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ものうる人びと(2月休刊予定)

編集出版・代理店・制作会社・法人広報・生活者として……いろいろな立場で広告に関わってきた著者による、広告にまつわる色々なテキストが集まっています。広告のまわりにいる人が、ふと足を…
(2月休刊予定)広告にまつわる色々な文章が読めるマガジンです。ものを「売る」「得る」ためのフィクシ…
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記事一覧

【お知らせ】マガジン休刊→メンバーシップへ移行予定です

広告なしでぶっ通しで記者会見をやるなんてこと、本当にあるんだな……と思いましたね。フジテレビの会見は、以下NHKの詳細要約がおすすめです。

「女性向け」スキルアップが女性をだます瞬間~惑わす人・惑わされる人

ここ数年、「女性向け」と銘打ったスキルアップ用のスクールやサービスが増えてきました。新規参入組は、さすがに広告というか、イメージ戦略がうまいです。中には良質なものもある、はず。しかし、明らかな目眩しのサービスが善良な顔をして居座っているのを見ると、「女の敵は女」という言葉が新たな意味を帯びてしまう、という話。

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mixi2はどうやって課金させるのか?

謎のSNSである「mixi2」がサイレントリリースして1日経つ。私はまだ中に入っていないけど、見聞きする限りで不思議に思うのが、結局どう収益化する予定なのだろうか?という点。 Twitter(X)の代替として用意したいと言っても、threadsと圧倒的に異なるのは、このタイミングでやろうとするからには、収益が絡んでいるはず。 なんでこんなに引っかかるのかというと、「リブリー」の復活劇を思い出したから。ブラウザで育てる不思議な生物「リブリー」を育てられる「リブリーアイランド

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#PR案件 て言えないPR案件について

兵庫の県知事選でのPR案件については、やはり触れざるを得ない。折田氏の記事についてテレビのニュースでもずっと流れているけれど、思ったほどコメントが付いていない。noteって炎上しない仕組みがあるのか、それとも「キャズム」を超えていないだけなのか・・・・・・?検索で「PR」と入れて検索すれば、「人気記事」に表示されるだけ。 個人的には、この記事を折田氏が発表したことでスッキリしたことがある。人気のハッシュタグで「元知事」が上がっているのを見た時に「え、前知事の間違い…?」と勝

noteのミステリーキャンペーン

少し前から、Google検索が「ハッシュタグ」を拾うようになっていて、SNSへの投稿も検索で見れるようになっている。ハッシュタグとは、以前のようにオリジナル性を極めるものではなくなった。どれだけ検索してもらえるようなワードを選ぶかが圧倒的に大切な世界で、私たちは生きている。 今月のnoteのキャンペーンは、その最たるものになっている。

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内定前に相性を見極めたい!【シューカツtips】

実は私は就職氷河期に内定の出ないまま社会に出ておりまして。働く場所や働き方を転々としています。流れでフリーランスと派遣の両立を数年……数ヶ月間を失業保険で糊口をしのいだこともありまして。【シューカツtips】シリーズを作ってみようと思い立ちました。 アルバイトでも就職でも、入ってすぐに「やっぱり合わないかも……」と思った経験はありませんか? でも「やっぱり辞めます」と言うのもしんどいですよね。 もし、次の転職先を見つけようとしていたり、初めての就職先を決めようとして、迷って

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フリーペーパーを集めてた私たちと、ポスト失われた30年

部屋の中を整理していたら、約15~20年前に集めていたADポストカードやら、フライヤー、いろんなフリーペーパーが出てきた。デフレスパイラルだったからか、街角には色々なタイプの無料配布ペーパーやステッカーがあった。(もちろん、買ったポストカードもある) 果たして、あの頃よりも、紙媒体の価値は上がったのか下がったのか。

kintoneの「きとみちゃん」が要らなくなる日

あなたは「ホップステップきとみちゃん」を知っているだろうか? 電車のドア上の広告に、よく登場する。 絵柄は1970年代の少女マンガ風。某テニスマンガの雰囲気を出しながらも、世界観は「日ペンの美子ちゃん」みたいな日常コメディ。 きとみちゃんが職場で次々と襲われる災難を、ノーコード開発ができるkintoneで快刀乱麻を断つごとく、切って切ってきりまくる。まぁ、マンガのフォーマットを借りた広告なんですが。 数年前に見かけて以来、ずっとモヤモヤしている。

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広告コンテンツも【待てば読める】の時代?「ひみつのPRIME」について

屋外広告は、たいていオープンな場所にあるもの。ただし、交通広告は少しだけ、事情が異なる。とりわけトレインチャンネルについては(意識している人は少ないが)、運賃を払ったうえで目にしている。だから実は「見なきゃ損」ではある。 その意味では、タクシーのシート裏にあるタブレット端末「タクシーメディア」は、乗客として「見なきゃ損」の具合は、電車賃の比ではない。だけど、やたらと威勢のいいビジネス系CMや、疲れているときに流れてくるし読み物系マガジンは、どうにも目のやり場に困ってしまう。

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プレゼンで刺されて、目が冴えた話

広告クリエイティブの提案を「受ける」立場になって、はや3年目。まさか自分が刺される羽目になるとは思わなかった。怖いな……きゃー! 今日は担当者目線のプレゼン受容について。

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『赫夜(かぐや)』の〈全冊著者直筆サイン入り〉は、もっと騒がれていい

澤田瞳子の『赫夜』は7月末に発売された。もとは雑誌『小説宝石』で連載されていた作品の単行本化だ。平安時代初期に起きた富士山の噴火にまつわる群像劇を、国司に任命された主に京から連れられてきた「鷹取」という男の目を通して描いた作品。 時代小説、あるいは歴史ジャンルの中で、人の心に棲む澱を吐き出しながらパニックを描く筆致は、澤田瞳子の作品ならでは。苦しいのだが心地よくて、癖になる。加えて本作には「なにがあっても生きていかねばならない、人の心のありようを描く」という強い意志がある。

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飲みたくならないビールのキャンペーンは何をさせているのか

ビールのキャンペーンは、わかりやすいものが多い。飲みたくなるように。 それなのに、先日新宿駅で行われていたOOHキャンペーンはとても不可解なものだった。ビールの広告なのに、特に飲みたくなるような気持ちをえぐってこない。ビジネス本とエールビールの取り合わせが大事なキャンペーンだが、ビジネス本読みながらビールって飲みたくなるんだろうか。 制作意図を知った後でも、人の多い場所で主役のビールに気づくのが難しいし、ひねるにも程がある。出オチを回収できないまま通り過ぎてしまう。

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街頭宣伝車はアドトラックじゃないの?

近ごろ少し寂しいのは、オフィスにいても漏れ聞こえてくる歌声がめっきりなくなったからだ。 「ばーにら、ばにら、ばーにら、ばにら、ばーにら、ばにら、こうしゅうにゅう!」 繁華街にほど近い幹線道路で見かけたことはあるだろう、風俗のお店の情報サイトのアドトラックから流れてくる、女性たちの掛け声だ。 東京都は、よほど派手なアドトラックを取り締まりたかった様子で、段階的に外堀を埋めてきた。映像を流すようなアドトラックに関して、都内ナンバーの走行禁止だったものが、6/30からは都外ナンバ

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「底」が見えたSNSの「運用」について(2024年 都知事選の振り返り)

SNSは、他者とつながるメディアではあり続けるけれども、オルタナティブなマスメディアになることは、ついぞなかった。違う意見と出会い、新たな世界を開く場所だなんて、思わない方がいい。10年前の自分に教えてあげたいけど、信じられないに違いない。けれども、その可能性は、もうない。今回の都知事選で露呈された。 SNSを駆使しない陣営の方が数的有利になってしまった。この結果に頭を抱えた広報・広告のSNS運用担当者は多いだろう。

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