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初連載『俺はまだ本気出してないだけ』の始まりから完結までの話(後編)

連載再開後も映像化のオファーはたくさん来たそうです。
そんななか、Kさんから「この企画書だけは見るだけでも見てほしい」と映画化の話をされました。
相変わらず気乗りはしなかったが、連載再開を待っていてもらった恩があるので「見るだけなら」と企画書を読んだ。

【主演、堤真一】

シズオを堤真一?っていうのが素直な感想でした。
「堤さんがこの役を受けるわけないよ笑」と企画がなくなると思い承諾した。

【日活100周年記念作品】
『俺はまだ本気出してないだけ』
主演、堤真一

予想に反して企画が通ってしまった。

後に堤さんと話たときに「この役を俺がやるのは原作者の人がNG出すだろうと思って受けてしまった」と僕と同じ考えであったことを知った。

青野「堤さん、なんで断らなかったんですか」

堤さん「先生もなんでOKしたの?絶対認めないと思ったのに」

と、2人で苦笑いした。

こういう経緯で映画化されることになった。

今、思い返すと映画化されることでIKKIの名前が少しでも多く人の目に触れることはIKKI編集部への恩返しに少しでもなったのなら良かったと思っている。

映像化もあり、もう少し連載を続ける気はないかと提案して頂いたが作品の質を落としたくないという個人的なワガママで、全5巻という予定通りにしてもらった。

そうして、IKKI編集部の皆さんの温かいサポートを受けて僕の初連載は幕を閉じた。

連載終了後、割とすぐに顔出しも年齢公表もしました。公表自体に抵抗ないのもありましたがWikipediaやブログでデタラメな情報を書かれていたのが大きな理由です。

嘘を書く人の何が目的なのかわからないけど誤解して「青野さんは◯◯なんですよね?」と聞かれ自分が騙しているようで嫌だったのです。

余談ですが、連載中に読者のブログか何かの感想で「青野の最大の失敗は主人公をキモオタメガネデブにしたことだ」と書かれていて、それを見た目のモデルにしたリアル静男に話したらめちゃめちゃキレて笑った。

完結から数年後、そんな「キモオタメガネデブ」が厚生労働省のマスコットキャラクターになるなんて世の中は何が起こるかわからない。

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