憧れのガラパゴス|無料スポットで100%楽しむ方法
誰もが一度は名前を聞いたことがあるであろう秘境・ガラパゴス諸島。
ダーウィンが『種の起源』は、ここで暮らす動物を観察したことから着想を得たと言われています。
島が誕生してから、大陸と陸続きに一度もなったことがないことから、多くの固有種が生息しています。
今回はガラパゴス諸島の入島の注意点、および費用、あわせて無料スポットで100%楽しむ方法をお伝えします。
入島前から入島後の流れ
航空券について
ガラパゴス諸島行きの飛行機は、アビアンカ航空かLATAM航空の2択です。
アビアンカ航空の場合は恐らく問題ないですが、LATAM航空の場合、Full運賃以外の運賃形態を選択した場合、別途150ドル徴収されます。
空港での手続き
ガラパゴス諸島はエクアドル領地なので、エクアドルのグアヤキル空港もしくはキト空港からの出発となります。
ガラパゴス諸島へ入島するため、空港で行う手続きが2つあります。
これらの手続きは航空会社のカウンターへ行く前に全て済ませておかなければなりません。
①TCT(ツーリストカード)の発行
私たちは、下記サイトで事前に登録を済ませました。事前登録のおかげでTCT窓口での手続きは支払いのみでした。20ドル現金で支払います。
※事前登録はパスポート番号と紐づいているので、空港のTCT窓口でパスポートを見せると、登録が完了していることが分かるようになっています。
TCTはガラパゴス空港到着時に1枚回収され、半券は帰りに提示する必要があります。ガラパゴス諸島を出る時まで紛失しないよう注意しましょう。
https://www.gobiernogalapagos.gob.ec/pre-registro-tct-turistas/
②受託手荷物のX線検査
果物、種子、生モノなど、生態系に影響を及ぼすものが無いかX線検査。問題なければスタッフが荷物をタグとガムテープで封印してくれます。
グアヤキル空港では朝6時ごろにカウンターがオープン。先に15名程度並んでおり、手続き終了までに40分程度かかりました。
場合によっては、より長くかかることもあるので、余裕を持って手続きを済ませましょう。
日本からのアクセス
基本的にはアメリカのどこか、もしくはメキシコシティを経由してエクアドルの首都であるキトかグアヤキルらガラパゴスへ向かうことになります。
グアヤキル空港
私たちは、グアヤキル空港を利用しました。私たちの場合、ペルーを出発して、パナマとコロンビアで乗り継ぎ、グアヤキル空港到着は23時。
ガラパゴス出発便の時刻は翌9時50分だったので、グアヤキル空港で一夜を明かすことに。
24時間稼働しており多くのスタッフがいて、横になれるベンチ(1階到着ゲート付近のみ)もあるので、グアヤキル市内に出るリスクを考えると、空港内に留まるほうが賢明です。
①TCT申請、②X線受託手荷物荷物を済ませ、チェックインカウンターへ向かいましょう。
グアヤキルのチェックインカウンターは、国内線と国際線で分かれているので、向かって右側の国内線カウンターでチェックインします。看板が見当たらないので、当日間違えている方が多かったです。
ガラパゴス諸島の空港
ガラパゴス諸島の空の玄関は2つあります。サンタクルス島に1番近いバルトラ空港、そしてサンクリストバル空港です。
どちらの空港に着いた場合でも、TCTカードおよび機内で配られる書類の提出、入島料の支払いを行います。
ちなみに、2024年8月から入島料が100→200ドルに値上げされる予定。島で出会った日本人はみんなそれを知って駆け込んできたそう。(自分たちも)
その後、機内持ち込みしていた荷物の検査、犬による受託手荷物の検査を経て入島です。
バルトラ空港からサンタクルス島へ
バルトラ空港は、空港機能以外は何もない無人島。ここからサンタ・クルス島へ移動する必要があります。
①バス|バルトラ空港から港まで5ドル
②渡し船|1ドル
③バス|サンタクルス港から市街地まで5ドル
このように、細々とお金がかかります。クレジットカード不可、現金も50ドル札以上は使用不可のため注意しましょう。
何かと現金(ドル)が必要なので、グアヤキル空港のATMでキャッシングしておくと安心です。
また、ガラパゴス諸島にもいくつかATMはあります。プエルト・アヨラのATMはすべて4〜5ドルの手数料でした。
後述する島間を移動するフェリー料金も、カード手数料が10%以上かかるので、想像以上に現金社会です。
ムニンシパル市場という市街地の中心が終点だったようですが、2024年6月、私たちが乗車した際はバスターミナルまでの運行。
バスターミナルから中心地プエルトアラヨまでは歩いて20〜30分程度かかります。タクシーもいましたが、宿までは15分だったので歩きました。
ガラパゴス諸島内での移動方法
ガラパゴス諸島は大小16の島からなりますが、その中でツアーに参加せず個人で移動できる島は以下の3つ。サンタクルス島、イザベラ島、サンクリストバル島です。今回はこの3つを巡りました。
島間の移動方法|フェリー
島間を移動するフェリーは定額30ドル。
そして3つの島すべてでターミナルから船まで水上タクシーを利用しなければならず、毎回1ドルかかります。
この水上タクシーはフェリー料金には含まれていませんのでご注意ください。また全て現金のみ支払可能。
例えばサンタクルス島→イザベラ島の場合、サンタクルス島ターミナルから水上タクシー(1ドル)で沖合に停泊している船へ、またイザベラ島沖合に船は停泊するため水上タクシー(1ドル)でイザベラ島ターミナルへと言う流れです。
フェリー予約方法
今回は、①サンタクルス島→イザベラ島、②イザベラ島→サンタクルス島、③サンタクルス島→サンクリストバル島の計3回分のフェリーチケットを市街地にある旅行会社にて予約、購入しました。
計3回分の予約をするので、通常90ドルのところ、80ドルまでディスカウントしてもらいました。先人の知恵のおかげです。
▼お借りした先人の知恵はこちら
▼予約した旅行会社のホームページ
島間の移動方法|飛行機
ガラパゴス諸島には、サンタクルス島(バルトラ島)とサンクリストバル島にエクアドル本土を繋ぐ空港があります。
ここで問題になるのが、どこを発着にすると1番お得に旅ができるのか?と言う点です。
例えばサンタクルス島発着で3島を巡る場合、フェリーにて①サンタクルス島→イザベラ島、②イザベラ島→サンタクルス島、③サンタクルス島→サンクリストバル島、④サンクリストバル島→サンタクルス島と、4回乗る必要が出てきます。
しかし、サンタクルス島IN、サンクリストバル島OUTの飛行機を予約すると、私たちの移動経路のようにフェリーの乗車回数は3回で済みます。
また、サンクリストバル島の空港は、市街地から徒歩でアクセスできるので、サンクリストバル島発着で3島を巡るのも良いかもしれません。
その際はフェリー代の30ドル(正確には諸費用がかかるので33ドル)と、バルトラ島までの移動の11ドルにかかる費用と時間を勘案し、どちらの空港を使うのか決めるのが良さそうです。
また番外編ですが、イザベラ島にも空港はあります。これは島間の移動に特化しており、サンタクルス島(バルトラ島)とサンクリストバル島に接続しています。
少し調べたところイザベラ島→サンタクルス島(バルトラ島)へは2024年6月22日の便は140ドルでした。
フェリーでの移動はお尻が浮くくらい揺れることもあります。ほぼスピードボートと同じ状態で2〜3時間乗るので、船酔いしやすい方は飛行機の移動も有効かと思います。
移動例|サンタクルス島→イザベラ島
出発時間については、どの島も朝6〜7時発と夕方15時発が基本。私たちは、朝便7時発でイザベラ島へ向かうことにしました。
朝7時発ですが、集合時間は朝6時20分。当日は船の名前が書いてある簡易カウンターを探し、名前の確認、乗車証を受け取ってから乗り場に向かいます。
サンタ・クルス→イザベラへはフェリー代とは別に
ターミナル使用料(1ドル)
水上タクシー利用料(1ドル)
到着後の水上タクシー利用料(1ドル)
がかかります。
荷物検査の後、小舟に乗ります。
荷物検査では、果物や野菜、種子などを持っていないか聞かれて終了。日本人だよと伝えると、果物ないない?タネないない?と日本語で言われ、目視確認なし。
他の人はカバンを開けさせられていたので、念の為荷物整理はしておいたほうが良さそうです。
またバナナやリンゴを持っている人は、事前に伝えたら持ち込めていたので、島間の移動に関しては特定の動植物が禁止なのかもしれません。
そして、小舟からスピードボートに乗り換え。2時間耐久のスタートです。酔う方は前の方の席がおすすめ。飛行機の激しめの揺れがずっと続くと理解すればいいでしょう。普段酔わない人でも酔い止めを飲んだほうが良いと思います。
船会社は事前に名前がわかる時もあれば、前日または当日にWhatsAppで変更の連絡がありました。
各島の紹介|無料で楽しめるアクティビティとグルメ紹介
サンタ・クルス島
サンタ・クルス島は空の玄関口であり、3島のなかで最も栄えていました。特に市街地プエルトアラヨは治安も良く、レストランも多い。
様々な島へ行くツアーの起点ですが、私たちは節約系バックパッカーなのでパスしました。
その代わ美しいと噂のビーチに行ってきました。
📍Tortuga Bay
Tortugaはスペイン語でカメのことを指します。その名の通りここはカメの産卵地。
海はキレイですが、動物は他の島に比べるとあまりおらず、沖縄の海を見慣れているならわざわざ行く必要は無いと思いました。
白い砂浜が美しいビーチを抜けると、遊泳ができるエリアがありますが、この日はウミイグアナしかおらず。
運が良ければサメやウミガメと一緒に泳げますが、徒歩1時間以上かかるので、暇なら行けばいいかなレベル。
ちなみにシュノーケリングは白い砂が波にさらわれて舞ってしまい透明度はありません。残念。
この島での私たちの1番の楽しみはマグロ。
これに尽きます。
📍ターミナル奥の船着場
▼場所はここ
ターミナル奥の船着場で売っていました。
宿泊施設については、一番充実しているので困ることはなさそう。私たちは、Airbnbを予約しました。
どの宿も評価高いので、多分大丈夫です。
イザベラ島
今回の旅行のメインはイザベラ島でした。
ここは、無料で楽しめるスポットが充実しています。
📍Pearl Shell(Concha de Perla)
シュノーケリングといえばここ!
アシカ、ウミガメ、ペンギン、イグアナなどがよく泳いでいます。
干潮前後のほうが、動物が多い印象でした。お魚もたくさんいるので、飽きることはなさそう。
📍El Estero
マングローブに囲まれたEl Esteroはシュノーケリングスポットとしてや有名な場所。
しかし干潮、満潮どちらの時間にも行きましたが、マングローブには魚はおらず……。
私たちはアオアシカツオドリが集団で狩りをする様子が観察できたので、シュノーケリングより動物探しにおすすめの場所です。
ここでは、アオアシカツオドリの狩りを見ることができました。その数100羽以上。
彼らは自慢の青い足を維持するため、イワシなどの青魚を求めて大海を飛んでいます。
日本名の由来は以下のとおりです。イワシを求めて狩りをするこの鳥がいる場所には、カツオやマグロなどの大型の魚も集まるため、漁師が目印にしてカツオドリと呼ぶよになりました。
英語ではBoobieと呼ばれ、その意は「まぬけな」、スペイン語でBabo「おばかさん」と呼ばれています。
これはガラパゴスの動物全般に言えることですが、人間に対して警戒心がなく陸上ではすぐ捕まってしまうことからこう呼ばれているそうです。
この日はアオアシカツオドリのおこぼれを貰おうと、ガラパゴスアシカ、ガラパゴスペンギン、カッショクペリカンなど固有種たちがぞろぞろ集まってきました。
3回行ったうち、集団でのアオアシカツオドリの狩りは1回しか見られなかったので、かなり運要素が強いイベントでした。
しかし干潮時にはアオアシカツオドリ、カッショクペリカンは狩りをしているので、行くなら干潮時がおすすめです。
https://maps.app.goo.gl/sTa8oxmmQMUF5GVp8
📍Tunel de Estero
アオアシカツオドリを間近で見るならここが1番おすすめです。
彼らは3島すべてに分布をしていますが、ここまで近づけるのはイザベラ島のこの場所だけ。普段は人間が近づけない岩場にいたり、狩りをするため海上を飛んでいます。
海の方向に進んでいくと、明らかに鳥のフンで白くなった岩があるのでそこまで進みます。
(反対側のPlaya Del amorの方が近そうですが、イグアナの産卵地のため砂浜部分の立ち入り禁止。STOPの看板があるので、ルールは守りましょう。こっちから回り込むのが良さそう。)
途中溶岩の上を歩くので、ケガ防止のためサンダルではなく靴がおすすめ。イザベラ島は医療機関が充実していませんのでその点も考慮しましょう。
📍Camino de Tortugas Gigantes
ガラパゴスゾウガメを無料で見るならここがおすすめ。この看板があるところから涙の壁までと広範囲。涙の壁までにはほぼ100%見れるので、諦めずに奥まで歩を進めましょう。
わたしたちが行ったときは、道端や所々にある休憩所などにいました。草が生えていない獣道のようなところがあれば、それはガラパゴスゾウガメが歩いた跡です。
サン・クリストバル島
サン・クリストバル島では3泊しました。しかし、1日目は移動、3日目は病院へ行ったため、実質1日観光。紹介できるところは少ないです。
📍Playa Lobería
中心部から30分強歩いたところにあるシュノーケリングスポットです。
遠浅ですが、浅瀬は岩場なので注意。干潮から2時間ほど経つと岩場が波に覆われるので、子どもでもシュノーケリングしやすいと思います。
サンクリストバル島は3島のなかでもアシカの生息地が多いです。潮が少し満ちて岩場で区切られた小プールが出現すると、小さなアシカの泳ぎの練習が始まりました。
小さなアシカは警戒心が特になく、波に身を任せてそのまま人間に近づいてくるので、接近しすぎ注意です。とても可愛いので一見の価値あり。
食費について
外食は高い!
サンタクルス島では安くて5ドル、イザベラ島やサンクリストバル島では8から10ドル程度となかなかの価格。欧米の方は安いよと言っていましたが、毎日外食は厳しいです。
私たちは12日間の滞在中は全て自炊しました。
基本は自炊+パン屋さん
ガラパゴス諸島には、ナマモノである野菜や果物は持ち込みできませんが、加工食品やパスタ、お米の持参は可能です。
私たちはこれに加え、お菓子やインスタントヌードルを持っていきました。
野菜や果物などは、各島間の移動時にチェックされるので注意してください。なぜかバナナやリンゴは持ち込みオッケーの人を見かけましたが……。
今回イザベラ島で泊まったところは、IHヒーターが4口で調理器具も揃っていて良宿でした。エアコンやお湯が出るシャワーもありました。
どの島にもパン屋さんが数軒あり、一番安いパンが0.25ドルで売られています。
朝はパンで済ませると節約になります。
楽しみはマグロ!
サンタクルスでは市場や海辺(前述)にて、サンクリストバルでは市場にてマグロが購入できます。 皮や血合いを取ってとジェスチャーで伝えるとやってくれるので、お願いしたほうが良いと思います。
イザベラ島では、夕方ごろに漁師さんが売っていましたが、料金は聞きませんでした。漁師さんの帰り次第なので購入できるかは運だと思われます。