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誰もが乗っ取られる / ポゼッサー〈あらすじ・ネタバレあり〉

評価:58点/100点

主人公・ヴォスは、銃をよりもナイフやガラスなど鋭利なものを使った暗殺が多い。ヴォスが罪悪感を感じているのは作品を見れば明確だが、であればより残酷な殺し方になるナイフなどは使わないはず。確かに罪悪感という名のブレーキはあるが、一方で恐ろしいほどの凶暴性・残忍さも併せ持っている。
本作のラストで、コリンがヴォスの息子を射殺するが、よく見ると引鉄を引く直前にヴォスがコリンの意識を再度乗っ取っている。つまり、ヴォスは自分の意思で息子を殺害しており、家族を殺すことで自らブレーキを破壊している。
しかしヴォスの上司・ガーダーは、ヴォス自身の意思で我が子を殺したことには気付いていない。トレマトン社にとって暗殺はただのビジネスだが、ヴォスにとっては快楽でもあるため、組織にとってヴォスが手に余る存在になるのは時間の問題。

〈あらすじ・ネタバレあり〉

巨大企業【トレマトン社】は、暗殺ビジネスを裏で請け負っている。
特殊な装置【インプラント】で他人の意識と肉体を乗っ取り、その人物の体を使って標的を暗殺する。暗殺が終われば乗っ取った対象を自殺させて、肉体から脱出する。
トレマトン社の暗殺者・ヴォスは罪悪感から、夫や息子との関係が悪化していた。

迷える殺し屋・ヴォス
ヴォスの息子

ズースルー社のCEO・ジョン(演. ショーン・ビーン)と彼の娘・エヴァの暗殺依頼を命じられたヴォスは、エヴァの夫・コリン(演. クリストファー・アボット)の体を乗っ取る。

妻と義父を襲うコリン

暗殺は成功するものの、コリンが意識を奪還したことでヴォスの脳内を覗き込まれてしまい、家族の存在を知られる。

コリンは、ヴォスから自分の身に何が起きたのかを聞き出すため、彼女の家を襲う。
だが家にいたヴォスの夫と息子は彼女の居所を知らず、抵抗されたため殺害。ヴォスの息子が死の直前に反撃し、コリン自身も死亡。
それによって、ヴォスはコリンの肉体から脱出する。

コリンの復讐が始まる

実は、ヴォスの息子にも【インプラント】が埋められており、ヴォスの上司・ガーダー(演. ジェニファー・ジェイソン・リー)が操っていた。

ジェニファー・ジェイソン・リー演じるガーダー

家族を失ったヴォスからは罪悪感が消え、ガーダーはより優秀な工作員に生まれ変わったことを喜ぶ。

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