家庭教師が困惑する、受験期の親子関係
はじめに
はじめまして、現在田舎の薬学部に所属してます、りきやです。
現在家庭教師や塾講師、個別指導などを中心に学費を稼いでいます。
振り返ると家庭教師の経験は7年ほどあり、個別契約や会社様から案件をいただいたりと色々やってきました。
自身の家庭教師の経験を思い出すと、受験生に勉強を教えたり、保護者様と志望校について話し合ったり様々な経験をしてきました。
ただ、自分でも意外だと思ったのは勉強を教えること自体はそこまで大変ではないんですよね。それよりも
受験生と保護者様の人間関係の方がヤバい
パターンの方が圧倒的に多かったです。受験生と保護者様の対立が原因で受験対策どころではないことが多々ありました。
受験生は多くの期間を志望校合格に向け
この記事では大学受験生を持つ保護者様に向けたものとなります。
メインとしては家庭教師と共に頑張るご家庭に向けたものとなりますが、
大学受験生を持つ保護者様であれば参考になる内容になっています。
この記事が1人でも多くの保護者様の役に立てば幸いです。
受験は過酷な戦い
まず、受験は精神的な負担になっています。受験生は程度の差はあれ、以下のことと向き合い続けなければいけません
受験は人生を決めかねないイベントであること
合格しなければいけないというプレッシャー
模試の成績表などで自分と他人を比べさせられる
今では受験うつという言葉もあるほどで、受験生にとっては無視できないものとなっています。
全国的な調査は行われていない(もししていたら教えてください、自分が調べたときは見つかりませんでした)ので具体的な割合はわかりませんが、同じ家庭教師経験者の話や私自身の経験上増えているように感じます。
親子関係が与える受験への影響
受験を成功させる上で学力は極めて重要な要素であることは間違いありませんが、意外と軽視されがちなのが親子関係の影響です。親子関係が受験に与える影響は、学力だけでは測りきれないものがあります。以下に、その重要性を考えてみましょう。
1. モチベーションの向上
:親子関係が良好な場合、子供は自分の目標を達成しようとするモチベーションを高める傾向があります。親のサポートや理解があることで、受験に向けての意欲が増し、努力する意義を感じやすくなります。
2. 自己評価と自信の形成
:親からのポジティブなサポートや称賛は、子供の自己評価を向上させ、自信を持たせます。受験において自信を持つことは、挫折や困難に立ち向かう力を高めるのに役立ちます。
3. ストレス軽減
:親が子供のストレスを理解し、適切なサポートを提供することで、受験期間中のストレスが軽減されます。親子の信頼関係があれば、子供は悩みや不安を共有しやすくなり、心の健康を保つことができます。
4. 学習習慣の養成
:親が学習習慣をサポートし、定期的な勉強の習慣を養うことは、受験勉強の効果を高めます。親が勉強に対する重要性を示し、学習環境を整えることは、子供の学業成績向上に寄与します。
5. 目標設定と計画
:親とのコミュニケーションを通じて、子供は進路目標を明確にし、受験計画を立てる手助けを受けることができます。親が子供の目標を理解し、共に目指す方向を示すことは、受験生の進路選択において大きな意味を持ちます。
6. 勉強環境の整備
:良好な親子関係は、静かな勉強環境を提供し、学習に集中するためのサポートを提供することができます。親が学習に対する配慮を示し、適切な学習条件を整えることは、受験勉強の効率向上につながります。
親子関係による受験失敗の例(体験談)
これは私の体験談となります。
当時都内の有名私立大学に合格するために勉強している受験生(A君)を受け持っていました。
A君は東京での楽しい大学生活を夢見て、3年生の4月から受験勉強を始め偏差値40代から60代まで成績を伸ばしました。
しかし、10月頃に保護者様から下宿は厳しいので県内の大学に進学させたいと相談されました。
私の方から都内の大学を諦めさせるように頼まれましたが、私は家庭内で話すべきことだと思ったので、直接A君と話すべきだと伝えました。
保護者様とA君の話し合いが終わった後連絡がきましたが、お互い納得のいく結論は出せなかったようでした。
これが影響してか、今まで熱心に勉強していたA君が全く勉強をしなくなったのです。どれだけ励ましても何も心に響かず、抜け殻のようになっていました。
このままではまずいと思ったので、A君と保護者様と別々で面談を行いました。やはり、話し合いの場では解決せず、お互い感情的になりその後全く会話をしていなかったようです。
妥協案を話し合いから探ろうとしましたが、建設的な話し合いができる状態ではなく、時間は無意味に過ぎ12の中旬に自分は担当を外されました。
担当を外れて欲しいという連絡が来た後、半年近く家庭教師をしたことに対する感謝しているという内容の手紙が来ましたが、どこまでが本当かはわかりません。後味が悪いことに、A君がどのような進路を進んだのかもわかりません。
個人的な意見になりますが、このような事態になったのは以下のことが原因だと考えています。
受験生とその保護者様の間で進路の話が十分にされていない
感情的になって話し合いが上手くできなかった
では、どのような行動をしていけば良かったのでしょうか。
以下に私の考えを書いていきます。
受験生を持つ親はどうするべきか
受験生を持つ親の場合
受験生を持つ親の方々が考慮すべきポイントをいくつかご紹介します。
早期の進路話し合いを始める
:高校生になったら、お子さんの進路についての話し合いを始めましょう。お子さんが自分の進路を自分で選ぶべきだと思うかもしれませんが、親としてのサポートとガイダンスが必要です。進路に関する選択肢を共に探り、お子さんの関心や目標を理解しましょう。経済的な視点を持つ
:受験が終わり、大学進学に向けて進む場合、学費や生活費の問題が浮上します。お金の面での準備を早めに始め、大学での経済的なサポートを考えましょう。奨学金や助成金の申請、アルバイト探しについても検討しましょう。子供の目標と希望を尊重する
:受験生の進路選択は、最終的にはお子さん自身が決定するものです。親の期待や希望は大切ですが、お子さんの個性や夢を尊重し、彼らの幸福を考えた決断をサポートしましょう。家計の健全性を確保する
:大学進学に備えて、家計の健全性を確保しましょう。無理な借金や負担をかけずに、受験生と家族が安心して進学できるような計画を練りましょう。学業と生活のバランスを取る
:勉強は大切ですが、お子さんがバランスの取れた生活を送ることも大切です。ストレスを軽減し、体や心の健康を守るために、趣味や遊びの時間も確保しましょう。
数年後受験生を持つ親の場合
受験生を育てる際のポイントをご紹介します。
早期からコミュニケーションを大切にする
:早い段階から子供と進路についてのコミュニケーションを積極的に取りましょう。子供の興味や関心を尊重し、将来の進路について共に考えることが大切です。教育資金の準備
: 大学進学には多額の費用がかかります。数年前から教育資金を積み立てる計画を立て、経済的な負担を軽減するために努力しましょう。学習環境の整備
:子供の学習環境を整えることが重要です。静かな場所や必要な教材を提供し、学習意欲をサポートしましょう。学業と生活のバランス
:勉強だけでなく、趣味や遊びも大切です。ストレスを軽減し、子供の心の健康を保つためにバランスを取りましょう。学習サポートの検討
: 受験勉強が本格的に始まる際には、学習サポートを検討しましょう。塾や家庭教師の選択において、子供の学習スタイルに合ったものを選ぶことが重要です。自己決定の尊重
: 最終的な進路選択は子供自身が行うべきです。親の期待や希望は尊重すべきであり、子供の個性と将来を考慮した決定をサポートしましょう。
家庭教師は勉強のサポートが仕事です
厳しい言い方をしますが、家庭教師にできることは勉強のサポートです。
もちろん、進路相談や受験に必要なアドバイスは積極的に行います。
しかし、私は親子関係の良好化や修復は家庭教師の仕事ではないと考えています。これは保護者様が受験生と向き合い行っていくべきことです。
なぜなら、これは家庭内の感情や信頼関係に関わるものであり、家家庭内の信頼やコミュニケーションを構築するための貴重な機会でもあるからです
保護者様にとって、子供との親子関係は一生涯にわたります。そのため、受験に関するプレッシャーや意見の相違が生じたとしても、受験生と保護者様はお互いに理解し合い、対話を通じて問題を解決するべきです。親子関係は単なる試験の合否よりも遥かに重要で、信頼と支えがあることが子供の成長にとって大切なことです。
個別相談を実施します
ジモティーというサイトから受験生を持つ保護者様を対象とした個別相談を1時間3000円でzoomやskypeで実施しています。
本記事でのテーマである、保護者様と受験生との向き合い方はもちろん、進路選択の相談や、受験勉強に関するアドバイスなども行います
こちらのurlから問い合わせください(ジモティーへの無料登録が必要になります)
また、メンバーシップを開始しました。
こちらはnoteの機能を利用したものなので
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もしよろしければ参加していただけると嬉しいです。
おわり
短くない文章でしたが、ここまで読んでいただきありがとうございます。
知らない間に4000文字以上記事にしていました。この記事を書くのに1週間かかったのでnoteを頻繫に更新されている方は凄いなと思います。
人生は学歴では決まらないと思いますが、大きな要素であるのは間違いないです。多感な時期に受ける環境からの影響は驚くほど大きいです。
しかし、人生は1度しかありません。
そのため常に最善の選択を模索する必要があります。
この記事が人生の選択をより良いものにしようとする人の役に立てば幸いです。
他にも資格試験などについても発信していく予定なのでよろしくお願いします。