第三部に「Beamish」という英語辞書に載っていないルイス・キャロルの造語が出てきましたが、The Hunting of the Snarkの前作である「鏡の国のアリス」に挿入された愉快な「ジャバウォック退治の歌 Jabberwocky」はまさに造語だらけ。
次のような言葉です。
"Come to my arms, my beamish boy!" 「わしの腕の中においで、まぶしいほどの我が子よ」
"And, as in uffish thought he stood,"「そして、快くない想いの中でたたずんでいると」
"He went galumphing back."「彼は飛び跳ねるように帰って行った」
「スナーク」の詩のルイス・キャロル語は、前作で登場したものばかりなので、二つの詩は姉妹作。
前作で語られなかった Jabjab Bird や Sandersnatch などが「スナーク」には出てきて、前作を知っているとますます楽しめるわけです。
現代では漫画などには作品の中でしか通用しない言葉が使われることは当たり前のように行われていますが、そういうことは19世紀にはあまりなかったと言えるので、やはりルイス・キャロルはユニークな作家です。
スナークの詩を面白いと思われた方は是非とも、前作「ジャバウォック」も読んで見てください。こちらの投稿で詳細に解説しましたから。
Fit the Fourth:The Hunting
第四部: 狩り(捜索)
もっと子供向けのコミカルなヴァージョンだとこんな風
ジャブジャブ鳥の容姿はどのようなものなのか、わかりかねますが、空を飛ぶダチョウのような怪鳥でしょうか?
いずれにせよ、物語は佳境に入ります。さてジャブジャブ鳥とはいかなるものか?
続く!