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【人類三千年の幸福論】ミジンコサイズのわたし

とにかく私は、せっかちで不親切な性格なのです。

待つ、という行為が苦手であり、好きな言葉は''効率''。友達にしたくない性格ナンバーワンともいえます。

ついに赤いちゃんちゃんこを着る世代に突入した母からは、よくスマフォの使い方を教えてと言われることがあります。

ショッピングアプリに登録する際も、''次へ''のボタンが画面下に表示されていることを完全スルーして「これってどうすればいいの?」と聞いきてきます。

私ははこういうとき、あるスイッチをいれます。通称、''母のためスイッチ''。

なんでもかんでも教えていては、脳が退化してしまう!これからIT化がさらに加速していく世の中を生き抜くためには、考える力が必要である!
だから私は''母のため''に....

「どうしたらいいとおもう?」

と聞き返します。ええ。実の母親です。実際にはこんなにも優しい問いかけなんてしてるはずがありません。

まぁ、それでも母は、「え〜わかんない〜教えて〜」と、未知なるAIにも負けないといわんばかりに、人間に備わっている甘えるという行為を120%活用するのです。さすが母。

母のためやらなんなら言っているけれど、心の中は「あぁもぉなんで分からないの〜」とちょいイライラが必ず生まれるのはお決まりです。

なんて私はこんなにも小さいんだろう。心がミジンコのように小さいな、と思う日々なのです。

パートのおばさんからは、「末っ子だから甘やかされてきたんだろ」の一言で片付けられた過去もありますが。

目の前で起きている現象ばかりに囚われてしまう私は、この本を読んでさらに、本当にミジンコより小さいなぁ〜と思いました。

ヤマザキマリさんの「人類三千年の幸福論」

人類三千年の幸福論 ニコル・クーリッジ・ルマニエールとの対話

数年前に大英博物館で開催されたマンガ展の担当キュレーターであった美術史家のニコル・クーリッジ・ルマニエールさんとヤマザキマリさんの対談本。

私は本気の本気でヤマザキマリさんが大好きなのです。この本を手に取ったきっかけは、シンプルに好きだから。

いつかヤマザキマリさん大好きネタで記事を書こうかしら〜

っと、この本の内容はというと、とにかく幅広いジャンルで対談が行われています。
テーマは?と聞かれても...

・マンガ
・芸術
・日本の芸術家
・芸術に対する考え方
・海外と日本の違い

など、挙げていてはキリがありません。

ただ、こうやってこの本で書かれている内容を列挙してみても、とにかく話のスケールが大きいのです。

小さな点をいくつもいくつも繋ぎ、世界レベルで物事を語ってらっしゃる。

それだけなら海外にお住まいの日本人によるエッセイ本や小説などいろいろあると思いますが、ヤマザキマリさんの魅力はなんといっても上から目線じゃないところ!

マグマ地点から地球を包み込んでいるような、物事の根本を見抜く鋭い観察力と、人間以外と動物や昆虫などを愛するふかふかベッドのようなお心が伝ってくる伝わってくる!

好きが止まりません。

この本の中では、数百年前に活躍された日本の芸術家やイタリアの芸術家など、ちょっと歴史と絡む箇所がいくつかあるため、知識のない方は???っと思われるかもしれませんが、対談本ならではの、話の展開の速さがあるので、読みやすいですよ。

ぜひ、お手に取ってみてはいかがでしょうか。

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