霊界からの働きかけ 2
先にみてきたように、私たちはこの世で生きている間も、良くも悪くも霊界からの働きかけを受けているようです。その働きかけはポジティブな方向へもネガティブな方向へも増幅されるように思います。シルバーバーチはそれは同じ「摂理の働き」だと語っています。
この「増幅されている感覚」は、なかなか認識することは難しいですね。一般的には、守護霊に守られて助けられたような体験とか、類は友を呼ぶような感覚で、悪い連中と波長が合って(霊的引力も含めて)悪事を働くなどでしょうか。
私たちは霊であり、各々が各々の目的を持ってこの世に生まれ変わってきています。100人いれば100人の目的を持って転生してきています。ですから、「霊界からの働きかけ」も千差万別なのかもしれませんが、誰もがこの世を生き抜き、生き込んでいく為には、より良い働きかけを受け取りたいと願うはずです。
では、どうすれば「霊界からのより良い働きかけ」を得られるのでしょうか?
先にあげたシルバーバーチの霊訓をまとめてみると、
・内部に宿る資質の中の最高のもの、最奥のもの、最大のものを発揮しようと努力すること。
・魂が目を覚ますこと。受け入れる準備ができていること。本人自らが回路を開くこと。
・人のために役立とうとする思考、人類の福祉に貢献したいと願う思いには自動的に援助が与えられる。
・魂の奥底からの欲求・願望は当人の霊的成長に応じた分だけの援助が自動的に与えられる。
・守護霊・指導霊の存在を自覚していた方が受け取りやすい。
など、ちょっと漠然として解り難い部分もありますが、概ね次のようなことが言えると思います。
スピリチュアリズムの概念を理解した上で、
●一つは、人の役に立ち、隣人を愛する行為を行う。
●もう一つは、瞑想や祈りなどによって霊界からの良い働きかけを受け取りやすくする。
繰り返しますが、私たちは霊であり、各々が各々の目的を持ってこの世に生まれ変わってきています。100人いれば100人の目的を持って転生してきています。大いなる存在、源泉、神・・・呼び名はいろいろありますが、いわゆる霊界の高みに近づくストレートな成長を目指そうとする方もいると思いますが、何よりも自分の霊の状態(環境)に見合う生き方を行うことがベストだと思います。
例えば、スピリチュアリズムの教えを教条的に捉え過ぎ、自分自身の魂の状態とズレが生じてしまい、逆にその枠組みに雁字搦めにされたり、フラストレーションが生まれ、ネガティブな思考に陥り、霊界からの良い働きかけが受け取り難くなっては元も子もありません。
まずは、自分自身を心身共に良い状態に置くことが肝心です。毎日を楽しく→笑顔→明るくとなれば、周りの人たちにも良い影響を与える事になります。逆にイライラしたり、不平不満を放ち続ければ、自分自身の心身にも悪いでしょうし、回りにも悪い影響を与える事でしょう。
「人の役に立つ」事は、何もいわゆる奉仕活動だけではありません。
「お笑い」はこの暗い時代に、ひと時、明るい時間を提供してくれるのでしょう。
芸術活動もスポーツも文芸も、私たちに勇気や愛を与えてくれます。
また、ほんの小さな言葉のやりとりの中にも勇気付けられたり、道が開けるといった事を見出す場合もあるでしょう。
例えば、この世の音楽家には、霊界の同じような感性を持つ音楽家が指導霊となり、インスピレーションが与えたりしているケースもあるようです。映画や小説、今の時代ならばゲームなどの中にも魂の琴線に触れる作品があるでしょう。このようないろいろな場面での「人の役に立つ」行為にも、霊界からの良い働きかけが行われているのではないでしょうか。愛が動機となれば、なお更の事でしょう。
以上の事から、個々の魂の状態に見合う、スピリチュアリズムの教えに則った表現(生き方)をしていけば、霊界からの働きかけを受け取ることができると思います。
意気込んではいけない。生き急いでもいけない。現世での自分の生きてきた道のりを、少しずつ少しずつ良い方向へと同調・同期させていけば良いと思います。
たった一人でいいのです。全てが陰気で暗く侘しく感じられるこの地上において元気づけてあげることができれば、それだけであなたの人生は価値があったことになります。そして一人を二人に、二人を三人としていくことができるのです。(シルバーバーチの霊訓1 P31)
たった一個の魂でも目覚めさせれば、たった一人でも暗闇から光明へ導くことができれば、たった一人でも弱った人に元気を与え、悩める人に慰めを与えることができれば、それだけで私たちは立派な仕事を為し遂げたことになります。(シルバーバーチの霊訓4 P36)
つづく~