで魂込めて編み出した己の妄想をデザイン化してもらって脳汁ドバドバ出るような興奮を味わいたいみたいなそんな願望、ないだなんて言わせない。
というわけで、
読んで作る表紙デザイン&校正サービスを依頼してみた
欲にまみれた字書きオタクは、5月スパコミ(※SUPER COMIC CITYという同人誌即売会イベントのことです)の新刊を作るにあたり、そのものずばりのサービスをお願いしてみました。
というよりは、自分の中でも力を入れていた作品だったので、より良い1冊にしたいなと思って依頼しました。
読んで作るデザイン屋さん:やうみ様(https://twitter.com/YaumiBinding)
依頼をしようと決めた理由は主に以下の3点です。
・公開されている作例(方向性)の幅が広い
・デザインと校正を一緒にお願いできる
・Twitterの雰囲気が何だか話しかけやすそう
こちらのサービスは、本文を読んだ上で表紙などのデザインをしてくださるというもので、一緒に校正もお願いすることが可能です。
何と心強い!もはや同人誌作りのパーソナルトレーナー!
同人誌の表紙デザイン、サークルロゴ制作、校正などお手伝いさせてください🙌✨
— やうみ@読んで作るデザイン屋さん (@YaumiBinding) December 19, 2021
初めての制作や依頼でもご安心を。しっかり丁寧にご案内いたします。
パッションや理想を形にして、最強の同人誌を作りましょう!🔥
詳細情報の確認やご依頼は、こちらのGoogleフォームから▶︎ https://t.co/XLxpZcI9OJ pic.twitter.com/K4nAqf9WMU
依頼の仕方とやり取りについて
やうみ様のTwitterアカウントのホーム画面(またはプロフィール)に依頼用フォームのリンクが記載されていて、そこから依頼内容を入力して依頼する形式でした。
依頼フォームの時点で色々と細かく聞いてくださいます。自由記述形式が多いので、ここはオタクの腕の見せ所として明確にこちらのパッションをお伝えした方が、おそらく双方にとって良いのかな~と思います。
発注確定後は、私は主にTwitterのDMでやり取りをしていき、ファイルをやり取りする際はFirestorageを使って原稿をお送りしていました。
表紙デザインサービス
相談メニューは、同人誌の表紙/裏表紙からサークルロゴやお品書き、ポスター、本文の扉・目次・奥付など多岐に渡る内容をカバーされています。
私はある程度明確にやりたいことが決まっていたので(例:このインクを使いたい・背景素材はこれ・タイトルは明朝体ベース等)、メニュー:その他から原案ありでのデザインのご相談をお願いしました。
そしてラフや本文原稿のやり取りを経て、完成した表紙がこちら↓
(※二次創作BL同人誌なのでその手の表記があります、ご了承ください)
![](https://assets.st-note.com/img/1651651986311-Z4MiGpBoO7.jpg?width=1200)
ちなみに最終案をいただく際、ラフ案からの変更点として以下のコメントをくださったのですが、こういったご提案は『読んで作るデザイン屋さん』ならではだなぁと感じました。
(デザイン最終案の際にいただいたコメントより)
拝読前は機械的で都会的で淡々としている…というイメージだったのですが、本文読了後ですと、確固たる意志がありつつも揺らぐ気持ちがあるなど繊細でエモーショナルな面が魅力なように思いました。 なので、あえて英字にハンドライティングなフォントを加えて人間味を出すのはどうかと思い、変更を加えてみています。
上のご提案もそうですが、『読んで作るデザイン』の名のとおり、本文・ストーリーの個性に寄り添った「この内容だからこその一点物の表紙にしたい!」を叶えてくださるサービスだなと感じました。
そのため、個人的には特に次のような方に強くオススメです!
出したい本の方向性が見えている方
こちらのふんわりイメージを掘り起こして形にしていただく感じなので、色や雰囲気、こんな感じにしたい!という要望があった方が良いなと感じました。余談ですが私は相談しながらめちゃめちゃ脳汁ドバドバで楽しかったです!完全お任せではなく、デザインについて色々と細かく相談して作成していきたい方
「これはどうでしょう?」のご提案に対し、(気になる点も含め)自分の意見を伝えられる人の方が、より楽しんでデザインのご相談をできるのではないかと思います。確固たる意思を持って原稿を書き切れる方
『俺が考えた最強の同人誌(ストーリー)』を見せてやるぜ……!みたいな、ここぞという1冊でお願いしたくなるデザイナーさんだと思います。
本文校正サービス
さて、表紙もですが、校正もまた字書きの頭を悩ませる作業かと思います。何度チェックしてもなくならない表記揺れ、入稿後になぜか生まれる誤字……ていうかこの表現本当に正しいの???という不安。もう数えればキリがない。
そうした不安も一緒に解消していただけるとのことで、合わせて依頼しました。書きあがった本文原稿をお渡ししてチェックいただく形式です。
なお表紙デザインの最終案も、この時にお渡しする『完成した本文』を踏まえてブラッシュアップしてくださいます。
校正では下記のような指摘をいただきました。
(箇条書きなのでそっけないですが実際はとてもお優しいです!!!)
・誤字・誤変換、表記揺れ
・文章の意味が読み取りづらい箇所の言い換え提案
・地の文とセリフの順番を入れ替えた方が、セリフの印象がより強くなるのでは?
・(章が変わった冒頭)章の視点保持者が6行ぐらい読まないと明示されないがわかりにくくないか?
個人的には、こういった「わかりにくい」点のご指摘がとても助かりました。
何しろ書いている人間は当然ながら全部「わかっている」状態で書いているわけで、表現が『不自然』な部分はある程度見つけられても、『不親切』な部分はどうしても見落としてしまいがちです(そして前提に原作という共通言語がある二次創作では、特に陥りやすいのではないかと思います……)。
ですので、そこを忌憚なく指摘いただけるのは大変ありがたかったです。
お願いしてみて感じたこと
今回デザインと校正をお願いしてみて、とても強く感じたのが、入稿前に「自分以外の誰か」に読んでいただけるのは本当に心強いなぁということでした。
また下心丸出しで恐縮ですが、本文内容に触れてもらいフィードバックをいただけるのは、創作をしているとやっぱりとても嬉しいものです。
やうみ様のサービスは、デザインも校正もそれそのものが作品に対するフィードバックであり、本当に、力強く背中を押していただいたような、そんな気持ちになりました。
改めて、お願いして良かったなと思います!