接吻
噴水の向こうから走ってくる
麦わら帽子のあなたは
夏の日のひかりを反射する笑顔で
上がって飛び散る水しぶきみたいにはじけてる
ああ このまま僕の胸に飛び込んできてくれたなら
どれほど幸せだろう
いつもこの白昼夢を見せてくれる初恋のあなたは
全てが初めてのあの頃の胸の鼓動と
止めることのできない妄想と
結局何もできなかった現実の
弾ける炭酸のような思い出を永遠にする
脳内映画はこれ以上進まなくて
いつでもエンドロールが流れてくる
でもそれでいいのだと
今夜も思い直す僕は
誰かの接吻で目を覚ましたい
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