会社が「法定休日は自分で決める」ことにしたのはどうしてか?どうやったか?どうなったか?
労働基準法では、少なくとも1週間に1回、そして4週間で合計4回の休日を設けることが定められています。Sprocketでは、法定休日を日曜日に設定していました。すると、日曜日に働いた場合は割増賃金が発生するため、働きたくても自己判断で働きづらいという状態になっていました。
これはSprocketの「成果が出ていれば、働き方は問わない勤務スタイル」に反します。そこで、コーポレートチームは法定休日を自分で決められるように就業規則と勤怠システムの変更を行いました。
これにより、育児や介護の都合で平日に休む代わりに日曜日に仕事をしたり、空いている平日に旅行に行き、日曜日に仕事をするなど、働き方の自由度が高まりました。
この変更は経営者の指示によるものではなく、Sprocketとしての理想を追求するコーポレートチームのメンバー自身の提案によるものでした。
そこに至る経緯や実現にあたって行った作業、変更してどうなったかをご紹介します。
法定休日を日曜とすると何が問題なのか
Sprocketはコアタイムなしの「フルフレックス」を導入しています。月の総勤務時間を満たせば、始業時間も就業時間も自由に決めることができます。「どのような働き方が自分にとってパフォーマンスを最大化できるかは、自分が一番わかっている」という考えにもとづいてのことです。
また、Sprocketの社員は「大人である」「プロである」「事業成長にコミットする」の3つを前提としています。これらを満たしさえすれば、プライベートな理由による急な勤務時間変更などもすべて自己責任・自己判断で対応OKとしています。3つの前提について詳しくは以下の記事をご参照ください。
一方で、法定休日は日曜日と定めていました。法定休日の詳しい説明はこの記事の本筋ではないため省きますが、ここでのポイントは「法定休日に出勤すると割増賃金が発生する」ことです。
「割増賃金の発生する休日出勤が続出していて困る」ということではありません。なんらかの事情で平日に休んだ代わりに日曜に仕事をしたいと思っても、割増賃金が発生することを考えると働きづらいだろうという話です。
それだと「働き方は問わない勤務スタイル」と言っておきながら、実質的に制限が生じてしまっていることになります。労働基準法で定められているのは、「毎週少なくとも一回の休日を与えなければならない」ということで、曜日の指定はありません。そこで、コーポレートチームでは「法定休日の自由化」に動き出したのです。
法定休日を自由化するために行った2つのこと
このように、Sprocketではメンバーの自発的な起案により重要な意思決定がなされることが少なくありません。起案された事項は、チーム単位や全社的に合意形成した上で動き出していきます。
合意形成の場で反対意見が出た場合は、ディスカッションにより調整を行っていくことになります。法定休日の自由化については特に反対はなく、実現に向けて動くことになりました。
社労士さんに相談した上で、コーポレートチームでは「就業規則の改訂」と「勤怠システムの対応」の2つを行いました。
就業規則については、次のとおり改訂を行いました。
勤怠システムについては、契約しているサービスの現行プラン内でできることとして、「日曜日」をデフォルトで「法定休日」と設定しておき、日曜に勤務した人はその日を「所定労働日」に変更するという運用ルールを定めました。
法定休日を自由化について寄せられた質問
全社説明の際に寄せられた質問については、以下のように回答しました。
法定休日を自由化してどうなったか
法定休日の変更を行って半年ほど経ちましたが、大きなトラブルは起きていません。
現在Sprocketの社員数は約70名です。平日を法定休日として休む人は2か月に1人程度です。制度としての利用率は高くないかもしれませんが、個人の判断に委ねられていた部分を会社として公平性と統一感のあるルールに落とし込めたこと自体に価値があると考えています。
「平日に子どもの入学式に参加し、その分を日曜日に働く」や「平日に休暇をとって旅行に行ってリフレッシュし、日曜に集中して仕事をする」といった柔軟な働き方を気兼ねなくできるようになった意義は大きいでしょう。
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