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【進路に悩む高校生必見!!経済学部で何を学ぶ?】7.金融論編
はじめに
今回は経済学部で勉強する 金融論 についてどのようなことを学ぶか解説します。進路や学部選びに迷っている高校生、学問に興味のある大人の方に向けて、現役経済学部大学生が解説、紹介します。
私個人の感想ですが、金融から株、暗号通貨、組織などと話が発展していくので面白かったです。他にも学問紹介をしているのでよかったら見てください。
金融論はどういう学問?
金融論 ではどのようなことを学ぶか説明します。金融論 は金融に関する理論や実務について研究する学問です。主に金融市場、金融機関、金融政策などに焦点を当て、経済に及ぼす影響を考えていく学問です。
他にも、金融にまつわる歴史だったり、現代の金融についても考えていきます。株という概念を扱う点から、組織、経営学にも発展していきます。
個人的に面白いと思う点はお金というものについて深く考えることができたところです。また、暗号通貨などにも話が発展するところも興味深かったです。具体的にどういう学問か見ていきましょう!
具体的に紹介:金融論の中身
金融論 とはどのような内容を扱うか説明します。
・金融制度の機能や仕組み
・金融政策の効果
・金融の歴史
・暗号通貨
まだまだ他にも勉強する内容がありますが、ザックリまとめると、これらを勉強します。金融といってもかなり範囲が広いです。
決済について深く考えよう
決済にまつわる話を紹介していきます。あくまで、学問を紹介することが目的なので、専門的な内容は触れずに、具体例を多めに紹介します。
コンビニで100円のグミを買うことを想定しましょう。
このときに、店員に100円玉1枚という現金を渡すことで決済が完了します。ここまでは普通の話ですが、もしも財布の中に1ドル紙幣のみ入っていた場合は決済ができるでしょうか(1ドル = 100円とする)。若干微妙なところですよね。
では、うまい棒10本で決済はできるでしょうか(うまい棒1本 = 10円とする)。うまい棒10本と100円のグミを交換するという話です。コンビニでの支払いとしてならかなり難しいですよね。友人に対して交換する話ならまだしも、コンビニの決済としては難しいです。
これらの話を抽象的にいうと、決済時に相手に受け入れてもらう度合いという話をしています。いろんな人が「それは決済に使えるよ」と容認してくれる度合いがあります。これを一般的受容性といいます。100円玉という現金なら一般的受容性は100%です。ドルなら一般的受容性はいまいち、うまい棒なら一般的受容性はほとんどないということです。
世の中には現金以外にも決済に使えるものがあります。小切手や手形というものです。こういう決済の手法についてより深く勉強していきます。また、この話がキャッシュレス決済などに繋がってきています。
金融の仕組み:マイナス金利
マイナス金利政策が終了するというニュースが話題なので、それにまつわる話をします。
我々がお金を預け、引き出す銀行を市中銀行といいます。そして、市中銀行にお金を貸し出す銀行を中央銀行といいます。パニック時に「最後の貸し手」としての役割を果たします。
そもそも、なぜ市中銀行にはお金があるのでしょうか。
1. 我々の預金、企業への融資、投資
2. 市中銀行同士でお金の貸し借りを行う
3. 中央銀行からお金を貸し借りを行う
お金をやりくりを3つにまとめました。
最近話題のマイナス金利解除について、ざっくりとしたイメージをお伝えします。お金のやりくりの手段として、1,2 の 2つから、1,2,3 の3つに増えたというイメージです。つまり、今までよりも活発に中央銀行とやりくりをしやすくなったということです。
マイナス金利とは、市中銀行から中央銀行に預ける際にかかる金利のことで、中央銀行にお金を預けると手数料のようなものがとられるということです。そのため、マイナス金利が解除されることで、市中銀行は中央銀行にお金を預金しやすくなるという狙いが政策にはあると言われています。
暗号通貨についても!!
現代の金融でいうと暗号通貨についても勉強します(私の大学では勉強しました)。個人的に面白かったので紹介します。
暗号通貨で重要な概念があります。それは、取引に対する権限が分散しているということです。
権限が1つに集まっていることは、権力や管理が一つの中心的な機関や組織に集中しており、その結果、信頼性や透明性、セキュリティに関する懸念があります。そのため、権限が分散しているネットワークが取引に重要なのです。
暗号通貨というものは、そういった懸念を解決するために権限が分散しています。
暗号通貨と分散型システムが結びつくことで、銀行や政府などの機関を介さずに取引を行えます。暗号通貨が話題になっているのはそういった点に魅力があるからです。
この非中央集権型のシステムから、経営の話にも発展していきます。このような話も大学で取り扱うと思うので興味を持った場合、是非履修をしてみてください!
まとめ:他にはこんなことを学ぶ
以上のことから、金融論 というものがどういう学問か理解できたと思います。曖昧で抽象的な話が続きましたが、金融論の雰囲気が伝わったかと思います。他に大学で専門的に勉強しようとすると
金融政策を歴史とともに見ていく
株主と経営者間の所有と経営の分離
より複雑な金融のシステム
などといったことを学びます。
次はデータ・統計分析について紹介します!
経済学部に進路を考えている方への1つのきっかけになればいいなと願っております。最後まで見ていただきありがとうございました。