『LAMB』は感想次第で無知が露呈する映画
公開当初から気になっていた映画をやっと見た。
感想。
うーん…な、なにこれ…?
見る前も見た後もなにこれ?である。
正直"おもしろさ"のインジケーターだけで言えば、期待10に対して2で帰ってきた。
しかしである。
この映画、色々な解説を読んでみると、どうやら緻密な暗喩があるらしい。
つまり、訳わかんね〜と口外すればするほど無知が露呈する仕様。
「うわ~!ヒツジ人間が出てきてキモい映画だった~!」
で終わったらバカ丸出しである。
例えば、大前提としてキリスト教の世界観が存在しているそうだ。そんなこと1ミリも感じ取れなかったのは無宗教なので仕方ないと思いたい。
とはいうものの、あの思わず「えっ?」と声が出るような終わり方も相まって、正直な第一印象は
「うわ~!ヒツジ人間が出てきてキモい映画だった~!セリフ全然ないし起伏も全然ね~!」
である。
まさにバカ丸出しだ。
残念ながら私にはキリスト教の知見がないので、解説についてはこちらの記事を引用させていただく。
にしてもこの解説はすごい。
これだけの前提知識があったら見え方も全然変わるのだろう。
総じての個人的な印象は、
静か
登場人物少ない
景色綺麗
以上。
浅い。
ただ、これだけセリフも人物も少なく景色も変わらないのに、間延び感がなかったのは不思議だった。
あと特筆すべきは上述の「え、今終わった?」というエンディング。
解説を読まなければ分からなかったが、なるほど、そういうことかと。
これを読んでいるあなたは恐らく既に本映画を見ているだろうが、もしまだ見ていないのであれば注目してほしいポイント。
個人的には謎が解けるとか戦うとかスカッとした終わり方を望んでいただけに、妙にリアルで怖さを覚えた。
ヒツジ人間とか突拍子もない。
しかし、夫妻のバックボーンやそれを踏まえたアダへの愛情を要素として散りばめ、背骨となるストーリーがあるのはさすが話題作といった印象を受けた。
同じA24の『ミッドサマー』もただの頭おかしい映画ではなかったし。
北欧ホラーというジャンルではあるが、ホラー的要素はあまりなく、妙なリアリティと絶対ないだろ感が共存する不思議な映画だった。
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