腹筋を鍛えるアニメ「宇宙戦艦ティラミス」
(少しだけネタバレ注意です)。
マンガで途中まで読んだことがあるあの話題作がTOKYO MXでアニメ化されているとのことで視聴した「宇宙戦艦ティラミス」。これは間違いなく腹筋を鍛えるアニメです。タイトル画は一応ファンアートで、左スバル君、右イスズ兄さんです。
宇宙戦艦ティラミスのエースパイロット、スバル・イチノセ。「地球連邦」と「メトゥスの民」との戦いを通した主人公の彼の成長物語、といったら単純過ぎますでしょうか。
コミック版と同様、とにかく作画が美しくて細かい。スバル君は超絶能力「ネオ・ユニヴァース感覚」を持った美青年。それなのに(!)最初から最後までギャグ作品。油断していると5分に1回は笑わせに来ます。
スバル君の乗るデュランダルは、スバル君が引きこもる居室のような場所です。そこでご飯食べる、たまたま乗り込んだ少年に乗っ取られる、ゲームにいそしむ、マンガを書き始め、褒められて止まらなくなってしまう。とにもかくにも、「なんかリアルな世界のどこかで見たことあるなあ?」な親近感を覚えるスバル君。
そしてスバル君のライバルである兄のイスズ君。彼もまたクセの強いキャラクターでありつつも憎めず、仲間から「いっくん大佐」と呼ばれています。
どこかのアニメ(ガンダム?)で見たようなシチュエーションのオマージュも楽しい。ニュータイプならぬ「ネオ・ユニヴァース感覚」を持つ少女フェイ・キャラウェイとバーで語り合うシーンも気を抜けません。
スバルB、別名ビヨンドと呼ばれる人工生命体はめっちゃ強い無双さを持っていまして、スバル君を窮地に追い込んでいきますが、その後「宇宙ゆとり」と呼ばれてしまい、これまたギャップ萌えキャラだったという。
他の宇宙戦闘アニメを見ていると分かる、いくつも出てくるオマージュ。それらを探すもよし。
なぜか突如として出てくる宅配便の人や生協の人、丸亀製麺の人がまたいい味をだしています。その生活感あふれるモチーフに驚かされるもよし。
そしてスバル君とイスズ君のお父さん、ソウイチロウさん。架空請求やワンクリック詐欺に何度もひっかかる、目の離せない人なのでした。なぜか宇宙SFアニメなのに悪徳商法にも詳しくなってしまうお得さもあるのです。
おわかりいただけたでしょうか。
宇宙戦艦ティラミスについて書いていると、文章にとりとめが無くなっていくかのような、既存の枠に収まらないアニメなのだと分かります。
これだけ書いていても、ストーリーの本筋には触れなくても作品をご紹介できるというメリットもありました。
それなのに、それなのに。。最後の場面にはうるんときてしまいます。
とにもかくにも頭を真っ白にして腹筋を鍛えたいときにおすすめする「宇宙戦艦ティラミス」でした。
(プライムビデオ)
(コミック)