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年越しで『浄土三部経』というお勤めをキッチリと全部読誦してみた。

 浄土真宗の僧侶にとって『浄土三部経』は根本であり、全てであります。
『浄土三部経』とは『仏説無量寿経』、『仏説観無量寿経』、『仏説阿弥陀経』の3巻からなり、お念仏のみ教えの基本であり、常日頃より読誦をしていることであります。
 特に『仏説阿弥陀経』はご法事の際に勤められる事が多く、最近では『鬼滅の刃』の悲鳴嶼行冥さんの場面で出てきておりました。

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 しかしながら、他の『仏説無量寿経』、『仏説観無量寿経』は要所要所を抜き出して、偈文として読誦をすることが多く、全てを丸っと読誦することは今まで機会がありませんでした。
聞いたところによると、お寺によっては年忌のご法事などでお勤めをする事などもあるとのことで「一日がかりの法事で、途中でご飯を食べたり、場合によってはお風呂とかも入る」的な話を聞いては「すげー、気合が入ってるな」と思っていたことでありました。

 と、いうことから私も浄土真宗の僧侶の末席を汚しまくっている以上、一度はバラバラにでなく全てを丸っと『浄土三部経』をお勤めをしたいという思いがありました。
 今回、コロナ感染症拡大に鑑みて除夜会・元旦会を分散修行することとなり、これは好機と『浄土三部経』の読誦をもって法要とすることとしたことであります。

今回は除夜会を4回、元旦会を2回に分けました。
14時 除夜会:序『仏説無量寿経巻上』
17時 除夜会:破『仏説無量寿経巻下』
20時 除夜会:急『仏説観無量寿経』
23時 除夜会:シン『依観経等明般舟三昧行道往生讃(般舟讃)』

7時 元旦会:行『正信偈行譜六首引』※晨朝勤行
9時30分 元旦会:草『仏説阿弥陀経』兼永代経
と、いった具合に分けました。

法要の時間は『仏説無量寿経巻上』が80分、『仏説無量寿経巻下』が80分、『仏説観無量寿経』が70分、『仏説阿弥陀経』が20分といった感じでした。僕は全座に出仕いたしましたが、一座だけ出仕の僧侶でも、法要を終えて香房(こうぼう:本願寺僧侶の控室のこと)に戻ってきたら「や、やばいです。しんどいです」となる者もおりました。

感想としては、
『浄土三部経』最高(/・ω・)/
です。
これから、年に1度は節目節目に修行したい感じです。
ただ、
1.お勤めをする僧侶は複数いないと相当にしんどい。
2.時間がかかる。
といった感じですので、どんなお寺でも気軽にやりましょう!といった感じではないかもしれません。
なにはともあれ、昨年の六時礼讃の修行といい、

あえて、原点を見つめなおして、基本を勤めていくというのが今年のテーマとなりそうです。

あと、除夜会の序・破・急・シンを誰も「エヴァンゲリオンか!」と突っ込んでくれなかったことが悲しかったです(´・ω・`)


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