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サッカー場の稼ぎ方2 - 抱える問題点

近年、大型サッカー場の建設や構想が各地で練られている。その一方でその陰ではとん挫した構想もある。
近年でも、鹿児島市が総合球技場構想が2024年2月に事実上白紙となった。また、秋田のサッカー場構想も様々な問題があり、進まない。

さらに、静岡市清水区は新サッカースタジアムを整備する上での資金の確保を懸念する声が上がった。建設されるはずのオリジナル10の伝統あるチームが本拠地とするはずのスタジアムである。

また、サッカー場は多くが県や市町村が建設することが多く、行政頼みにならざるを得ない面もある。その中で平塚市は、新スタジアムへの負担は厳しいと会見で明かすなど、行政からの援護が難しい構想もある。

新設でサッカーのために建てられたサッカー場はサッカーファンがチームの優勝・昇格の次に夢見ることが多い中で、なぜ足踏みが一部で起きているのか?私なりに持論を出したい。

稼働率

私が懸念しているのは稼働率の問題だ。Jリーグのリーグ戦のホーム戦は年間20試合しか行われない。カップ戦や天皇杯などのリーグ戦以外の公式戦を含めても10試合であり、Jリーグの開催は多く見積もっても30試合である。また、WEリーグの開催も、カップ戦含め15試合が関の山で、合計45試合である。どうしてもプロ野球の70試合超に比べると劣ってしまう。
そこで重要となるのは稼働率である。スタジアムがどれほど使われているかであるかだが、貸し出すことでも収益を得るビジネスモデルであるスタジアム業界においては業績に直結する。
例えば、東京ドームは野球以外にもコンサートでも聖地として扱われるなどしており、1年で312日使用されているとされており、稼働率は約85%である。また、アリーナでは日本有数の横浜アリーナであると90%を越える年もあった。

https://www.yokohama-arena.co.jp/common/img/company/settlement/35_report.pdf

サッカー場を考える。


有料部分では、稼働率以外にも様々なサッカー場が抱える問題を取り上げています。


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