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スポーツとメンタル【Doctor Tのスポーツ・エクササイズ医学】

こんにちはDoctorTです。少しずつ秋らしい気候になってきましたね。皆さんいかがお過ごしでしょうか。

受講していたFCバルセロナのスポーツ心理学のコースが、先日修了しました。

メンタルというのは体の健康に比べ認識や理解が遅れていますが、パフォーマンスに大きく影響する要素です。積み上げた技術があっても、メンタル次第で、その力が発揮できるか否かが左右されてしまうなんて、すごい影響力だと思いませんか。


スポーツはいくつかの要素の複合体

スポーツというのはいくつかの要素が複合されています。力がある、足が速い、体が柔らかいだけでは中々結果は残すことができません。いくつかの要素がうまく合わさったときによい結果として現れます。そのため、練習内容もそれらの要素に合わせて実施される必要があります。バスケの場合、大まかにいうと筋トレとジャンプや方向転換、フットワーク、シュートなどの動きの練習、そしてチームでのフォーメーションの練習に分けられます。

技術、戦略、身体能力、栄養

チームスポーツでも個人スポーツでも、これらが複合されてパフォーマンスとして表れます。4要素は全く独立しているわけではなく、お互いに影響しあっている部分もあります。

心理(メンタル)はこれらの要素に影響する

本番での能力発揮

技術や戦略が心理の影響を受けるのは想像に難くないと思います。練習ではうまく動けたり判断できたりするのに、本番になると練習通りにはできない、そんなシチュエーションです。

技術は無意識にできるレベルに

脳の情報処理量には限りがあります。そのため、そのキャパシティ(限られた容量)をいかに効果的に利用するかがキーです。

うまくボールを蹴る体の動かし方も慣れていないうちは考えながらやります。試合中、相手チームのディフェンスのやり方を把握してそれに合わせて自分の動きを変えるのも考えます。同じ脳の司令です。限られた脳のキャパシティの中でこれらをどうするかです。

習い始めは意識を向けなければならなかった体の動きも、その動作を繰り返すうちに無意識にできるようになります。こうなると、考える脳の部分を使わなくて済むようになります。そのため、脳の情報処理キャパシティの空きスペースが増えます。

試合の状況判断のために脳の機能容量を残す

スポーツでの対戦相手の動きはその場その場で変わるため、適宜情報を収集→分析→自分の動きを変えるという対応をしなければなりません。これは相手の出方次第なので、予め準備して無意識に対応することはできず、どうしても脳の情報処理キャパを使うしかありません。

臨機応変に対応する判断のためにできるだけ多くの脳の容量を残しておきたい訳です。「色々気になる→集中できない→周りが見えない」の反対で「一度に考えなければいけないことをできるだけ減らす→集中できる→周りがよく見える」という理屈です。

心理は試合だけでなく練習にも影響

心理の重要な要素の中にモチベーションがあります。モチベーションが下がると、すべての練習の質が落ちます。その結果、緊張云々以前に本番で力が発揮できなくなります。

逆に栄養や疲労が心理に影響することも

パフォーマンスがうまく発揮できないときは、まず第一に疲れや栄養不足がないかを確認しましょう。脳は糖しかエネルギーとして利用できませんし、睡眠不足ではしっかり頭が機能しませんよね。ここがクリアされていないと身体的にも心理的にも本来の力は発揮できません。

これらの要素が良くなると心理も向上

技術や体力が改善すると、自信がつきます。「自信」も重要な心理の要素です。自信がつくとますます練習にも力が入り、技術も上がります。正のスパイラルです!これが、スポーツ心理学の介入の目的の一つです。

まとめ

  • スポーツはいくつかの要素の複合体

  • 心理はこれらの要素に影響を与える

  • 試合本番でも練習でも心理による影響あり

  • 栄養不足や体調不良は心理にも悪影響

  • 各要素が良くなると自信がアップ→さらに練習するという相乗効果

メンタルとスポーツについての話ですが、これは日常の仕事や勉強にも当てはまりますよね。目に見えないのでなかなか理解が難しいのですが、これほどにも私たちの行動に影響を与える心理、非常に奥深いなと思います。

また、心理学コースで学んだことをここでお話していきたいと思います。

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