いろんな介護施設を紹介していきます
今日は「軽費老人ホーム」と「ケアハウス」を紹介します。
軽費老人ホーム
老人福祉法に定められている施設で、
老人への福祉が目的になりますので、
身寄りがいない、家族からの援助が難しいでなどの理由で、自分で生活をしていくのが「不安な方」が入居できる施設です。
1)運営
地方自治体や社会福祉法人が運営しています。
2)分類
軽費老人ホームは、下図のように1)~4)の4種類に分類されているため分かりにくいですが、青枠のケアハウスを知っていればいいかと思います。
それは、要介護者が入居できないA型とB型は、高齢化社会のニーズと合わなくなってきたので新設されていません。
さらに、A型とB型は、ケアハウスに統一していくことになっています。
3)施設数の推移
介護療養型医療施設、養護老人ホーム、軽費老人ホームが増えてないことがわかりますね。
一方、民間の「有料老人ホーム」と「サービス付き高齢者向け住宅」の増加の勢いがすごいですね。
高齢化社会のニーズがよく表れている図ですね。
4)軽費老人ホーム A型
60歳以上の高齢者で、基本的には自立して生活ができる人で、食事の提供サービスをうけながら入居生活をする場所です。
介護を受ける施設ではありません。
5)軽費老人ホーム B型
60歳以上の高齢者で、基本的には自立して生活ができる人で、自炊しながら入居生活をする場所です。
介護を受ける施設ではありません。
6)ケアハウス 自立型(一般型)
60歳以上の高齢者が入居できます。
そこで、食事、洗濯、掃除、安否確認、生活相談などの生活の支援を受けながら生活をする場所です。
基本的には、自立した生活を送れる人が利用する施設です。
介護サービスは、施設のスタッフではなく、外部の介護事業者にお願い(別に契約)することで受けることは可能となっています。
7)ケアハウス 介護型
介護型なので「要介護1以上」という要件が入り、年齢も60歳ではなく65歳以上になります。
自立型とは違い、その施設のスタッフによる食事、排泄、入浴の介助などの介護サービスをうけることができます。
そのため、将来、要介護度が上がっても、生活支援と介護サービスがあるので、そのまま住み続けることができます。
当然、食事、洗濯、掃除、安否確認、生活相談などの生活の支援も受けられます。
8)費用
ケアハウス自立型、介護型とも、
だいたい6~16万円程度、リーズナブルですね。
公的な介護施設では珍しく、初期費用として保証金の支払いが必要なこともあります。
この相場は、一般型で約20~30万円、
介護型で数十万円~数百万円となっているそうです。ここは幅がありますね。
9)減免(げんめん)
低所得者の優遇措置があります。
本人、扶養義務がある家族の世帯年収などを考慮してくれて、その費用が減額されることがあります。
公的な介護保険施設には、このような
「減免(げんめん)」があることが多いので、施設選びの検討材料の1つとして知っているといいと思います。
10)部屋
相部屋ではなく、基本は個室での生活になります。
自宅にいるような環境を整えてくれています。
部屋を出れば、他の入居者との交流の機会があり、会話を楽しんだり、囲碁・将棋をしたり、イベントやクイズなどのレクリエーションも多く、日常を楽しむ工夫がされています。
11)希望しても入居は難しい
民間の介護施設に比べると、ともてリーズナブルなので、やはり人気があります。
また施設数がそれほど増えていないため、
空きが少ない状況です。
そのため、希望通りに入居はできないかもしれません。
12)「都市型」軽費老人ホーム
東京都は、軽費老人ホームの居住面積や
人員配置の基準を緩和させ、
利用料金をより低額に抑えた「都市型軽費老人ホーム」を広めています。
今後の高齢化社会のニーズに応じるため、
生活相談、生活支援、介護サービスを受けられる施設になっています。
13)まとめ
今回まで「公的」な介護施設を5つ紹介しました。
次回以降は、「民間」の介護施設(住宅)を紹介していきます。
公的と民間では、やはり大きく違うのが
「基準」です。
公的なものは、地域差がなく、どこに住んでいても同じようなサービスが受けられるようにする必要性が高いため、国が「基準」を定めて質を担保しています。
一方、民間は、基準はあるものの自由競争の要素がでてきます。
なので超豪華な施設、いわゆる「富裕層向け」が登場してきます。
公的な施設ではこの差別化はなかったはずです。このあたりを知って比較しながら整理していくと、「分かりにくさ」が少し解消できると思います。