風船
僕は緩やかな勾留者だ
手も脚も自由に動くのに
遠くへは行けないのだ
まるで柔らかなのに丈夫な風船の中で
向こうが見えるのに破ることが出来ない
息が吸えるのに吸える息の量が制限されている
この閉塞
自由なふりをした不自由が
真綿で首を絞めるように
少しずつ僕を窒息させる
知らない間に死へむかう茹でガエルか
どうすればこの鍋をひっくり返せるのか
そればかり考えている
僕は緩やかな勾留者だ
手も脚も自由に動くのに
遠くへは行けないのだ
まるで柔らかなのに丈夫な風船の中で
向こうが見えるのに破ることが出来ない
息が吸えるのに吸える息の量が制限されている
この閉塞
自由なふりをした不自由が
真綿で首を絞めるように
少しずつ僕を窒息させる
知らない間に死へむかう茹でガエルか
どうすればこの鍋をひっくり返せるのか
そればかり考えている