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タダより高いものはない 〜正しいモノの買い方〜


YouTube、𝕏 (旧Twitter)、Instagram、TikTokなど、脳を使わず時間を潰せる無料コンテンツが人気で、ストレスが多い時ほど、無料コンテンツを利用する傾向があるそうです。

【無料コンテンツは荒れがち】

理由は言わずもがなですよね。
有料顧客との差別化がない、または少ないものが多く、コメント欄や観られる動画、投稿内容は概ね同じなため、自分は顧客ではないのに、利用者様という勘違いをしがちな方が多く散見されます。

昔、飲食店をしていた時の話ですが、新商品を無料で提供した場合と、定価で販売した時の反応は、定価販売の方が評価も高く、リピート率も高かったです。

無料や安価だと、好みでない人、欲しくもない人にまで提供してしまい、酷評をいただく事もしばしばありましたし、改善点の要望もとても個人的であったり、感情的なものが多かったです。

実際に他の商売をされている方々の意見も同じで、経験が長い人ほど
『無料は絶対にダメだ!!』という考えが強いようです。

無料で提供した場合の方がお客様満足度が低く、クレーム・文句が多い事実。
価格=価値とみなし、無料や安価だと価値を低く見積もられてしまう。

無料はリスクだと商売人の経験は語る。
タダより高いものはない 。
消費者側だけでなく、販売者目線で見ても、その一言に尽きるのです。

今年は卵の値上げが話題になりましたが、私は値上げ後でも栄養価を考えるととても安いと考えます。
100g辺りに換算すれば鶏むね肉よりも安く、個人的価値感では今の価格でも安いくらい。

スイーツなどは物価高騰を理由に値上げをしても不満が少ないのに対して、卵の値上げで大騒ぎになるのは、実用品と嗜好品との違いもあるかもしれませんが、もともとスーパーの目玉商品として安売りされていたからというのが、要因として大きいのではないでしょうか。

同じ鶏卵でも、有名なブランド卵は高額にも関わらず、何時間もかけてお店まで買いにいく。栄養価は僅差にも関わらず、こだわりの生産方法に価値を見出し、購入者の満足度をあげている。

激安スーパーだと売り切れが原因で買えないと不満が寄せられるのに対して、ブランド卵が長時間並んだ末に売り切れになると、更に価値や評価が高くなる不思議。

有料(お高め)コンテンツだから民度が高いというより、需要にあった供給がされているから満足度が高くなる。売り方も大事ですね。


【欲しいものを欲しい人にだけ】

欲しいものを欲しい人にだけ届けるため、高めの価格設定をして成功している人で言えば『レンタルなんもしない人』のレンタルさんがわかりやすい例だと思います。

『レンタルなんもしない人』とは、何もしない人(自分)の貸し出しを行っていて、1回の依頼で3万円。最寄り駅からの交通費や食事代も依頼者持ちです。
一見めちゃくちゃ高いようですが、需要と供給ががっちり合っているから商売として成り立っています。
斬新な依頼内容は依頼者のプライバシーは守りつつ、Twitter(現在の𝕏)で公開されてます。
何より長年『レンタルさん』を継続出来ている事が成功の証だと思います。

今年に入って1万円から3万円に値上げした事で、依頼に迅速に対応でき、サービスのクオリティも上がったそうです。
夏休み期間だけ学割プランを設けていたのもいいな、と。

【何かを我慢してでも欲しいもの】


悲しい事に、音楽もサブスク化で無料同然の価格で大量消費の時代になってきました。

今では月額だったり、ダウンロード版が250円程でも買えますが、
シングル1枚1000円〜の時代は、何かを我慢してCDを買うという特別感があったように思います。

色々なものがサブスク化されて、何かを我慢して、本当に欲しいものを買うという選択の機会が少なくなって来たように思います。

物価高騰の今の時代こそ、しっかり吟味し、本当に欲しいものにお金を払って購入することのよろこびを噛みしめたいと思います。

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