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#9 2016年が人生の分岐点に・アフリカの原点

2016年もいつもと変わらない年始のスタートだったように思う。
いつも通り正月になり、初詣に行き、テレビを見て過ごす。

いつもと違うのは自分はどうなるんだろうという気持ちがあったこと。
確かにパイロットになりたくて、大学卒業後にフリーターとなり
パイロットを目指しているだけで、凄いね、夢があって良いね!
と言われて、自分自身も諦めちゃいけないんだという気持ちがあると同時に
どこか片隅に
今年で26歳、このままパイロットを目指してズルズルいってしまって良いんだろうか
ということだった。
パイロットを諦めるのであればそれ相応のことが必要だと思っていた。

26歳、フリーター、アルバイトを行い、社会人経験なし、実家暮らし。
パイロットを目指して夢を追っかけ中。
しかし、心のどこかで、このままで良いのかという気持ちがあり。。
何事も中途半端になっていたのは間違いない。
多分、日本人としてはこの道を選ぶと
同級生で既に就職している人たちのようにはなかなかなれない。
言葉としては詰んだという言葉がぴったりだったんではないだろうか。

そんな詰んだ人生を救ってくれたのは、環境の変化だった。
それまで生まれ育った街にいたが
その年、実家が海のある街に引っ越したので自分自身もついて行かざるを得なかった。
新しい環境、周りに誰も知っている人がいない状況。
甘えのために行っていた地元の友人の飲み会もできなくなった。
今思うとこの引っ越しがなければ何も変わっていなかったかもしれない。
そして何となく始めた海の近くの結婚式場のアルバイト。
もう何個目のアルバイトだったんだろうか。

覚えている限り書き出すが
郵便局
引っ越し屋(個人的にはこれが一番辛かった)
ファミリーマート
ドトール
東京ドーム
ロッテリア
飛行機清掃
空港飲食店
荷物仕分け
外国人アンケート調査員
結婚式場

書き出してみるとこんなにあったのか。。。笑
でも、本当に今だから言えるがそれぞれに意味がないことがなく
今でもあっこの時の経験があったなと思う時もある。
何より、この様々な業種の働いている方の気持ちがわかったのが大きかった。

てなことで、この引っ越した先で生まれたのは
1人で考える時間だった。
自分は何をすれば良いのか。
何をしたいのか。
興味があることは何なのか。
本当に時間がある中で考えることができたのだと思う。
そしてその中でいろんな人の本を読み漁った。
いろんな経営者や偉人の本を読んだ。
ここですんなり考え方が腹に落ちてきた人がいた。

「挫折は過程、最後に成功すれば挫折は過程に変わる。
                 だから成功するまで諦めないだけ。」

この言葉を言った人の生き方を真似た。
言っている言葉を意識しながら全て真似した。
今思うとこの人のことを当時日本で一番理解しているんじゃないかくらい追っかけた。
どんな考え方なのか。
なぜそんなことを発言したのか?
それはあえてなのか?

気がつくと、そうだ、彼に手紙を書いてみようと思った。
夢を持つということ。
それはパイロットを目指すときに肌で感じた感覚だった。
夢を持つと何も苦しくならない。
苦しいことでも乗り越えられた。
夢を持つことの大切さ、それをもっと世界中で広めたい。
そして野村克也さんの言葉である。

『財を残すは下、事業を残すは中、人を残すは上なり。 』

この言葉を伝えた手紙と共に、世界中で行いたいことを
資料の知識なんて何もない男が、一生懸命にまとめて手紙を出した。
手紙を出す、デメリットなんて自分には何もない。
とにかく出してもみよう。

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