ストレングスコーチになる ~自分らしさが活きるコーチングスタイルとは~
ギャラップ認定ストレングスコーチになった受講者仲間の「オンライン・オフ会」が開催された。2か月も経っていないのに懐かしいなぁ、と、ちょっと感傷的な思いで参加したけれど、それは即座に吹き飛び、焦りに似た気持ちになった。
同時にスタートを切ったはずなのに、既に何かの手ごたえをつかんだような表情を見せる仲間がいる。一方で、一緒に学んだ時と印象が変わらない人もいる。話を聞いてみると、変化を感じさせた仲間たちは皆、何らかのカタチで実践コーチングを始めていた。つまり、学びの段階から抜け出していたのだ。トレーニングセッションしか行っていない私は、まだ学びの段階にとどまっているグループだ。
実践を始めた仲間のひとりが、興味深い話をしてくれた。彼曰く、
「クリフトンストレングスについて事前知識のないクライアントにコーチングをしてみて分かったことがある。それは、コースで学んだこと、テキストに書かれていることを忠実にやっていくだけで、きちんと結果がでるという事実。『守破離』でいう、型を守るところが、まず一番大事と実感した。」
「自分の経験に照らしてみると、コーチングに限らず、モノゴトがうまくいかない人というのは、型を守らず自己流でやろうとする人だ。」
「うーむ。」 私が唸ってしまったのは、自分のコーチングスタイルがどうしても型通りにいかないことに気付いていたからだ。特に気持ちがのってくると、ついついセオリーと違う「独自アプローチ」を織り込んでしまう。トレーニングセッションでも指摘を受け、自覚も自戒もしてはいるのに。
武道でもなんでも、道を極めるなら、まず型を正しく習得するのが定石だ。要するに、私はここで深く反省し、態度を改めるべきなんだろう。
…でもでもでもでも。
トレーニングセッションで指摘された私のコーチングスタイルは、私らしさそのもの。良くも悪くも、これが自分だよなあと、腑に落ちてしまう。
セオリーから外れてるよ、という正しい指摘を素直に受け入れられない私は、救いようのない頑固者かしらん…。そう思った途端、なんだか気力が流れ出ていくようで、絶望的な気持ちになったのだった。
そこで、ふっと思い出したのは、こないだもらったLINEメッセージ。
私の早期退職を知った会社の後輩がくれた言葉だ。
「…Spigolaさんのように、真面目に実直に、でも型にはまらず切り拓く力があれば、これからの時代、ますます楽しくなるような気がします。」
受け取った時、不覚にも涙が出そうになった。そんなふうに見てくれていたのか、と思うと、長いものに巻かれたくなくて七転八倒した日々にも、それなりに意味があったのだ、たぶん。
まあ、型破りもいいじゃないか。なんだかちょっとこじつけだけど、還暦まであと数年の私は、自信を失いションボリしている場合ではない。
失敗しても挑戦して学びとる姿勢を忘れなければ、きっと道は拓けるはず。大切な基礎知識はブラッシュアップして、型の本質を理解する努力も怠らないつもりだ。… がんばれ、ワタシ。