外側縦アーチのトラブル、内反小趾を見逃すな!
こんにちは! RYOちゃん(@sprittr7)です!
タイトルを読んで「え、外側縦アーチにもトラブルがあるの??」
って思いませんでしたか?
《内反小趾》は
足部の変形の中では高確率で起きやすい
外反母趾と同時に発生しているケースが多い
と言われています。
足のトラブルでテレビや雑誌でも取り上げられるものはほとんどが「外反母趾」です。
文献や研究も、外反母趾についてはたくさん。
ですが、いろんな方の足を拝見すると
外反母趾にはなっていないけど、《内反小趾》になっている方もおられ
外反母趾よりも多いのでは?と思います。
自分や近くの方の足の指を見てみてください👀
小指が薬指の方を向いていませんか?
小指の爪が割れていたり小さくなっていませんか?
高齢者や成人だけでなく
学生や
幼児や園児も
本当にたくさんの方が《内反小趾》になっています。
足部の構造上、《内反小趾》に外側縦アーチが関係しているのは間違いないですし、個人的にはバランス能力低下や腰痛など、《内反小趾》の足元から全身に及ぼす影響はとても大きいと思っています。
例えば足指の変形と腰痛。
支持基底面となる接地面積は、使えていない指の分支えがないので
足の指が使えない→かかと重心→体が倒れないように反り腰になる→腰痛
とつながります。
男性で考えると、
サイズ24〜27cmくらいの足で
身長160〜190cm、体重60〜85kgくらいの体を支えていると思うと、
すごいですよね❗️
重力がかかるので、何をしていなくてもさらに10倍の負荷はかかっているわけです。
小指1本、約3〜4cmでもかなり安定した支えになります。
今回はそんな小指に特化した内容です。
内反小趾とは??
なぜ内反小趾になるのでしょうか。
内反小趾になると何が困る?
今まで考えたことがなかった、わからなかったことが
少しでもスッキリ!してもらえるように
「小指に力を戻すセルフケア」も加え
経験的な考察を入れながらお伝えしていきます。
それでは詳しくみていきましょう!
内反小趾とは?
内反小趾とは、第五中足骨骨頭付近が外側に突出している状態です。
教科書的には、「外反母趾の反対」とまとめられることが多いです。
シンプルですね。。
余談ですが、欧米ではテーラー(洋服仕立て屋)さんに発症が多かったため
テーラーズバニオンと言われたそうです。
あぐらで仕事をする日本の職人さんにも起こりそうですね。
シンプルなんですが、その中身は深いです!!
なぜ内反小趾になるのか
内反小趾ができるまでの過程を、外反母趾と対比させながらお伝えします。
教科書や文献に、内反小趾の成り立ちについて書いてあることはほぼなく
残念なことに「外反母趾と同じ要因」とだけまとめられています。
なので、ここからは私の考えも交えながらの話になります。
私が臨床思考として使っている一考察になりますが、お付き合いください。
🔹🔸参考文献は以下のような題名のものが出ています🔸🔹
・運動習慣のある高齢者の足の形態とフットケア
・荷重時の内反小趾角増大群における足部形態の特徴
・高齢者の足部.足趾の形態と形態異常に関する研究報告
・幼児における足趾の形態異常と靴の関係
・高校運動クラブ別、足部の実態調査
J-stageなどで検索すると出てきます。
《内反小趾》ができるまで、足にはどんな変化があるのか。
小指は『浮き指』という状態になっています。
『浮き指』は床から小指が浮いている状態です。
こんな状態になることも。。
嘘でしょ?って思いたくなる写真です。汗
筋骨格で考えたとき、母趾と比べ
・種子骨がないので底屈方向に引く力が弱い
・骨に着く筋肉の全体ボリュームが小さい
という要因があるため、小指は浮き指になりやすい状態にあると思います。
歩行で考えると、歩行時の重心移動(COP;足圧中心点)は
かかと→外側縦アーチのライン→小趾球→母趾球〜母趾を通ります。
<補足>
内側縦アーチの状態は3つあり正常・扁平足・ハイアーチです。
こちらの詳細は今後のマガジンで書くことになると思いますがちらっと絵だけ(見苦しい絵ですがご了承ください😅)
外側縦アーチの低下またはハイアーチのとき、小趾球はアーチの支点になり強い負荷がかかるため、重心がかかとから小趾球に強く乗り、小指が着く前に母指球方向に流れる動きを繰り返すことで
小指は「あ、着かなくてもいいんだ〜」
と思い、動くことをサボるようになります笑。
地面に着かなくていい=『浮き指』になります。
筋肉は使ってあげないとその力を発揮できないですよね。
また支点になるということは、皮膚にも強く圧力がかかり
小指MP関節の側面や足底面に、タコや魚の目、
腫れ(炎症を伴っているケース;バニオネット)ができます。
そして、サイズの合わない靴を履くことで小指が圧迫され、薬指の方を向き《内反小趾》になります。
サイズの合わないというのは靴の大きさや横幅だけでなく、ヒール靴による圧迫や歩行時のクセも影響します。
機能的には、外側縦アーチの低下により小趾外転筋や短小趾屈筋が伸張され筋発揮は低下し、小趾外転筋・短小趾屈筋や骨間筋・母趾内転筋横頭の筋バランスも崩れています。小指がねじれていることもあります。
浮き指になると靴の中で爪が擦れるので
・爪が割れる
・爪が小さくなる
といった爪のトラブルが出ます。
浮き指になっていることを伝える際に
インパクトがあり、特に子どもは自分の体に興味を持って覚えてくれるため
「小指が死んでるよ👻」と表現させてもらうことがあります。
色々つながってますね。
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実践!ゼロから学べる足の臨床
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