AIに負けない感性と美意識(1)
AIについて調べる機会が増えてるなかで見つけた動画。あの落合陽一さんと、山口周さんという「アート思考」の重要性や「美意識」を語ってきた研究者の対談だ。
ここで語られているのはAI技術ではなくて、日本人の感性と美意識の奥深さ。AIに使われるんじゃなく、AIが得意なところはまかせつつ、ヒトにしか生み出せない雑味を組み合わせるといったことを、落合さんはアートとして表現している。先端テクノロジーを駆使した「侘び寂び」の世界だ。
なんというか深淵な話で、たぶん私が理解できたのは、ほんの一部分だと思う。視点がたくさんあってどの話をピックアップすべきか迷うし、うまく説明できないかもだけど、心に残ったことを紹介してみたい。
まず前編から。
曰く、日本人はアートが苦手で、それは絵が描けなかったり楽器が演奏できないことを理由にすることが多い。私はと言えば、絵はとにかく思ったように描けないし、ピアノはソナタから先には進めなかった。まぁそれはつまり芸術的才能がないってことなんだろうなと、漠然と思っていた。
一方、私が大好きな時間の過ごし方の一つは美術館や博物館で自分が好きだと思う作品を眺めること。気持ちが疲れている時にリラックスさせてくれるのはピアノジャズ。アンジェリーナ・ジョーダンの歌声に心を揺さぶられる。美しい建築や空間を味わうためなら、どんな遠いところでも行きたいと思う。そして、そんな様々な自分の思いを文字で表現することが幸せ。
どれもこれも全てアートを愛する心に他ならないのに、私の趣味はアートですと言うのは気が引ける。ましてや芸術が得意ですなんてとても言えない。
おふたりの話によると、それはどうやら作業教育主体という日本のやり方に起因しているらしい。うーん、なるほど。
正解を求めすぎて、あるいは権威におもねるが故に委縮してしまう日本人、という指摘に、私自身にも心当たりがありすぎて反論できない。
それでも、自分も受け継いでいるはずの日本の美意識を誇りに思っているし、未来に伝えていきたい。ここはひとつ(勇気をもって!)自分の感性を信じるとして、AIに負けないくらいに私が表現できることは何だろう。それをちゃんと考えたいなと思った。
(2)に続く。。。