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日本格闘技界の中心にはいつも朝倉未来がいた

先日朝倉未来がキックボクシングデビューを飾った。
かつては共に練習もした仲である
YA-MANとの決闘は衝撃の展開で幕を閉じた。

YA-MANの77秒KO勝利

朝倉未来は試合後、Instagramにて引退を発表したが、
後日、休養すると訂正があった。

最近の格闘技業界を第一線で引っ張り続けた
朝倉未来

彼が試合をするたびにいろんな論争が巻き起こり、ネットニュースになる。

彼の一挙手一投足から目が離せない

そんな煽り文句がついたこともあったが、
本当にその通りで、

ここ数年の日本格闘技界のど真ん中にいたのが朝倉未来という男である。

そんな彼により巻き起こった論争について
記載してみようと思う。



1.格闘技一本vs格闘技+副業

格闘技界で巻き起こる論争について記載したい。

それは格闘技のみを取り組むか
あるいは
格闘技のみならず、他の事業も展開するかという論争だ。

他の事業を展開するというのは
YouTubeで人気を博す、
自身のアパレルブランドを作る、
自分が格闘技イベントを開催する興行主になる等

格闘技以外にも仕事をするということを表している。

上記例に挙げた通り、これら全てをやっているのが朝倉未来である。

朝倉未来が試合に負けるとこの論争が巻き起こるわけだ。

格闘技一本に専念すべきだと…

しかし、格闘技というのは練習時間が短いもので、YouTubeなどをすることによる格闘技への影響はない

と度々朝倉未来は発言している。

要は格闘技を中心において、隙間時間にYouTube撮影や事業に関することを行っているというわけだ。

そして、朝倉未来の意見を尊重する格闘家も何人かいる。

その代表格といえば安保ルキヤであり、YA-MANだろう。

安保は朝倉未来と同様にYouTubeにより知名度を高めた格闘家である。

テレビで放送されていた時代と違い、
YouTube等を利用して自身の知名度を上げなければ試合を見てもらえないというのが背景にある。

このことについては下記で改めて記載する。

一方で、

格闘技のみに集中するというのは
格闘技で飯を食っていく、
格闘技でのしあがる

という覚悟があるかどうかということかと思っている。

他のことやって、上に行けるほど甘いものじゃない

これがかつてキックボクシングの世界でチャンピオンにもなった魔裟斗の発言である。


世界を制するには格闘技に人生をかけること

実際に体を動かしていない時間も常に格闘技のことを考えること、
食事・睡眠など人生のすべてを格闘技に捧げるということだ。

この意見を聞くと、何かに人生のすべてをかけている人物として思い浮かぶ人がいる。

大谷翔平だ。


投打で活躍し、MLBでMVPを獲得しており、
彼は今や野球界の頂点に君臨する男だ。

そんな彼は野球に対する真摯な姿が度々クローズアップされる。

体力回復のために睡眠を大切にし、
体作りのために食事にもこだわりをもっている。

大谷翔平と同様にMLBで活躍するダルビッシュ有は
彼の食事や睡眠など表にでない努力の部分を絶賛した。

大谷翔平は世界No. 1の野球人となるために生活の全てを野球にかけているのである。

業界は違うわけだが、前人未到の記録を打ち立てる大谷翔平を見れば、魔裟斗が言っている

格闘技一本に命をかけるべき

という意見は世界で戦うためには的を得ているように思う。

朝倉未来は世界一強くなることよりもお金持ちになることを目標にしているので、

朝倉未来批判の場合にはやや論点がずれているところはあるが…


2.人気vs実力


もう一つ、格闘技界で度々巻き起こる論争について触れたい。

その論争というのが
人気vs実力だ。

かつて格闘技ファンを熱狂させた試合がある。

魔裟斗vs山本KID徳文



那須川天心vs武尊


彼らは当時世界トップクラスの選手と評価されていた。
もちろん人気も兼ね備えていた。

最強同士かつ人気もあるため、盛り上がりを見せたわけだ。

ただ、格闘技というのはただ強いだけで盛り上がるものでもない。

実力が拮抗しており、勝負論があること。

そして、エンターテイメントとして戦う理由があること。

つまり、ストーリー性があることも盛り上がるには重要な要素なのだ。

そのため現代の格闘家たちはSNSを利用して、
対戦したい相手を煽り、喧嘩をふっかける。

この煽り合いによりお互いに因縁をつくる。

この因縁がストーリーとなり、
試合が決まれば、お互いのプライドをかけて
全てを奪いにいく。

こんなプロセスが定番化している。

これを茶番と見る人もいるだろうが、
こうまでしないと盛り上がらず、その結果客席がうまらなかったり、PPVが売れず、

格闘家たちは食っていけないのだ。

食っていけないは言い過ぎではあるが、
注目を浴びる発言をすることで知名度が上がり、収入が上がる。

その分負けた時には罵詈雑言を浴びせられ、
敗北感が強くなるわけだが…

そんなリスクをとってでもトップ格闘家になりたい訳だ。

大きなリスクを冒さなければ、大きなリターンは得られない。

そんなわけでSNSによる発言で人気を博する格闘家というのが現れた。

興行主としても人気のある選手というのは興行自体の知名度が上がるし、客席も埋まるし、PPVも売れるしで重宝することになる。

結果的に実力以上の人気を得た選手がメインマッチを行ったり、

実績がないのに、チャンピオン級の選手と飛び級で試合ができたりする。

こんな状況に異を唱える選手も出てくる。

実力がある人が正当に評価されるべきであり、

実力のある本物の格闘家がもっと評価を得られる格闘技界でなければならない。

今の格闘技界はおかしいというわけだ。

最近の格闘技界はこんな対抗図が出来上がっている。

いや、少し前の格闘技界か。

今年になって、本物たちが日の目を浴び始めた。

やはり生き残るのは本物だと。



3.本物vs偽物

上記にて生き残るのは本物だと記載したが、

本物vs偽物

という論争も巻き起こっている。

これは朝倉未来がプロデュースを務める
Breaking Downが人気を博していることに起因している。

Breaking Downに出場する選手たちの大半は
世間で言う不良である。

この不良たちが注目を集めているというのが格闘技業界的にはよろしくないということだ。

格闘技は不良がやるものと世間で認識されてしまうと、
格闘技の裾野が狭まってしまうということを危惧しているのが魔裟斗である。

格闘技をスポーツに昇華させて、
より多くの人たちに興味を持ってもらい、

いろんな人が取り組むスポーツにすることで
競技人口を増やし、格闘技業界が発展すると考えからの意見だろう。

そんな中Breaking Downが人気を博し、
Breaking Downを格闘技だと勘違いした人たちが
格闘技は不良がやるものと認識されてしまうことは格闘技業界の損失と考えているようだ。

このBreaking Downに出ている選手たちを
魔裟斗などは偽物と言っているのである。

彼らは格闘家ではないと。

格闘家とは格闘技に命をかけており、
毎日毎日格闘技の練習に励んでいる人のことであり、
そんな格闘家が本物だと定義している。

そもそもBreaking Downは格闘技か格闘技じゃないかという論争もあるわけで、

Breaking Downは格闘技でもないので、

Breaking Downに出場する選手たちは格闘家ではなく、

格闘技ぽいことをする素人たちで、
格闘家の偽物ということになる。

そんな彼らが世間的に格闘家として扱われ、
注目されているのがおかしいというわけだ。

Breaking Downは何人かのプロ格闘家たちから
格闘技じゃない認定されている。

格闘技じゃないですよと発信しているということは

世間的にはBreaking Downは格闘技と認識されているということだろう。

その認識を改めて欲しいというのが
本物の格闘家たちの意見だ。



4.最後に


最近起きた格闘技論争3選について紹介した。

ここまでを振り返りこの論争が起きるきっかけを改めて認識した。

行動する朝倉未来と意見する魔裟斗

現在のカリスマ朝倉未来と
過去のカリスマ魔裟斗

この2人が間接的に交わることで格闘技業界に大きな論争が巻き起こるようだ。

そして、魔裟斗の影響力を見るに、
一時代を築いたカリスマは再び台風の目になる。

すかわち朝倉未来がまた格闘技界の中心になる日がくるはずだ。


P.S.
11月23日はBreaking Downの第10回記念大会ですね。

前日22日の公開計量および記者会見でもいつも通り問題が発生しました。

話題に事欠かないBreaking Down

まだまだ注目コンテンツになりそうですかね。




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