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趣味と料理のお話(レシピ付き)

サッカーオタクのオットと次男(12歳)はJリーグのシーズン中、日本全国を自分たちの贔屓のクラブを追いかけながら移動している。

数年前までは、サッカーに全く興味がなかったオットは、ちょっとしたきっかけからサッカーオタクに変貌した。
贔屓クラブのファンクラブに入り、ホームゲームには欠かさず足を運び、サッカーの戦術面についても深く考えているようだ。
贔屓クラブの戦果だけでは飽き足らず、現代サッカー理論を真剣に理解しようとしといて、日々勝手にサッカーに向き合っている。
それもまあまあクソ真面目に。

それに伴って、我が家の子どもたちはわたしよりサッカーに詳しくなっている。
特に次男はかなりのJリーグ選手のことを記憶しているし、受験生の娘は勉強をすると言って観戦をスルーした試合を携帯で逐一観ている。
そんなに気になるならば、試合を観に行けば良いのに、とわたしは思っている。

さて、そんなオットと次男が試合のために、ある週末を東京で過ごす事になった。
どうせなら!と、料理好きなオットは学生時代の友人を東京のアトリエに招いて料理を振る舞ったらしい。
(ちなみにオットは、わたしが旅行や仕事で大阪を離れても全く不安に思わないほどに料理ができる。家庭用の包丁でマグロも解体できる)

大阪で友人の結婚式に参加した後、東京に向かい彼らと合流した私は、深夜にワインを飲みながらオットと話した。

ワタシ「何作ったの?」
オット「いや、色々作ったんだけど、秋刀魚とキウイのマリネが結構人気でさー」

サラダ、タリアータ、魚介のパスタ、フォカッチャ(息子作)などを振る舞ったらしいが、秋刀魚とキウイのマリネはかなり喜んで貰えたらしい。

それは美味しそうな組み合わせ!
東京一人暮らしが始まったわたしも、早速夕飯に作ってみた。

秋刀魚はイタリア料理ではレーズンと合わせたり、ナッツと合わせたり、果物の甘味と相性が良い魚だ。
キウイは年中スーパーに並んでいて、価格も手頃なので我が家ではサラダにもよく使う。

話は戻るけど、趣味に打ち込むオットと息子はとても楽しそうだ。
今月は飛行機に乗って新潟まで贔屓のクラブを応援に行くらしい。
「また、バカなことばっかりして。。」と口ではブツブツ言いながらも、趣味が殆どないわたしはちょっぴり彼らが羨ましい。
美味しいお酒と、料理とサッカーがあればご機嫌そう。
シンプルでとても良いと思っている。

彼らを見ていると、「生の一切は、趣味と味覚をめぐる争いなのだ。」という、フリードリヒ・ニーチェの言葉を思い出した。
高校の倫理の時間に習ったんだっけ。
当時も今も深い意味は分からないけど、このフレーズは頭の片隅にずっと残ってる。
でも、ニーチェって晩年気が狂ったんだよなあ。

なんて思いながらその夜は料理をした。
秋刀魚とキウイの組み合わせは期待していた通りに、なかなか美味しかった。

せっかくなのでレシピを残しておこうと思う。
そうそう、器は大好きな新田佳子さんのガラスのお皿。
器を巡るわたしの趣味の話はまた後日に。

秋刀魚とキウイのマリネ

材料

  • 秋刀魚             2本

  • キウイ             1個
    (酸味の少ないゴールドキウイがおすすめ)

  • イタリアンパセリ(あれば)   1枝

  • ビネガー(りんご酢使用)    小2

  • オリーブオイル         大1

  • 塩               適量

  • 片栗粉             少々

下準備

  • 秋刀魚は頭と内臓を取り良く洗って、1本を3等分に筒切りにして、片栗粉を薄く塗す。

  • キウイは1cm角に切っておく。

作り方

  1. フライパンに油(分量外)を入れて、秋刀魚を焼く(※中火で焼く。強火で焼くと身がパサつくので中火で皮目をパリッとさせるイメージでゆっくり火を通す)。皿に盛り付け、塩を少々振る。

  2. キウイにビネガーとオリーブオイル、塩を混ぜ合わせる。1にかける。

  3. 10分ほど置いて味をなじませる。イタリアンパセリを散らす。