スポーツビジネス研究3492号室

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最近の記事

選手のブランド化

選手のブランド化とブランディング有力なスポーツ選手はその多くが名声を得ている。 例えば、ロサンゼルス・ドジャースに所属している大谷翔平は同一シーズン50本塁打50盗塁という前人未到の記録を打ち立て、まさに空前のスポーツ選手である。 開幕戦では視聴率25%という、テレビ離れが叫ばれる近年ではまれにみる高視聴率をたたき出し、スポーツや野球というジャンルではなく、大谷翔平という一つのコンテンツや文化にすらなっている印象もある。 国外に目を向けても、世界的に人気のある競技の選手であ

    • サッカー場の稼ぎ方2 - 抱える問題点

      近年、大型サッカー場の建設や構想が各地で練られている。その一方でその陰ではとん挫した構想もある。 近年でも、鹿児島市が総合球技場構想が2024年2月に事実上白紙となった。また、秋田のサッカー場構想も様々な問題があり、進まない。 さらに、静岡市清水区は新サッカースタジアムを整備する上での資金の確保を懸念する声が上がった。建設されるはずのオリジナル10の伝統あるチームが本拠地とするはずのスタジアムである。 また、サッカー場は多くが県や市町村が建設することが多く、行政頼みになら

      • エンタメ業界を救った格闘技界の稼ぎ方

        格闘技の稼ぎ方というのは年々変わっていっている。プロレスの誕生に始まり、新日本・全日本の二大プロレス団体時代からUWFやFMWといったインディープロレス団体が栄華を極めた時代、PRIDEやK-1の新興格闘技ブーム、そして現代のRIZINをはじめとする各種格闘技団体の興隆など、節目で稼ぎ方は大きく変わっている。 そして2020年、新型コロナウィルスが猛威を振るう中で格闘技界が醸成していった稼ぎ方がエンターテインメント業界を救った。 それについては後で語るとして、ここで、格闘技

        • 東京オリンピックは、競技ごとに入場料収入をいくら失ったのか?(極々一部のみ)

          まえがき2024年8月、パリオリンピックが閉幕した。セーヌ川の水質問題や選手村の運営など、問題こそあれど、会場を見る限りは前回大会よりかは大きな盛況で終わった。至極当然の出来事であった。 COVID-19。このウィルスはすべてを破壊しようとしていた。もちろん、2020年に開催されるはずだったオリンピックもさらなりで、蔓延直後は開催すらも危ぶまれた。 結果として、一年の延期を経て開催はされたものの無観客開催であり、様々な色で彩られるはずだった競技場は空席しかなく、空しさすらを

          サッカー場の稼ぎ方

          近年、国内でも大型サッカー場の建設や構想が各地で練られている。2024年だけでも広島や長崎、金沢にサッカー場が新たに誕生し、今でも多くの都市でサッカー場の建設構想を練っている都市もある。 このことを考えると、サッカー場の新造というのは近年のスポーツ界のブームの一つである。そこで思ったのは、サッカー場はいかにして稼ぐのだろうか?という疑問である。 こういった巨大建造物はあるだけでも莫大な費用が掛かり、規模によっては数億円必要だ。このことを考えると、スタジアムにとって「お金を稼