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願いはただ そこに在るだけ 〜バランスコーチングでの気付き〜
僕が 学んだ
コーアクティブコーチングでは
コーチングの時の 指針が三つある
満ちた状態を思い描く フルフィルメント
心の奥底の機微に触れる プロセス
そして
硬直した視点を解きほぐす バランスだ
この中で 僕が一番
しっくり 来ていなかったのが
この バランスだった
今回は このバランスの意味が
ようやくわかった と言う話
*
そのセッションの日は 参っていた
前々から 取り組んできたことが
あまりにも 進みが遅く
ちょっとした 絶望感があった
例えるならば 朝イチから
こってりとした 山盛りの
料理を 目の前にしたような気分
乗り越えたい 気持ちとは裏腹に
身体を 覆つくす徒労感
もう どうしていいか
わからなかった
そこで その視点を
解きほぐすために バランスを
選択した
*
バランスコーチングには
ステップがある
まずは 自身の硬直した視点が
何に対する視点なのか 対象を選択する
次に 現時点で その対象を
どう見ているのか
今の視点を 言語化する
そして いくつかの別の視点に立ち
その視点の変化を 体感する
最後に どの視点を選ぶかを
選択して セッションを終えるのだ
結果から 話をすると
その 意識の変化を
ようやく 体感できた
*
体感としての ポイントは
二つあった
ひとつめは 対象の設定
何に対する視点 であるかを
明確に 捉えること
今回 コーチには
【人生】という対象を 提示された
けれど 僕は言葉を反芻し
より 合致する対象として
【僕の願い】 という視点を選んだ
この 言葉にした瞬間にも
変化は 始まっていて
気持ちが ざわざわし始めた
腹を括り 真ん中に据えたからこそ
この ざわざわは生まれたんだと思う
今の自分が 【僕の願い】という
対象をどうみているかというと
手が 届かないもの
一人で やらなければならないもの
我慢の後に 与えられるもの
といった 散々な
視点を 持っていた
この時点で 見たくないものを
しっかりと 見つめることになった
これが ポイントのひとつめ
*
ポイントとなる 二つ目は
代わりとなる視点の 選択だ
いかに 身体感覚として
インパクトのある 視点を選ぶか
という ことなのだと思う
視点はいくつか 提示されたのだけれど
その中の ひとつを紹介したい
ここは コーチに確認が必要だけれど
僕が 過去に心を揺さぶられた
瞬間を イメージしたのだと推測する
僕は ヨルシカの又三郎 を
聞いた時のことを 話した
風を 待っていたんだ
型にあった 社会は
随分 窮屈すぎるから
それじゃ もっと酷い雨を
この気分も飛ばす 風を
吹けば 青嵐
何もかも 捨ててしまえ
光の演出も 重なったせいか
ほんとうに 身体を風が
駆け抜けた気がして 涙を流した
しがらむものは たくさんあるけれど
何もかもが もしも
吹き飛んで しまったのなら
この時の身体の感覚を 思い出し
【僕の願い】を 見てみると
全く違う感覚が そこにあった
これも 例えるなら
美術館の 真っ白な部屋で
球体や三角錐の 組み合わさった
真っ白な オブジェを見ていた
その視点に立った時の視点は
ただ そこに在るもの
そう 願いとは
ただ そこに在るもの だった
そこには 期待はない
代わりに 落胆もない
ただ ただ そこに在るもの
この視点の変化を もたらしたのは
体感を 思い出すような インパクトフルな
視点で 考え直したから こそ
生まれたのだと思う
これが ポイントのふたつめだ
*
このヨルシカの視点を 選んだ後に
「海と眠るダイヤモンド」の第四話の
ワンシーンを 思い出した
現実に絶望した 土屋太鳳演じる女性が
大事にしていた 十字架のペンダントを
投げ捨てる
が 偶然が重なり
自分の手の元に 戻ってくる
その経緯を知った友人が こう話しかける
「神の起こした奇跡?」
彼女は 答える
「奇跡は 人が起こす」
これもきっと 同じだ
願いも 奇跡も
ああなったらいいな こうなったらいいな
と言う 事柄は
神や 他者かが
「起こしてくれ」 たり
「与えてくれる」もの ではなく
自分で起こし 叶えるもの
*
あの こってりとした料理 という比喩から
こんなに 違うものになるとは
これを 自分が
クライアントさんに できるかは
まったく わからない
けれど 身体に落ちてないものを
再現することは
もっと 困難だろう
指針が なんなのか
応用コースが 終わってからも
また 新たに気付いたことだった
この経験を活かして
次の 対話に臨もうと思う
*
こちらは Co-Active アドベントカレンダーに
参加している 記事です
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