筋肉の硬さとは?
こんにちは(^-^)
奈良県香芝市の下間整骨院です。
「筋肉が硬いから怪我をする」
よく耳にする言葉です。
そして、
その対策にストレッチ体操が
推奨されることが多くあります。
確かに肉離れ(筋損傷)には、
一定の予防効果は有ると思います。
ストレッチ(筋伸展)訓練によって
"長くなりやすさ"は向上しますので
身体の各部位にある
それぞれの筋肉にとって
伸びることが必要な時に
上手く適応性を現して、
肉離れを起こしにくくなります。
(本当は少し違いますが、、、)
ですが、
私の経験としては、
慢性化した症例に対しては、
ただ単に筋肉の長さを
伸ばそうとするだけの
ストレッチ行為では、
ほとんど効果はありません。
なぜなら、
筋肉の最大長付近での伸長性が
高いか低いかという要素よりも、
筋肉の収縮の度合いや
収縮のタイミングの良し悪しの方が
はるかにスポーツ障害や慢性痛に
深い関わりがあるからです。
通常のストレッチ行為に
出来ることは、
伸ばされることに順応するという
筋肉の長さの伸び適応です。
しかし、
実際の痛みに関連した
筋肉の過緊張(硬さ)は、
筋肉が長さとしての
最大には程遠い長さの範囲で
起こっています。
ストレッチの対象である
筋長の最大幅付近での
伸び率を阻んでいる
筋肉の硬さと
痛みに関わって現される
筋肉の硬さは、
少しメカニズムが違うのです。
ストレッチが対象としている硬さは、
長さに対する硬さであり、
痛みに関わる硬さは、
長さ的にはゆとりのある中で起こる
過度の筋収縮=関節可動制限が
もたらす硬さなのです。
前者には、
主に脊髄の働きが深く関わっており、
後者は、
脳(無意識領域)からの指令によって
引き起こされている反応です。
ゆえに、
ストレッチで身体を柔らかくしても
上位中枢(脳)のシステムで起きている
痛みに関連性の深い硬さは
解消されにくい傾向にあります。
実際に、
いわゆる身体が柔らかい方
であっても
何らかの運動痛があれば、
ストレッチ行為中には
柔らかさの表現が人一倍出来る
関節(動き表現)であっても、
私が運動反射を利用して
同じ関節の同じ動きの硬さを調べると
痛みに関連性が高い動きの時には、
とても強い硬さ(筋肉の過緊張)を
感じます。
筋肉の長さが最大値には
程遠い長さ(中間位の長さ)の時
であってもです。
つまり、
筋肉の硬さにも
色々な硬さがあって、
ストレッチで身体を柔らかくしても、
違うメカニズムの硬さが原因である
スポーツ障害や慢性痛には、
あまり効果が期待出来ないということです。
実際に成長痛やスポーツ障害
などの慢性化した痛みに関しては、
ストレッチで治る例は、
少ないと思います。
期間を掛ければ、
ストレッチをしていて
治ることもありますが、
それはストレッチが
効いたのではないと思います。