Vol.5 VALENTINO
イタリアファッションの王様
創業者は”Valentino Garavani=ヴァレンティノ・ガラヴァーニ”
1957年 イタリアのローマで創業し65年の歴史を誇ります
現在の本社はミラノに拠点を移しています
ガラヴァーニ氏は1949年にミラノの専門学校を卒業し
翌年にパリのオートクチュール組合学校で服飾を学び
在学中に羊毛事務局主催のコンテストで優勝するなど
ブランド立ち上げ前から才能の片鱗を見せています
あの”GUY LAROCHE=ギ・ラロッシュ”が独立する際に
ラロッシュに師事し経験を積んでいた過去もあります
1962年にフィレンツェで最初のファッションショーを開催
VOGUE誌を含むメディアの注目を集めたショーでは
開始から僅か1時間でコレクションが全て完売したという逸話があり
そこから著名な人物が顧客となり国際的なブランドになります
現在も使われている頭文字のVをアイキャッチ化したロゴは
1968年頃から使われ始めブランドロゴとして定着しました
2人のデザイナーによる功績
1998年にブランドの経営権を売却し母体企業が変わり
一時ブランドは低迷しますが2人のデザイナーにより転機を迎えます
女性デザイナーの"Maria Grazia Chiuri=マリア・グラツィア・キウリ"と
男性デザイナーの"Pierpaolo Piccioli=ピエールパオロ・ピッチョーリ"は
共にイタリア出身のデザイナーとして知られ
FENDIでタッグを組んでいたことでも有名です
2人は1999年に同時にVALENTINOに移籍し
アクセサリーラインの立ち上げとデザインを一任されます
その後10年近くに渡りブランドを支え貢献しました
ブランドアイコンの一つであるスタッズも
この2人の名コンビによって生まれたデザインです
近年ではキウリ氏はDiorに移籍しコンビは解消されますが
ピッチョーリ氏は単独でクリエイティブ・ディレクターを務め
“VLTN”の文字がプリントされた”VLTNコレクション”を手掛け
世界でも注目されるデザイナーの1人としてブランドを牽引しています
女性を虜にしたヴァレンティノレッド
"ヴァレンティノ・レッド"と呼ばれるカラーが話題になり
現在でもブランドを象徴するカラーとして有名になり
多くの女性達の憧れとなり支持を集めます
これはガラヴァーニ自身がバルセロナで見た
オペラの舞台衣装が赤で統一されていた事がきっかけで
赤色の美しさに魅了されたことから赤色への拘りを見せ
コレクションアイテムに採り入れるようになったそうです
実際に"ヴァレンティノ・レッド"というパントーンカラーが存在し
その拘りから毎シーズンコレクションに採り入れています
まとめ
“イタリアファッションの王様”と呼ばれ
イタリアオートクチュールの歴史を切り拓いたVALENTINO
世界中のセレブに愛され続け、今もなお圧倒的な人気を誇ります
これは余談ですが、よく古着屋で
”Gianni Valentino”や”Mario Valentino”など
Valentinoと名の付くブランド古着を見かけます
これらは決してコピーブランドや偽物という訳ではなく
イタリアにおける"Valentino"というファーストネームは
日本で言う田中姓や山田姓などの名字と同じように
名字としても名前としてもイタリアではとてもポピュラーみたいです
それ故に他にもValentinoという名前のブランドは数多く存在します
もっと言えば”Mario Valentino”の方が創業も古く歴史があり
ValentinoといえばMario Valentinoという時代もありました
ですが、普段みなさんが良く目にするVALENTINOは
”Valentino Garavani”ですので覚えておきましょう
次回は”モードの帝王”と呼ばれた
イタリアの名門ブランドを紹介します
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?