同人活動と社会人と|神作家紫式部のありえない日々4
今をときめく最古の小説で高尚な源氏物語が、ぐっと身近になるのがこの漫画のすごいところ!
こんな俗人的な苦悩や背景山盛りで書かれていた?と思うと、見方変わるよね。
この漫画の大好きポイント
現代の常識やカタカナ語もたくさん混ぜているから(LINEとか)、平安貴族が遠い人って感じがしない。
登場人物が生き生きしていて、この人たちも生きていたんだな〜ってしみじみしてしまう。
源氏物語を「同人誌」として扱っている世界観がもう最高なのよ。
オタクあるある満載で、これがもう絶妙なバランスで作中に散りばめられているのがたまりません。
でも、ちゃんと年中行事の描写があって、平安のこの時代の「時間」や「生活」を感じられる。
この巻は2か月の出来事ということがわかります。
↓↓↓以下登場人物に対する感想↓↓↓
藤式部
紫式部さん。
枕草子に苛立ちを感じつつも、でも結局「神の領域の作品」だということを認めちゃっている。
同人作家として「求められてる」を感じつつも、「賢木」と、とってつけた「花散里」を納品。
最推しの彰子様の魅力をみんなに広めるために、サロン作りに本腰を入れる。
勢いで赤染衛門をスカウトするも、後々引き抜いた先の倫子さんに申し訳なさを感じる。
社会人だなぁ。
彰子の芋っぽいサロンについに着手!
二次創作と、彰子サロンの構築の二輪で頑張っています…
赤染衛門
夫推しの有能女房。
彼女がサロンの核になるのは間違いないでしょう。
彰子
今回最も尊いエピソード……
彰子と敦康のやりとり、最高です!
政敵同士を親にもつ定子と彰子。
定子サイドの人間である敦康を疎ましいと思ってもおかしくないのに、
慈愛の心満載なんて、もう人間ができすぎている……
実はこれが史実通りっているのにも、ぎゅっと来てしまう。
敦康が天皇になれなかったのは、単純にその後早く死んでしまったから。
彰子は敦康が天皇になるべく一生懸命支えたんですよ……
敦康の最大の後ろ盾であり、保護者であり、ファンである彰子のエピソードはもうたまらない。
一条天皇
彰子に対する気持ちの変化の描写がすごくいい…
彰子を「道長の娘」としか思えなかったし、無下にできない存在だし、彰子に対して人間味を感じられなかった。
そこから、敦康に対する笑顔でその人間性に関心を持っていく……
この描写がいい!!
一条天皇の時間が少しずつ進んだ感じがしますね。
小少将
公式が最大手〜!!
オタク感が漂う心の声最高。
「同人の師」お姉ちゃん
「創作している時、この先の人生はどうなるんだっていうモヤモヤぶっ飛んじゃうよ!」
という、言葉で紫式部が源氏物語を作るきっかけを与えた人。
あらゆる古典の「その後」や「if」書いちゃう!
竹取物語を翁とおうなのラブコメにしちゃう。オタクの想像力の計り知れなさよ。
ちゃんと地雷回避で注意書きしちゃう優しさ?配慮?も忘れません。
倫子
人材の活かしどころがうまい彰子ママ。
自分の女房である赤染衛門をを彰子付きにすることを許容。
源氏物語のスポンサーだし、お目付け役。締切に非常にうるさい!
道長
孫が早く見たい!!
コミカルでラッキーを味方にする人。秀吉みたい!
暗殺を仕掛けてきた伊周さん(甥っ子)に「むかしは可愛かったのに〜」としょんぼり。
権力に異常固執っていうよりも、小心者だからこそ、没落しないように必死。
時代に愛された人だったんだろうな。
左衛門
ちらっと出てくる夢属性の人。
公式に凸る寸前で理性を取り戻し、ギリギリラインで炎上回避!
一瞬だけ出てくるこの感じが好き。
六条御息所と正妻の座をかけて脳内バトルなんて、拗らせすぎ!!!笑 (大好き)
もうこの技名最高!
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?